望まぬ道と言うが望む道とは何か
「・・・正直、色々考えさせられる事が多すぎて戻った感想とか考えらんねぇよ・・・アッシュが俺とおんなじかどうかは知らねぇけど、少なくともそう言った事は考えてねぇ」
「・・・フン、この屑と同じような意見なのは癪だが今重要なのはキムラスカに戦争をさせないようにする事だろう。戻ったからどうだとかそう言った事は考えちゃいねぇ」
「・・・そう。貴方達がそう思っているのならそれで構わないわ・・・」
「・・・何だ、女?その言い方は・・・」
ルークがその空気に自身の本音といった気持ちを明かしアッシュもまた気に入らないと吐き捨てつつ同意をするが、ジュディスが意味深な声と目を向けた事にアッシュはギラリと敵意のこもった目を向ける。
「はいはい、イラつかずゆっくり待ちましょ。こんなとこ公爵に見られたなら、こっちがキムラスカに何もしないなんて思われなくなりかねないんだしね」
「・・・チッ・・・」
すぐさまその間に割って入ったルーティの制止の声に、不満そうに舌打ちをしてアッシュは顔を背ける。
(流石にアッシュも分かるか。俺達二人はまだしも他のメンバーとの不和があるってのを見せつけるわけにはいかないのは・・・ただジュディスがあんな風に言ったのは何でなんだろう・・・?)
ルークは内心ホッとしつつも考える。ジュディスの発言の仕方の不自然さについてを。
・・・そんな風にアッシュが不満と言った空気を滲ませつつも、以降は大人しく待っていた一同。それでしばらくした後にセシル少将と幾人かの兵士を引き連れた公爵がやってきた為、一同はダイクロフトへと登る装置のある場所へと向かう。
「・・・これは・・・っ!」
「どうでしょうか、公爵?少なくとも我々の言っていた事が世迷い言でないことは分かっていただけたかと思いますが・・・」
「・・・うぅむ・・・確かにな・・・」
それでダイクロフトに装置に乗って来た公爵一行は初めて見る光景を前に辺りをキョロキョロと見渡し、ヒューバートからの声に否定が出来ないと重い声で返す。
「・・・公爵、と聞こえたが・・・成程、貴方がファブレ公爵というわけか」
「っ、ピオニー陛下・・・何故こちらに・・・?」
「ピオニー陛下だとっ・・・この人物が・・・!」
するとその場にまるでタイミングを見計らったかのようフリングス達を背後に伴いながら現れた笑顔のピオニーにヒューバートが意外そうに声を上げ、公爵を始めとしたキムラスカ陣に一斉にピリついた空気が張り詰める。
「あぁ、済まない。事を進めるに当たってただ部屋で待っているだけというのもどうかと思ったんでな・・・多少の身の危険は承知の上で顔を見せに来たんだ。和平を結びたいというこちらの意志は本物だと示すためにな」
「・・・いきなり我らが斬りかかる可能性も考えた上で、ですか?」
「そうだ。と言っても軽挙を起こすような人物をキムラスカが送る訳はないと信じていたのもあるがな」
「仮にそうだとしてもいきなり現れるのはお止めください、陛下。流石に私も肝が冷えました」
「ハッハ、済まんなジェイド」
しかし一切動揺する様子もないピオニーは公爵から油断なく視線と確認を向けられても泰然としていて、ジェイドの呆れも含んだ自粛を求めるような声にもいつも通り笑って答える。
「・・・死霊使いがそう言っているのならどうやら本当に本物のピオニー陛下のようだが、ナタリア殿下・・・あの方が陛下で間違いないのですね?」
「え、えぇ間違いありませんわ」
「そうですか・・・思わず疑ってしまいましたが、本物のピオニー陛下だというならこちらとしても願ってもないことです」
公爵はそんな光景を尻目にナタリアに確認を取り、少し呆気に取られながらも肯定したことに気を取り直す。公爵としての威厳に満ちた表情を見せ。
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「・・・フン、この屑と同じような意見なのは癪だが今重要なのはキムラスカに戦争をさせないようにする事だろう。戻ったからどうだとかそう言った事は考えちゃいねぇ」
「・・・そう。貴方達がそう思っているのならそれで構わないわ・・・」
「・・・何だ、女?その言い方は・・・」
ルークがその空気に自身の本音といった気持ちを明かしアッシュもまた気に入らないと吐き捨てつつ同意をするが、ジュディスが意味深な声と目を向けた事にアッシュはギラリと敵意のこもった目を向ける。
「はいはい、イラつかずゆっくり待ちましょ。こんなとこ公爵に見られたなら、こっちがキムラスカに何もしないなんて思われなくなりかねないんだしね」
「・・・チッ・・・」
すぐさまその間に割って入ったルーティの制止の声に、不満そうに舌打ちをしてアッシュは顔を背ける。
(流石にアッシュも分かるか。俺達二人はまだしも他のメンバーとの不和があるってのを見せつけるわけにはいかないのは・・・ただジュディスがあんな風に言ったのは何でなんだろう・・・?)
ルークは内心ホッとしつつも考える。ジュディスの発言の仕方の不自然さについてを。
・・・そんな風にアッシュが不満と言った空気を滲ませつつも、以降は大人しく待っていた一同。それでしばらくした後にセシル少将と幾人かの兵士を引き連れた公爵がやってきた為、一同はダイクロフトへと登る装置のある場所へと向かう。
「・・・これは・・・っ!」
「どうでしょうか、公爵?少なくとも我々の言っていた事が世迷い言でないことは分かっていただけたかと思いますが・・・」
「・・・うぅむ・・・確かにな・・・」
それでダイクロフトに装置に乗って来た公爵一行は初めて見る光景を前に辺りをキョロキョロと見渡し、ヒューバートからの声に否定が出来ないと重い声で返す。
「・・・公爵、と聞こえたが・・・成程、貴方がファブレ公爵というわけか」
「っ、ピオニー陛下・・・何故こちらに・・・?」
「ピオニー陛下だとっ・・・この人物が・・・!」
するとその場にまるでタイミングを見計らったかのようフリングス達を背後に伴いながら現れた笑顔のピオニーにヒューバートが意外そうに声を上げ、公爵を始めとしたキムラスカ陣に一斉にピリついた空気が張り詰める。
「あぁ、済まない。事を進めるに当たってただ部屋で待っているだけというのもどうかと思ったんでな・・・多少の身の危険は承知の上で顔を見せに来たんだ。和平を結びたいというこちらの意志は本物だと示すためにな」
「・・・いきなり我らが斬りかかる可能性も考えた上で、ですか?」
「そうだ。と言っても軽挙を起こすような人物をキムラスカが送る訳はないと信じていたのもあるがな」
「仮にそうだとしてもいきなり現れるのはお止めください、陛下。流石に私も肝が冷えました」
「ハッハ、済まんなジェイド」
しかし一切動揺する様子もないピオニーは公爵から油断なく視線と確認を向けられても泰然としていて、ジェイドの呆れも含んだ自粛を求めるような声にもいつも通り笑って答える。
「・・・死霊使いがそう言っているのならどうやら本当に本物のピオニー陛下のようだが、ナタリア殿下・・・あの方が陛下で間違いないのですね?」
「え、えぇ間違いありませんわ」
「そうですか・・・思わず疑ってしまいましたが、本物のピオニー陛下だというならこちらとしても願ってもないことです」
公爵はそんな光景を尻目にナタリアに確認を取り、少し呆気に取られながらも肯定したことに気を取り直す。公爵としての威厳に満ちた表情を見せ。
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