望まぬ道と言うが望む道とは何か
「そうだ。だからこそアッシュの機嫌を伺うと言うわけではないが、少なくともこちらと離れてしまうような選択を選ばせる事は避けたい。今の時点でアッシュと離れてしまえば二度と俺達と行動を共にしなくなることもあるが、謡将達に一人で挑み捕まるか殺されるかと言った結末になりかねないのでな」
「捕まるか殺されるかって・・・アッシュなら確かに一人ででも行くかもしれませんが、殺されるならともかく捕まるってどういうことですか?」
「この言い方は好きではないが・・・元々謡将はアッシュを手元に置くためにルークを産み出し、ファブレへと置いた。預言を欺くためもあるが、アッシュ自身を惜しいと思った為だ・・・おそらく超振動が主な目的なのだろうが、何年もの歳月をかけ手の込んだやり方でアッシュを手元に置いていた事を考えれば謡将が反抗したからとすんなり殺すとは思えん」
「でも、今僕達と行動している事を考えるとアッシュがすんなりそれを受け入れるとはとても思えないんですが・・・」
「・・・普通ならそうだろうが、謡将達がやろうと思えばアッシュの事を洗脳くらいする事も有り得ん話ではない。それこそ超振動さえ使えればそれでいいと、道具扱いする事もな」
「なっ・・・!?」
「ちょっと、いくらなんでもそれは酷いわ!確かに兄さんは人に許されるようなことはしてはいないけれど、アッシュに対してそこまではしない!」
更に推測をしていくユージーンがアッシュの行動についてを言っていき、イオンが疑問をぶつけていく。その中で最も残酷と言えるだろうヴァンの取るだろう行動に、イオンが絶句する中でたまらずティアが怒りを向ける・・・もうヴァンに対する心残りはないとは言えアッシュにはそんなことはしないと思ったのもあるが、流石にそこまでの外道と思われたくないといった気持ちが浮かんだ為に。
「今のはあくまで例え話だ。超振動を使うことを念頭に置いてアッシュを是が非でも手元に置こうとするならというな。それにそうじゃなかったとしてもアッシュが単独で謡将達に立ち向かえばまず勝つことはない。今のようなことはしないにしてもそれこそ殺される事はまず避けられん事態になるのは確実・・・それくらいは分かるだろう?」
「・・・そうね、流石に兄さんもそこまで来たならアッシュを殺すでしょう。そこに関しては否定は出来ないわ・・・」
すぐにユージーンは例え話と言いつつアッシュの命の危険性について言うと、苦々しげにティアは頷く。
「理解してくれたならそれでいいと言いたいが、この事をナタリアが聞けばまずアッシュが離れるというような状態を避けようと動くだろう。だがそれはアッシュの事を考えてという意味ではなく、アッシュを失いたくないという最悪の可能性を避ける為だ。そしてその為に形振り構わず動きかねん・・・アッシュ当人の気持ちを考えることも出来ないままにアッシュにとっての地雷を踏み抜く形でな」
「成程・・・アッシュを守りたいという気持ちが、逆にアッシュを追い込みかねないというわけですか。そう聞けばナタリアにここでの話は言わない方がいいというのは納得出来ますが・・・イオン様にティアはどうですか?今の話を聞いた上でナタリアに事実を話すべきと思いましたか?」
「・・・僕もこの事はナタリアに話すべきではないと感じました。そういった危険性があるなら、彼女はここでの話は知らない方がいいと・・・」
「・・・私も、そう思いました」
「そうですか、それなら言わない方がいいでしょうが・・・この話はルークには言うのですか?」
「むしろルークには言っておいた方がいいだろう。アッシュに思うところはあっても、それはナタリアと同じように大事にしたいからという考えではない。むしろアッシュとどう向き合うかと、頭を必死に働かせながら考えている・・・そんなルークならこちらの考えに同意してくれることだろう」
「そうですか・・・貴殿方がそう思うなら私はそれで構いませんよ」
納得を一応得られた事でナタリアに言わないことについての話になりイオンにティア、そしてこの場にいないルークについての意見を聞いたジェイドは自分はそれでいいと告げる。自分は責任は取らないといったように。
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「捕まるか殺されるかって・・・アッシュなら確かに一人ででも行くかもしれませんが、殺されるならともかく捕まるってどういうことですか?」
「この言い方は好きではないが・・・元々謡将はアッシュを手元に置くためにルークを産み出し、ファブレへと置いた。預言を欺くためもあるが、アッシュ自身を惜しいと思った為だ・・・おそらく超振動が主な目的なのだろうが、何年もの歳月をかけ手の込んだやり方でアッシュを手元に置いていた事を考えれば謡将が反抗したからとすんなり殺すとは思えん」
「でも、今僕達と行動している事を考えるとアッシュがすんなりそれを受け入れるとはとても思えないんですが・・・」
「・・・普通ならそうだろうが、謡将達がやろうと思えばアッシュの事を洗脳くらいする事も有り得ん話ではない。それこそ超振動さえ使えればそれでいいと、道具扱いする事もな」
「なっ・・・!?」
「ちょっと、いくらなんでもそれは酷いわ!確かに兄さんは人に許されるようなことはしてはいないけれど、アッシュに対してそこまではしない!」
更に推測をしていくユージーンがアッシュの行動についてを言っていき、イオンが疑問をぶつけていく。その中で最も残酷と言えるだろうヴァンの取るだろう行動に、イオンが絶句する中でたまらずティアが怒りを向ける・・・もうヴァンに対する心残りはないとは言えアッシュにはそんなことはしないと思ったのもあるが、流石にそこまでの外道と思われたくないといった気持ちが浮かんだ為に。
「今のはあくまで例え話だ。超振動を使うことを念頭に置いてアッシュを是が非でも手元に置こうとするならというな。それにそうじゃなかったとしてもアッシュが単独で謡将達に立ち向かえばまず勝つことはない。今のようなことはしないにしてもそれこそ殺される事はまず避けられん事態になるのは確実・・・それくらいは分かるだろう?」
「・・・そうね、流石に兄さんもそこまで来たならアッシュを殺すでしょう。そこに関しては否定は出来ないわ・・・」
すぐにユージーンは例え話と言いつつアッシュの命の危険性について言うと、苦々しげにティアは頷く。
「理解してくれたならそれでいいと言いたいが、この事をナタリアが聞けばまずアッシュが離れるというような状態を避けようと動くだろう。だがそれはアッシュの事を考えてという意味ではなく、アッシュを失いたくないという最悪の可能性を避ける為だ。そしてその為に形振り構わず動きかねん・・・アッシュ当人の気持ちを考えることも出来ないままにアッシュにとっての地雷を踏み抜く形でな」
「成程・・・アッシュを守りたいという気持ちが、逆にアッシュを追い込みかねないというわけですか。そう聞けばナタリアにここでの話は言わない方がいいというのは納得出来ますが・・・イオン様にティアはどうですか?今の話を聞いた上でナタリアに事実を話すべきと思いましたか?」
「・・・僕もこの事はナタリアに話すべきではないと感じました。そういった危険性があるなら、彼女はここでの話は知らない方がいいと・・・」
「・・・私も、そう思いました」
「そうですか、それなら言わない方がいいでしょうが・・・この話はルークには言うのですか?」
「むしろルークには言っておいた方がいいだろう。アッシュに思うところはあっても、それはナタリアと同じように大事にしたいからという考えではない。むしろアッシュとどう向き合うかと、頭を必死に働かせながら考えている・・・そんなルークならこちらの考えに同意してくれることだろう」
「そうですか・・・貴殿方がそう思うなら私はそれで構いませんよ」
納得を一応得られた事でナタリアに言わないことについての話になりイオンにティア、そしてこの場にいないルークについての意見を聞いたジェイドは自分はそれでいいと告げる。自分は責任は取らないといったように。
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