避けえぬモノと向き合い越える

「・・・少しは思うところが出来たと言うか、二人の言葉が響いたみたいね。だったらここを出るまでの間にその言葉から自分がどうするべきかについて考えてみることをお薦めするわよ?」
「っ・・・っ!」
ジュディスはそこにだめ押しとばかりに諭すように優しい言葉をかけるが、ティアからすれば皮肉にしか取れないようなその言い方に反論など出来ずにただ苛立たしさと悔しさを滲ませ歯を噛む。流石に今の言葉を無視して勢いで話を強引に続けるなど出来ないと感じた為に。



「・・・ルーク様、ご無事でしたか!」
「あぁ・・・終わったのか、そっちも?」
「はい・・・こちらも多少被害は出ましたが、タルタロスも含めて神託の盾の制圧は完了しました。それでルーク様が戻られたということは、無事にそちらも終わったのですね?」
「そうだ。とりあえずダイクロフトの奴らが六神将達の捕縛をしてるから、何人か奥に兵士をやってくれ。あいつらを連行するためにな」
「はっ、すぐに向かわせます!」
・・・一方ルーク達は鏡窟の道の途中にいたセシル少将とフリングス少将達を見つけ、簡潔に状況の説明をしあう。
「ルーク様にカーティス大佐に他の皆様もお疲れでしょう・・・ここは我々にお任せして船に戻りお休みください。後は我々が処理をさせていただきます」
「ありがとうございます、フリングス少将・・・では我々はお言葉に甘えて一足先に休ませていただきましょうか、私も多少疲れましたしね」
「そうですね、そうしましょう」
続いてフリングス少将が気を遣って休むよう提案してきた事にジェイドとクレスは頷きあう、反対する理由はないと。
(・・・とりあえずしばらくはゆっくり出来る、かな・・・いや、あのティアの様子だと起きてたらずっと色々追求してきそうだな・・・・・・仕方無いし、対策についちゃ寝てるフリでもして考えるしかないか・・・無理して起こしてきたらキレたフリでもして追い返すって方法でいけば、喧嘩はしても追求は避けれそうだしな・・・)
それでルークは船の方に戻りながら考える、考えを深めるための過程の中でティアを退ける為の手段に関してを苦い気持ちを抱く形で。






(・・・なんで・・・アッシュが生きてる状況で兄さんを倒せばもう全部うまくいくと思ったのに、全くそんなことない・・・むしろその逆になっている・・・私は、間違っていたの・・・!?)
・・・少し時間が過ぎてキムラスカ兵士にマルクト兵士が来て六神将の連行に入る中、ティアは一人呆然としながら考える。ヴァンをどうにかすればそれで丸く収まると思っていた考えが、自身すらが間違っていたのかと思う考えに至る形で・・・















越えるべき障害は、一つと限った物ではない



生きていく上で障害は多かれ少なかれ出てくる物である



そして障害と向き合う時、万全の体勢で向き合えるとは限らない・・・






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