緩やかに向かう道
そんなルークだが、一同が一先ず使用する部屋に着いた所で後の方の部屋に入ろうと待機していた。尚、ナタリアだけは部屋があるということでそちらに戻っている。
「・・・すみません、ルーク様。少しよろしいでしょうか?」
「ん?何だよ、セシル少将」
「お時間をいただけないでしょうか?お話したいことがございます」
「・・・あぁ、分かった」
それで最後の部屋になって案内されるまで最後に残っていたルークだが、セシル少将が緊張していると言った様子で話と切り出したことに頷いて返す。
「どうしたんですか、ルーク様?」
「何でもねぇ・・・すぐ戻ってくるからお前らはゆっくり過ごしてろよ」
「はい、分かりました」
「では、ルーク様・・・私に付いてきてください」
「あぁ・・・おら、お前もここにいろ。あんま聞かれたくない話のようだからな」
「はいですの」
「・・・」
そこに先に部屋に入っていたアスベルが何事かを問うが、詳しい事は言わずにミュウを置いてセシル少将の後を付いていくルークの姿をただ黙って見送る。
・・・そして案内されたの個室の中、ルークとセシル少将は向かい合う。
「・・・用は、アッシュとの事についてか?」
「はい、それもそうなのですが・・・公爵様と奥方様には会われないのですか?」
「・・・父上に母上、か・・・謁見の間に父上はいなかったけど、あぁ言った場を抜いたら今はまだ会う気はねぇな。アッシュと決着つけないと俺としちゃスッキリしないしな」
「そうですか・・・」
早速とルークは用向きはアッシュのことかと問うが、公爵達との事もあると返され頭をかきながら今はまだその時ではないと返す。
「・・・どうして今その事を聞いたんだ?一応俺は折りを見てアッシュにも切り出すって言ったんだけど・・・」
「・・・本当でしたら私も公爵様に話をするだけに留めようかと思っていました。ですがワイヨン鏡窟での戦いから発端して、皆様の関係が良からぬ方向に一気に加速したと報告を受け、私も先程その空気を体感しました・・・それでルーク様が今どのように考えているのか、そしてどう動こうとしているのかをお聞きしたかったのです。公爵様に話をされて事態の解決に踏み切る心積もりはあられるのかどうかということを・・・」
「あ~・・・まぁ父上達も全く関係無い訳じゃないしな、この問題に関して・・・」
ただルークは何故必要のないはずの質問を今したのかと聞くが、セシル少将も苦心をしていると言う様子が滲み出ている返答に重く納得する。ルークとアッシュの二人の今後に今の状況は悪い意味で影響を与えるのではないか・・・そう、セシル少将が酷く危惧している事に。
「・・・まぁ今の状況に関しちゃ面倒だってのは分かる、原因はほぼ俺からだってのも含めてな。でもこれは俺とアッシュだけの問題でもなくなってきてるし、ちゃんと決着をつけるから待ってくんねぇか?」
「お二人の問題だけではなくなってる、ですか?」
「あぁ・・・詳しく言うと長くなるけど、なんつーかもうそんな感じじゃ無くなってるんだよ。父上達も含めて他の誰かが外から口出しして、あいつら全員がはい納得・・・なんて状態にならないだろうってのが分かるかくらいにな」
「それは・・・他の方々を無視することは出来ないのですか?」
「俺らがそうしようとして他の奴らを無視しようとしても、多分ナタリア経由でちゃんと納得いく結論を出せって言われんのがオチだろうな(まぁ主にティアの事だけど、それは流石に言えないよな・・・)」
「そう、なのですか・・・」
それでも結論を急ぐ気はないと内心でティアの事を主に言っているのを悟らせずルークは返し、セシル少将は複雑さを増した表情を浮かべる。
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「・・・すみません、ルーク様。少しよろしいでしょうか?」
「ん?何だよ、セシル少将」
「お時間をいただけないでしょうか?お話したいことがございます」
「・・・あぁ、分かった」
それで最後の部屋になって案内されるまで最後に残っていたルークだが、セシル少将が緊張していると言った様子で話と切り出したことに頷いて返す。
「どうしたんですか、ルーク様?」
「何でもねぇ・・・すぐ戻ってくるからお前らはゆっくり過ごしてろよ」
「はい、分かりました」
「では、ルーク様・・・私に付いてきてください」
「あぁ・・・おら、お前もここにいろ。あんま聞かれたくない話のようだからな」
「はいですの」
「・・・」
そこに先に部屋に入っていたアスベルが何事かを問うが、詳しい事は言わずにミュウを置いてセシル少将の後を付いていくルークの姿をただ黙って見送る。
・・・そして案内されたの個室の中、ルークとセシル少将は向かい合う。
「・・・用は、アッシュとの事についてか?」
「はい、それもそうなのですが・・・公爵様と奥方様には会われないのですか?」
「・・・父上に母上、か・・・謁見の間に父上はいなかったけど、あぁ言った場を抜いたら今はまだ会う気はねぇな。アッシュと決着つけないと俺としちゃスッキリしないしな」
「そうですか・・・」
早速とルークは用向きはアッシュのことかと問うが、公爵達との事もあると返され頭をかきながら今はまだその時ではないと返す。
「・・・どうして今その事を聞いたんだ?一応俺は折りを見てアッシュにも切り出すって言ったんだけど・・・」
「・・・本当でしたら私も公爵様に話をするだけに留めようかと思っていました。ですがワイヨン鏡窟での戦いから発端して、皆様の関係が良からぬ方向に一気に加速したと報告を受け、私も先程その空気を体感しました・・・それでルーク様が今どのように考えているのか、そしてどう動こうとしているのかをお聞きしたかったのです。公爵様に話をされて事態の解決に踏み切る心積もりはあられるのかどうかということを・・・」
「あ~・・・まぁ父上達も全く関係無い訳じゃないしな、この問題に関して・・・」
ただルークは何故必要のないはずの質問を今したのかと聞くが、セシル少将も苦心をしていると言う様子が滲み出ている返答に重く納得する。ルークとアッシュの二人の今後に今の状況は悪い意味で影響を与えるのではないか・・・そう、セシル少将が酷く危惧している事に。
「・・・まぁ今の状況に関しちゃ面倒だってのは分かる、原因はほぼ俺からだってのも含めてな。でもこれは俺とアッシュだけの問題でもなくなってきてるし、ちゃんと決着をつけるから待ってくんねぇか?」
「お二人の問題だけではなくなってる、ですか?」
「あぁ・・・詳しく言うと長くなるけど、なんつーかもうそんな感じじゃ無くなってるんだよ。父上達も含めて他の誰かが外から口出しして、あいつら全員がはい納得・・・なんて状態にならないだろうってのが分かるかくらいにな」
「それは・・・他の方々を無視することは出来ないのですか?」
「俺らがそうしようとして他の奴らを無視しようとしても、多分ナタリア経由でちゃんと納得いく結論を出せって言われんのがオチだろうな(まぁ主にティアの事だけど、それは流石に言えないよな・・・)」
「そう、なのですか・・・」
それでも結論を急ぐ気はないと内心でティアの事を主に言っているのを悟らせずルークは返し、セシル少将は複雑さを増した表情を浮かべる。
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