望まぬ道と言うが望む道とは何か
「では話を元に戻すが、そんなアッシュに最後までこちら側にいてもらうようにするには刺激を与えるようなことを言うべきではないということを念頭に置いてほしい。これからの道中ではな」
「そうですね。今の状況でアッシュを失うのはかなり手痛い損失になりかねません。それを考えれば下手に刺激しないようにというのは確かに必要な事でしょう・・・ただ一つ気になることがあるのですが、よろしいですか?」
「何だ?」
「確かにそうやってアッシュを刺激しないようにしていけば、色々不満はあれども彼は我々と一緒にいてくれはするでしょう。ですがそこから先、全てが終わった時はその限りではなくなります。何しろ一緒にいなければならないわけが無くなりますし、各々戻るべき場所がありますからね・・・ただアッシュはそこが決まってないというか、どうするか分からない節があります。そこで貴殿方はアッシュがどうするのか、またはどうしてほしいと考えているのかお聞きしたいのです」
「ふむ・・・」
ユージーンはそんな流れを一まとめにするようにアッシュについて慎重な行動を取るように言うが、そこに頷いた後にジェイドからその後のアッシュについてを聞かれ考え込むような声を上げる。
「・・・正直な気持ちを言うなら、俺達にはアッシュにどうしてほしいといった要望は特にない。精々全てが終わった後で新たな争いの種にならないでほしい、といった所だ」
「・・・まぁ妥当と言えば妥当な答えですね。アッシュが貴殿方の元に身を寄せようとするとは思えませんから。ただ貴殿方からすればアッシュはキムラスカに戻るべきだとは言わずとも、そうしてほしいと言うくらいは有り得ると思ったのですが・・・」
「確かにそう考えなかった訳じゃない。ただその問題はキムラスカもそうだがナタリア、そしてルークとどうアッシュが向かい合うかにある・・・そこで改めて聞くが、アッシュがすんなりとキムラスカに帰るかどうかもだがルークと共に戻るという選択を取ると思うか?これは導師にティア、二人にも答えてほしい」
「えっ・・・僕はその、戻る戻らないは分からないとしてもやはりルークと一緒というのは嫌だとアッシュは言うと思います・・・今の状況だから不本意だけど一緒にいるだけとしか、アッシュは言わないと思いますから・・・」
「・・・私もイオン様と大方同じ意見よ。ただ、アッシュは自分からキムラスカに戻るなんて言い出すことはないと思うわ・・・」
「・・・ティアの言った通りになると思いますよ、私も。アッシュの今までを考えると初めに会った時から比べたら心は大分揺れ動くでしょうが、それでも戻りますと首を縦に振る可能性は相当に低いでしょう」
そこからユージーンは質問に答えてから新たにアッシュの事についてを三人に投げ掛けると、イオンにティアと同様の意見が続き若干ニュアンスとして同意したくないといった空気を滲ませながらジェイドも同意を示す。
「そう、俺達もまた同じような事をアッシュに対して考えた。そしてこのままいけばアッシュはまずそういった道を選ぶだろう。キムラスカに戻らずルークに対する怒りを消せぬまま過ごす不毛の日々を。そしてナタリアは去っていったアッシュに対しての想いを忘れられず、ルークもまたアッシュに対して抱いている気持ちを消化出来ないままに終わる・・・三人が三人、一生後味が悪く続く苦い物を抱く形でな」
「そんなっ・・・そんな事態に三人が陥るなんて、あまりにも酷いです・・・どうにかすることは出来ないんですか・・・!?」
そしてジェイド達の考えの末の結末についてを口にしたユージーンに、イオンは悲痛に表情を歪め回避の手段についてをたまらず聞いてくる。そうなってほしくないと、切に求める形で。
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「そうですね。今の状況でアッシュを失うのはかなり手痛い損失になりかねません。それを考えれば下手に刺激しないようにというのは確かに必要な事でしょう・・・ただ一つ気になることがあるのですが、よろしいですか?」
「何だ?」
「確かにそうやってアッシュを刺激しないようにしていけば、色々不満はあれども彼は我々と一緒にいてくれはするでしょう。ですがそこから先、全てが終わった時はその限りではなくなります。何しろ一緒にいなければならないわけが無くなりますし、各々戻るべき場所がありますからね・・・ただアッシュはそこが決まってないというか、どうするか分からない節があります。そこで貴殿方はアッシュがどうするのか、またはどうしてほしいと考えているのかお聞きしたいのです」
「ふむ・・・」
ユージーンはそんな流れを一まとめにするようにアッシュについて慎重な行動を取るように言うが、そこに頷いた後にジェイドからその後のアッシュについてを聞かれ考え込むような声を上げる。
「・・・正直な気持ちを言うなら、俺達にはアッシュにどうしてほしいといった要望は特にない。精々全てが終わった後で新たな争いの種にならないでほしい、といった所だ」
「・・・まぁ妥当と言えば妥当な答えですね。アッシュが貴殿方の元に身を寄せようとするとは思えませんから。ただ貴殿方からすればアッシュはキムラスカに戻るべきだとは言わずとも、そうしてほしいと言うくらいは有り得ると思ったのですが・・・」
「確かにそう考えなかった訳じゃない。ただその問題はキムラスカもそうだがナタリア、そしてルークとどうアッシュが向かい合うかにある・・・そこで改めて聞くが、アッシュがすんなりとキムラスカに帰るかどうかもだがルークと共に戻るという選択を取ると思うか?これは導師にティア、二人にも答えてほしい」
「えっ・・・僕はその、戻る戻らないは分からないとしてもやはりルークと一緒というのは嫌だとアッシュは言うと思います・・・今の状況だから不本意だけど一緒にいるだけとしか、アッシュは言わないと思いますから・・・」
「・・・私もイオン様と大方同じ意見よ。ただ、アッシュは自分からキムラスカに戻るなんて言い出すことはないと思うわ・・・」
「・・・ティアの言った通りになると思いますよ、私も。アッシュの今までを考えると初めに会った時から比べたら心は大分揺れ動くでしょうが、それでも戻りますと首を縦に振る可能性は相当に低いでしょう」
そこからユージーンは質問に答えてから新たにアッシュの事についてを三人に投げ掛けると、イオンにティアと同様の意見が続き若干ニュアンスとして同意したくないといった空気を滲ませながらジェイドも同意を示す。
「そう、俺達もまた同じような事をアッシュに対して考えた。そしてこのままいけばアッシュはまずそういった道を選ぶだろう。キムラスカに戻らずルークに対する怒りを消せぬまま過ごす不毛の日々を。そしてナタリアは去っていったアッシュに対しての想いを忘れられず、ルークもまたアッシュに対して抱いている気持ちを消化出来ないままに終わる・・・三人が三人、一生後味が悪く続く苦い物を抱く形でな」
「そんなっ・・・そんな事態に三人が陥るなんて、あまりにも酷いです・・・どうにかすることは出来ないんですか・・・!?」
そしてジェイド達の考えの末の結末についてを口にしたユージーンに、イオンは悲痛に表情を歪め回避の手段についてをたまらず聞いてくる。そうなってほしくないと、切に求める形で。
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