激動の前の人々の心の動き
・・・外殻大地の降下に、ユリアシティ及びダアトに話を通すことに成功したルーク一行。そんな一行は再びグランコクマに戻ってきた。
「失礼します、陛下・・・只今戻りました」
「あぁ、ご苦労」
「・・・ダイクロフトで移動していた組が先に戻ってきていたのですね」
「そうだ」
・・・それでグランコクマの宮殿の謁見の間に入ってきたティア達。
そこでジェイドがピオニーと軽く会話を交わす、先に横で待機していたルーク達についてを。
「まぁどちらが先か後かについては今はどうでもいい・・・手紙より状況は把握した。ユリアシティだけでなくダアトも落ち着かせて話をして協力を取り付ける事が出来たということはな」
「はい。それはうまく行きましたが、外殻大地の方はどうなのですか?」
「そちらも問題はない。タタル渓谷にザオ遺跡とパッセージリングを続けて降下に成功したとのことだ」
「そうですか・・・では肝心の、キムラスカからの返答はいかがだったのでしょうか?」
「「「「っ・・・」」」」
そのまま両方の成果についてを話し合う二人だが、キムラスカとジェイドが切り出した事にティア達の空気が一気に緊迫した状態となる。その答え次第でこれからどうなるかが左右されるために。
「心配はいらん、それに関しては大方こちらの予想通りになった。一度目はあまり向こうは気乗りのしない文面ではなかったんだが、二度目に送った手紙の返事には大きく揺れているといったような中身だった・・・やはりモースがいきなりいなくなったことに加え、外殻大地・・・それも自国の領土が降下していった事が堪えたんだろう」
「となれば、会談に持ち込む事は可能な段階に来ている・・・と見ていいですね」
「あぁ・・・それを見越して先に会談を行うようにするかどうかという手紙をバチカルに出した。おそらく数日中には返事は返ってくるだろうが、まず今の状況では向こうもこちらの発案に乗ってくるだろう。と言うか乗らざるを得んのが実状の筈だ・・・インゴベルト陛下にファブレ公爵以外の貴族に人民の心を落ち着ける為にも、こちらと争っていては混乱するだけと思う状況の為にな」
そんな一同に試みは無事成功したと言い切るピオニーに、一同はホッと安心したような様子になる。
「まぁそれもこれもひとえにお前達の行動があったからだが、キムラスカから手紙が返ってくるまでにはまだ数日程時間がかかるだろう・・・それまで体を休めてゆっくりしてくれ」
「あ、その前に・・・一つよろしいですか、陛下?」
「なんだ、導師?」
ピオニーはそのまま話をまとめて終わらせるようにしようとしたが、イオンからの申し立てに何かと問い掛ける。
「実はグランコクマに戻る前に我々の間で話題に上がったのですが・・・ガイとアニスは今どうしていますか?」
「ガイとアニスか?・・・俺は報告は受けてはいないが、それは特に何も起きていない事の裏返しだと思っているのだが・・・それがどうした?」
「いえ、ダアトで詠師のトリトハイムより導師守護役を新たにつけるかどうかを聞かれたのですが・・・今から新しくつける訳にもいかないという話からアニスは今なら大丈夫ではないかという話になり、その上でガイも今なら戻ってきてもいいんじゃないかって話になったんです。今の状況ならそこまで危険にならないだろうから、いいのではないかと」
「成程、そういうことか・・・」
それでイオンはガイとアニスについてを切り出すように言うと、ピオニーも納得する。二人が戻ってきても問題ない状況ではあるという事に。
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「失礼します、陛下・・・只今戻りました」
「あぁ、ご苦労」
「・・・ダイクロフトで移動していた組が先に戻ってきていたのですね」
「そうだ」
・・・それでグランコクマの宮殿の謁見の間に入ってきたティア達。
そこでジェイドがピオニーと軽く会話を交わす、先に横で待機していたルーク達についてを。
「まぁどちらが先か後かについては今はどうでもいい・・・手紙より状況は把握した。ユリアシティだけでなくダアトも落ち着かせて話をして協力を取り付ける事が出来たということはな」
「はい。それはうまく行きましたが、外殻大地の方はどうなのですか?」
「そちらも問題はない。タタル渓谷にザオ遺跡とパッセージリングを続けて降下に成功したとのことだ」
「そうですか・・・では肝心の、キムラスカからの返答はいかがだったのでしょうか?」
「「「「っ・・・」」」」
そのまま両方の成果についてを話し合う二人だが、キムラスカとジェイドが切り出した事にティア達の空気が一気に緊迫した状態となる。その答え次第でこれからどうなるかが左右されるために。
「心配はいらん、それに関しては大方こちらの予想通りになった。一度目はあまり向こうは気乗りのしない文面ではなかったんだが、二度目に送った手紙の返事には大きく揺れているといったような中身だった・・・やはりモースがいきなりいなくなったことに加え、外殻大地・・・それも自国の領土が降下していった事が堪えたんだろう」
「となれば、会談に持ち込む事は可能な段階に来ている・・・と見ていいですね」
「あぁ・・・それを見越して先に会談を行うようにするかどうかという手紙をバチカルに出した。おそらく数日中には返事は返ってくるだろうが、まず今の状況では向こうもこちらの発案に乗ってくるだろう。と言うか乗らざるを得んのが実状の筈だ・・・インゴベルト陛下にファブレ公爵以外の貴族に人民の心を落ち着ける為にも、こちらと争っていては混乱するだけと思う状況の為にな」
そんな一同に試みは無事成功したと言い切るピオニーに、一同はホッと安心したような様子になる。
「まぁそれもこれもひとえにお前達の行動があったからだが、キムラスカから手紙が返ってくるまでにはまだ数日程時間がかかるだろう・・・それまで体を休めてゆっくりしてくれ」
「あ、その前に・・・一つよろしいですか、陛下?」
「なんだ、導師?」
ピオニーはそのまま話をまとめて終わらせるようにしようとしたが、イオンからの申し立てに何かと問い掛ける。
「実はグランコクマに戻る前に我々の間で話題に上がったのですが・・・ガイとアニスは今どうしていますか?」
「ガイとアニスか?・・・俺は報告は受けてはいないが、それは特に何も起きていない事の裏返しだと思っているのだが・・・それがどうした?」
「いえ、ダアトで詠師のトリトハイムより導師守護役を新たにつけるかどうかを聞かれたのですが・・・今から新しくつける訳にもいかないという話からアニスは今なら大丈夫ではないかという話になり、その上でガイも今なら戻ってきてもいいんじゃないかって話になったんです。今の状況ならそこまで危険にならないだろうから、いいのではないかと」
「成程、そういうことか・・・」
それでイオンはガイとアニスについてを切り出すように言うと、ピオニーも納得する。二人が戻ってきても問題ない状況ではあるという事に。
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