「言葉通りよ。あのティアを相手に必要だからと優先的にフォローを付けるような事をしたら、それこそ罵倒を向けられるとか以上に後々にまた面倒になるのは目に見えてるわ。私には必要なかった、また貴女達は余計なことをしてくれた・・・そんなことを言われる形でね。だからならいっそのことそこまでティアをフォローする事を念頭に置くのではなく、出たとこ勝負でいいと思うの。少なくともその方がまだティアも後に引きずるような事はないでしょうしね」
「何だ、そう言うことか・・・」
だがジュディスの返答にロイド達はホッとした様子を浮かべる、ティアを見捨てるためにそう発言した訳ではないのだと理解し。
「・・・そうだな、確かに下手に気にかけすぎればこちらに対して余計な事を言い出しかねん。ならジュディスの言ったよう出たとこ勝負でいいと思うが、他の皆も構わんか？」
「「「「・・・」」」」
「・・・ならそうしよう。下手にやり過ぎても良くないしな」
ユージーンもその意見に賛同といったように口にしながら周りに意見を求めると、否定を返すような空気にないと確認したためそれで行こうとまとめる。過剰なティアのフォローはしないと。
「となると、アッシュ達に関しても同じようにやんのか？まぁ今の話のようにやり過ぎた援護でもしようもんなら、アッシュなら邪魔だ貴様らとでも堂々と言ってくるだろうけどよ」
「そうした方がいいだろう。ただアッシュなら戦闘となればまだ幾分かは聞き分けがいいだろうから、特に心配はしていないがな」
「ま、確かにその点じゃ心配はねぇか・・・あ～あ、ホント話に聞けば聞くほどあのティアってめんどくせぇヤツだっつーのを思い知らされるぜ」
それでスパーダがアッシュ達についてを聞くがユージーンが問題はないと言い切る様子に、心からティアに対して呆れたように声を漏らす。



「・・・明日になれば兄さん達の元に行くことになる・・・私の予想より大分早いしアブソーブゲートで決着をつけるようなことじゃなくなったけど、これは見ようによってはチャンスよ・・・ワイヨン鏡窟に兄さん達がいるというなら、もしセフィロトから地核に落ちてローレライを取り込むなんて事もなくなるんだから・・・！」
・・・一方、ルークにもアドリビトムの面々にもある種の危険人物と見られているティアはベッドに腰掛けつつ、やる気をみなぎらせた表情を浮かべていた。流石にヴァン達を倒すことに関しては元々からの目的で大きなウェイトを占めている事もあって、今までの事があってもそれをはねのける程に力強く決意を浮かばせる形で。
「その為にも、私が兄さん達の力を削がないと・・・あの人達の腕についてはこの際認めなければならないけれど、ルークは前のように戦ってきてないからその限りじゃない・・・だから私が頑張るのよ・・・ティア・・・！」
そんなやる気に更に暗示をかけるかのようアドリビトムの面々とルークの事を名前を挙げた上で比較し、自分がやらねばどうすると意気込む・・・ルークの腕はその実アドリビトムのメンバーの誰よりもいいのだが、演技をしていることなど全く疑っていない為に。


















・・・各人、それぞれの想いや考えが渦巻き、そしてズレがある・・・その事を誰も気付かないままに夜が明けた。

それで食事を済ませた一同はグランコクマに行きピオニーからジェイド込みで預けられた兵をダイクロフトに連れていき、そしてバチカルに共に行った。











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