なだらかでも綺麗でもない道
「それで、今回は何を話に来たんだ?」
「先程お前達が場を離れて貴族達に話をしていた時に何があったかだ。本当ならティアもこの場に来たいといったような雰囲気が出ていたが、それについては辞退させた。参列されてはお前の本音が聞けんのもあるが、何よりまたどういった発言をするか分からない危険性があるのでな」
「危険性って・・・また何があったんだよ・・・」
それでベッドから立ち上がり早速訳についてを聞くルークにユージーンが答えるが、ティアが何か起こしたであろう不穏な空気を否応なしに察知して表情を何とも複雑そうに歪めた。
・・・それでユージーンは説明した。先程のティアから発端したアッシュとナタリアについての話を。
「うわぁ・・・ティアはマジで何を考えてんだよ・・・本当に下手したら今までの苦労が全部水の泡になりかけたじゃん・・・」
「僕も話を聞いた時には流石に耳を疑ったが、もうあのティアが突飛な行動を取るのは今更な上に問題はまた別だ。それについては後回しにするぞ」
「あぁうん・・・そうしよう・・・」
それでたまらず頭を抱えるルークだが、同意しつつのリオンの先への話の誘導に力なくも頷く。後回しにしても問題が解決する訳ではない事を知ってる為に気が重くなり。
「本題に戻るけど、今私達はあんたにさっきまでの事を話をしに来たことになってる。けどもう私達の中じゃ方針が決まってる訳だから、あんたが取らなきゃいけない行動は一つ・・・ズバリ、悩んでるフリよ」
「あ~・・・まぁ分かっちゃいるけど、いざ言葉にして聞くとなんか俺が間抜けな気がするな。表向きの俺として是が非でも二人にくっついてもらってキムラスカに戻って欲しいなんて、そうそう言えるはずがないのは分かってるんだけど・・・」
「分かってんならいいじゃない、別に。それにナタリアはともかくアッシュに直接そんなこと言ったって逆効果になるのはあんたも分かってる事でしょ?」
「まぁそりゃな・・・確実にふざけるな屑が!とかテメェなんざに同情されてたまるか!って感じに突っぱねられるだろうしなぁ・・・」
続けてルーティから取るべき対策についての話題になりルークは微妙だと表情を歪めた後、アッシュの真似をしつつ理解はしていると示す。
「・・・ルーク、ちょっといいかい?」
「ん?・・・どうしたんだ、ナナリー?」
そんな姿を見てかナナリーがやけに真剣な様子で声をかけてきたことに、ルークも何事かと表情を引き締める。
「あんたがアッシュの真似をしたのを見て思ったんだけどさ・・・このオールドラントは仕方無いにしても、ルミナシアで生きてきた中でちっちゃい頃からも含めてアッシュとずっと一度も仲良くなった事はないのかい?」
「えっ・・・う~ん、それは・・・・・・思い出すと、アッシュが物心がついてしばらくまでくらいしか仲良くなれなかったかな・・・それも何て言うかそうなるまでも普通の兄弟って言える感じがしないんだよな。俺達が王族として育てられてきたってこととか、環境の事とか含んで考えてみても俺の思った時になるまでを思い出しても元々からそこまで仲良くなかったって思うし・・・」
「そうなのかい?」
「子どもらしいっちゃ子どもらしい、言ってみるなら子どもながらの対抗心だと俺は思ったんだ。アッシュが何かにつけて俺に勝負とか対抗意識を向けてきたのは・・・その行動に関して俺はアッシュらしいけどらしくない、年齢に見あった子どもらしい物だって思ってた。でも・・・今思うと、俺はアッシュと子どもの時ですら笑いあえてなかったな・・・」
「「「「っ!?」」」」
そこからナナリーがアッシュとの仲についてを聞きルークは昔を思い出しつつ答えるのだが、次第に寂しげな様子になっていきながら笑む姿に一同は一斉に息を呑んだ。まさかの事実を聞いて。
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「先程お前達が場を離れて貴族達に話をしていた時に何があったかだ。本当ならティアもこの場に来たいといったような雰囲気が出ていたが、それについては辞退させた。参列されてはお前の本音が聞けんのもあるが、何よりまたどういった発言をするか分からない危険性があるのでな」
「危険性って・・・また何があったんだよ・・・」
それでベッドから立ち上がり早速訳についてを聞くルークにユージーンが答えるが、ティアが何か起こしたであろう不穏な空気を否応なしに察知して表情を何とも複雑そうに歪めた。
・・・それでユージーンは説明した。先程のティアから発端したアッシュとナタリアについての話を。
「うわぁ・・・ティアはマジで何を考えてんだよ・・・本当に下手したら今までの苦労が全部水の泡になりかけたじゃん・・・」
「僕も話を聞いた時には流石に耳を疑ったが、もうあのティアが突飛な行動を取るのは今更な上に問題はまた別だ。それについては後回しにするぞ」
「あぁうん・・・そうしよう・・・」
それでたまらず頭を抱えるルークだが、同意しつつのリオンの先への話の誘導に力なくも頷く。後回しにしても問題が解決する訳ではない事を知ってる為に気が重くなり。
「本題に戻るけど、今私達はあんたにさっきまでの事を話をしに来たことになってる。けどもう私達の中じゃ方針が決まってる訳だから、あんたが取らなきゃいけない行動は一つ・・・ズバリ、悩んでるフリよ」
「あ~・・・まぁ分かっちゃいるけど、いざ言葉にして聞くとなんか俺が間抜けな気がするな。表向きの俺として是が非でも二人にくっついてもらってキムラスカに戻って欲しいなんて、そうそう言えるはずがないのは分かってるんだけど・・・」
「分かってんならいいじゃない、別に。それにナタリアはともかくアッシュに直接そんなこと言ったって逆効果になるのはあんたも分かってる事でしょ?」
「まぁそりゃな・・・確実にふざけるな屑が!とかテメェなんざに同情されてたまるか!って感じに突っぱねられるだろうしなぁ・・・」
続けてルーティから取るべき対策についての話題になりルークは微妙だと表情を歪めた後、アッシュの真似をしつつ理解はしていると示す。
「・・・ルーク、ちょっといいかい?」
「ん?・・・どうしたんだ、ナナリー?」
そんな姿を見てかナナリーがやけに真剣な様子で声をかけてきたことに、ルークも何事かと表情を引き締める。
「あんたがアッシュの真似をしたのを見て思ったんだけどさ・・・このオールドラントは仕方無いにしても、ルミナシアで生きてきた中でちっちゃい頃からも含めてアッシュとずっと一度も仲良くなった事はないのかい?」
「えっ・・・う~ん、それは・・・・・・思い出すと、アッシュが物心がついてしばらくまでくらいしか仲良くなれなかったかな・・・それも何て言うかそうなるまでも普通の兄弟って言える感じがしないんだよな。俺達が王族として育てられてきたってこととか、環境の事とか含んで考えてみても俺の思った時になるまでを思い出しても元々からそこまで仲良くなかったって思うし・・・」
「そうなのかい?」
「子どもらしいっちゃ子どもらしい、言ってみるなら子どもながらの対抗心だと俺は思ったんだ。アッシュが何かにつけて俺に勝負とか対抗意識を向けてきたのは・・・その行動に関して俺はアッシュらしいけどらしくない、年齢に見あった子どもらしい物だって思ってた。でも・・・今思うと、俺はアッシュと子どもの時ですら笑いあえてなかったな・・・」
「「「「っ!?」」」」
そこからナナリーがアッシュとの仲についてを聞きルークは昔を思い出しつつ答えるのだが、次第に寂しげな様子になっていきながら笑む姿に一同は一斉に息を呑んだ。まさかの事実を聞いて。
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