心は揺れ動く、良くも悪くも
「・・・ちなみに導師はガイに話をする事については賛成なのですか?」
「・・・正直な所で言うなら、僕はあまり賛成は出来ません。ジェイドが言ったようにガイは一般人のカテゴリに一番近い立場にいますから、無理はしてほしくはありません。ですが話をせずに巻き込まないようにするのが正しいのかどうかと言われると、少しどうかと思います・・・」
「成程、どちらとも言えないと言うわけですか」
そこにユージーンがイオンに気持ちの程についてを伺うと、悩んでいると苦渋の様子を浮かべる姿に納得の意を示す。
「ただそう言うのならアニスに話をするのも憚られる所じゃないかい?立場とか関係無くアニスも重い事実を知らされる立場になるんだからさ」
「そうね・・・私から言わせてもらうなら話をするならどちらにも話をするか話をしないか、その二つのどちらかで選択をするべきだと思うわ。どちらかにだけ話をしてどちらかにだけそうしない、二人の考え方に立場の違いはありはしても話の重さに変わりはないのだからいっそ二人をまとめてどうするかを決めるのが平等だと思うの」
「っ・・・確かにアニスがどう思うのかと言うことに関しては考えていませんでした・・・そう思うと話をするべきかどうか、ガイの事も共に考えた方が良さそうですね・・・」
更にナナリーにジュディスからの言葉に、イオンはハッとした後に真剣に考え込む声を漏らす。イオンからしても二人が苦しむかそうでないか、本意か本意でないかは重要なだけに。
「ちなみに、ナタリア様達はどのようにお考えでしょうか?二人に話をする事についてを」
「・・・私も話をするべきかどうか、正直分かりません。アニスもそうですがガイの事を考えると、そうそう話をした方がいいとも言い切れませんし・・・」
「・・・俺は別に話をしてもいいとは思っている。その結果どうなろうが知ったことではないがな」
「そうですか・・・」
今度は今まで話に入らず残った二人に話題を振るフレンに二人は各々の考えを述べ、フレンは複雑そうな表情を浮かべる。
「・・・まぁ何にしてもグランコクマに着くまでにはまだ時間があります。その間にどうするかについて考えるのがいいでしょう」
「・・・そうですね、そうしましょう」
そんな流れを終えるようにヒューバートが考える時間についてを言葉にすると、イオンはそうするしかないとばかりに力なく頷いた。今すぐに結論など出ないと自白するかのよう。
(リミットはグランコクマに着くまで・・・私としてはガイにアニス、二人には是非ともこっちに戻って来てほしい・・・でもアニスだけならともかく、ガイが大丈夫だなんて保障が全くない・・・ただ、この流れだと二人に話すか話さないか自体も問題になってくる・・・私はどうすればいいの、どうすれば・・・!?)
ティアはもう話は終わりとなった中で必死に頭を回転させようとしていくが、どうすべきか分からずに頭の中は焦燥と混迷で一杯で結論など出ようはずもなかった。全てをうまく行かせる為の策など。
「「「「・・・」」」」
そしてアドリビトムの面々はそんなティアに対して視線を向ける。あまりにも何か重大な事を考えていると丸わかりのその様子を怪訝そうに見る形で・・・
動く状況、変わらぬモノ
入り乱れるそれらに対する人は考えていく
それが自身にとって正しいのかそうでないのか、易しいのか難しいのか考えながら
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「・・・正直な所で言うなら、僕はあまり賛成は出来ません。ジェイドが言ったようにガイは一般人のカテゴリに一番近い立場にいますから、無理はしてほしくはありません。ですが話をせずに巻き込まないようにするのが正しいのかどうかと言われると、少しどうかと思います・・・」
「成程、どちらとも言えないと言うわけですか」
そこにユージーンがイオンに気持ちの程についてを伺うと、悩んでいると苦渋の様子を浮かべる姿に納得の意を示す。
「ただそう言うのならアニスに話をするのも憚られる所じゃないかい?立場とか関係無くアニスも重い事実を知らされる立場になるんだからさ」
「そうね・・・私から言わせてもらうなら話をするならどちらにも話をするか話をしないか、その二つのどちらかで選択をするべきだと思うわ。どちらかにだけ話をしてどちらかにだけそうしない、二人の考え方に立場の違いはありはしても話の重さに変わりはないのだからいっそ二人をまとめてどうするかを決めるのが平等だと思うの」
「っ・・・確かにアニスがどう思うのかと言うことに関しては考えていませんでした・・・そう思うと話をするべきかどうか、ガイの事も共に考えた方が良さそうですね・・・」
更にナナリーにジュディスからの言葉に、イオンはハッとした後に真剣に考え込む声を漏らす。イオンからしても二人が苦しむかそうでないか、本意か本意でないかは重要なだけに。
「ちなみに、ナタリア様達はどのようにお考えでしょうか?二人に話をする事についてを」
「・・・私も話をするべきかどうか、正直分かりません。アニスもそうですがガイの事を考えると、そうそう話をした方がいいとも言い切れませんし・・・」
「・・・俺は別に話をしてもいいとは思っている。その結果どうなろうが知ったことではないがな」
「そうですか・・・」
今度は今まで話に入らず残った二人に話題を振るフレンに二人は各々の考えを述べ、フレンは複雑そうな表情を浮かべる。
「・・・まぁ何にしてもグランコクマに着くまでにはまだ時間があります。その間にどうするかについて考えるのがいいでしょう」
「・・・そうですね、そうしましょう」
そんな流れを終えるようにヒューバートが考える時間についてを言葉にすると、イオンはそうするしかないとばかりに力なく頷いた。今すぐに結論など出ないと自白するかのよう。
(リミットはグランコクマに着くまで・・・私としてはガイにアニス、二人には是非ともこっちに戻って来てほしい・・・でもアニスだけならともかく、ガイが大丈夫だなんて保障が全くない・・・ただ、この流れだと二人に話すか話さないか自体も問題になってくる・・・私はどうすればいいの、どうすれば・・・!?)
ティアはもう話は終わりとなった中で必死に頭を回転させようとしていくが、どうすべきか分からずに頭の中は焦燥と混迷で一杯で結論など出ようはずもなかった。全てをうまく行かせる為の策など。
「「「「・・・」」」」
そしてアドリビトムの面々はそんなティアに対して視線を向ける。あまりにも何か重大な事を考えていると丸わかりのその様子を怪訝そうに見る形で・・・
動く状況、変わらぬモノ
入り乱れるそれらに対する人は考えていく
それが自身にとって正しいのかそうでないのか、易しいのか難しいのか考えながら
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