緩やかに向かう道
「僕は色恋沙汰にあまり興味がないのでハッキリと言いにくい事も多いですが、それを抜きにしても好きか嫌いかの態度くらいは見てて判別をつけられるくらいの目はあるつもりです。ただそれでもあの何かあるごとにルークさんに対して怒りの感情しかぶつけないティアの姿を見て、好意があるからこその態度だとは思えません。見る人が見れば愛情の裏返しに照れているだけだとかあえて厳しくルークさんに接している、と言った風に言うかもしれませんが・・・本当の意味で初対面だった頃ならともかく、彼女はルークさんが好きだから戻ってきた筈なのにそんな態度をルークさんが見てない時でも崩していない・・・色恋沙汰でなく信頼を向ける相手への物だとしても、これは不自然だと言わざるを得ないと思います」
「あぁ・・・俺もそういった事じゃヒューバートと似たような物だけど、確かにそういう風に見たらティアの態度はおかしいって思うな・・・」
それでヒューバートは自身の色恋についての経験を踏まえた上でそう見なくても不自然な態度をティアは取っていると語り、弟よりこういった話題に数段鈍いアスベルもその中身に納得する。少なくとも仲間に対して心を許している態度ではないと。
「ならどうしてティアがそんな態度を取るのか、と考えると有力な理由は二つ・・・まず一つは今のルークさんを見て、恋心が冷めてしまったから。もう一つははわがままではないルークさんではなく、かつてエルドラントで戦った時のように成長したルークさんという姿に好意を持っていた・・・の二つです」
「・・・う~ん・・・何か冷めたは違う気がするかな・・・ティアのあの感じだと冷めたって言うならもっと淡白って言うか、無関心な態度になるだろうし・・・」
「えぇ、僕も兄さんと同じ意見です。少なくともあのルークさんに対するこだわりは無関心な人間では到底出すことの出来る物ではない・・・となれば二つ目になるんです。あのティアのルークさんに対する態度の理由は」
「・・・じゃあやっぱり、ルークが演技を外して普通の姿を見せたらティアは態度を一変させる可能性が高いのか?」
「間違いなくそうなるでしょうが・・・そうしたとしたら、皆で集まってもしもの時の可能性を論じて出た結論以上に危険になる可能性が高くなると僕は思いました」
「えっ・・・ど、どういうことだヒューバート・・・!?」
その上でティアの態度の可能性についてを深く掘り下げていく二人だが、ヒューバートの危険性を感じられる物言いにたまらずアスベルは焦りながらも先を促す。
「もしそうなった場合、前には単純にティアがルークさんを責めつつも自分の元を離れないように無理矢理引き止めると言った中身でしたが・・・先のワイヨン鏡窟でルークさんが本当の実力を見せた際、手酷く裏切られたことを許せないとばかりに鬼気迫る様子でルークさんにティアは迫りました。前まででしたらさっき言ったような予想の行動で間違いなかったと思いますが、今のティアだと最悪ルークさんに刃を向けることすら有り得ると思います」
「っ!?・・・刃をって、ティアがルークを殺しにかかるって言うのか・・・!?」
「彼女の乱心とも言えるあの様子なら僕は十分に有り得ると思ってますが、印象的な物だけで言ってる訳ではありません。僕なりに今の状況でティアがこう考えるだろうと推察した上で言っています」
「っ・・・じゃあ、どう今はティアは考えているんだ・・・!?」
その危険性とはルークがティアに襲われる事・・・アスベルはまさかの可能性に動揺を隠せないが、更に理由があると言うヒューバートに焦りを浮かべながら早く言うようにと促す。
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「あぁ・・・俺もそういった事じゃヒューバートと似たような物だけど、確かにそういう風に見たらティアの態度はおかしいって思うな・・・」
それでヒューバートは自身の色恋についての経験を踏まえた上でそう見なくても不自然な態度をティアは取っていると語り、弟よりこういった話題に数段鈍いアスベルもその中身に納得する。少なくとも仲間に対して心を許している態度ではないと。
「ならどうしてティアがそんな態度を取るのか、と考えると有力な理由は二つ・・・まず一つは今のルークさんを見て、恋心が冷めてしまったから。もう一つははわがままではないルークさんではなく、かつてエルドラントで戦った時のように成長したルークさんという姿に好意を持っていた・・・の二つです」
「・・・う~ん・・・何か冷めたは違う気がするかな・・・ティアのあの感じだと冷めたって言うならもっと淡白って言うか、無関心な態度になるだろうし・・・」
「えぇ、僕も兄さんと同じ意見です。少なくともあのルークさんに対するこだわりは無関心な人間では到底出すことの出来る物ではない・・・となれば二つ目になるんです。あのティアのルークさんに対する態度の理由は」
「・・・じゃあやっぱり、ルークが演技を外して普通の姿を見せたらティアは態度を一変させる可能性が高いのか?」
「間違いなくそうなるでしょうが・・・そうしたとしたら、皆で集まってもしもの時の可能性を論じて出た結論以上に危険になる可能性が高くなると僕は思いました」
「えっ・・・ど、どういうことだヒューバート・・・!?」
その上でティアの態度の可能性についてを深く掘り下げていく二人だが、ヒューバートの危険性を感じられる物言いにたまらずアスベルは焦りながらも先を促す。
「もしそうなった場合、前には単純にティアがルークさんを責めつつも自分の元を離れないように無理矢理引き止めると言った中身でしたが・・・先のワイヨン鏡窟でルークさんが本当の実力を見せた際、手酷く裏切られたことを許せないとばかりに鬼気迫る様子でルークさんにティアは迫りました。前まででしたらさっき言ったような予想の行動で間違いなかったと思いますが、今のティアだと最悪ルークさんに刃を向けることすら有り得ると思います」
「っ!?・・・刃をって、ティアがルークを殺しにかかるって言うのか・・・!?」
「彼女の乱心とも言えるあの様子なら僕は十分に有り得ると思ってますが、印象的な物だけで言ってる訳ではありません。僕なりに今の状況でティアがこう考えるだろうと推察した上で言っています」
「っ・・・じゃあ、どう今はティアは考えているんだ・・・!?」
その危険性とはルークがティアに襲われる事・・・アスベルはまさかの可能性に動揺を隠せないが、更に理由があると言うヒューバートに焦りを浮かべながら早く言うようにと促す。
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