心は揺れ動く、良くも悪くも
「ここがタタル渓谷のセフィロトの入口か・・・話に聞いた所だと封印の扉があるはずなのに、本当に開いてんだな・・・(なんでこんなことになってるんだ?師匠達がもうセフィロトの扉を開けたってことはないと思うけど・・・色々変わった所はあっても、大筋で変わってはないと思うし・・・)」
セフィロトへの入口前、一人言を口にするルークは内心で何故なのかと疑問を口にする。イオン無しでダアト式封呪の扉を開ける事は出来ない筈と。
「さぁ、入ろう。あまり時間をかけてもいられないしね」
「・・・あぁ」
しかし悠長に考える時間などあるはずもなく、クレスの言葉にルークは頷きセフィロトの中へと嬉しそうなロイド達と共に入っていく。
・・・それでセフィロトの中の仕掛けを解いていったルーク達はパッセージリングの操作板の前に辿り着いた。
『ルークよ、聞こえるか?』
「っ、ロー『待て、今はそなたの心の中でだけ会話をするぞ。チーグルの幼子から我の事を口にされるような事があれば、我も困るのでな』」
(・・・分かった)
そこでいきなり頭の中にローレライの言葉が響き渡り反応しようとしたが、すぐさま理由つきで制止をかけられたことで心の中でだけで返事を返す。
(それで、一体どうしたんだローレライ?)
『前に言ったであろう、我はそなたがセフィロトに来る時に姿を現すと。ただそのまま姿を現せばチーグルの幼子から我の事を話されかねない為、周囲の第七音素に我の一部を同化させる形でそなたらの事を見ているのだ』
(あぁ、そう言えばそういうこと言ってたな・・・でもどうしてまだ直接姿を見せないんだ?)
『まだその時ではないからだが、それでもそなたに会って話をしなくてはならぬと思ってな』
(話か・・・ちょうどよかった、俺もその事について聞きたいことがあったんだ)
『なんだ?』
それで用向きについてを聞くと前に言ったことに加えて話をしたいと返すローレライに、ルークは自身からも質問があると切り出していく。
(このタタル渓谷にザオ遺跡のセフィロトへの入口が開いてる理由って何なんだ?師匠が行動したからなのか?)
『その疑問に関しては簡単だ。我がやったことだ』
(えっ?ローレライが?)
『そうだ。三つの封呪に関しての要は形は違えど、第七音素を使用することが根底にある。ダアト式譜術は勿論だが、ユリアの血族に反応するユリア式封呪もユリアの血族にのみ流れる血と言うか固有の第七音素の音素振動数に反応する形でな・・・そして我は第七音素の集合体だ。その辺りの操作に関しては問題なく出来る』
(じゃあ、この入口が開いているって皆が知っていたのは・・・)
『勿論我が事前に説明をしていたからだ。ただ先に言ってはおくが、ヴァン達の介入を防ぐために入口は基本的にそなたらが来るまでは閉められている。用心の為にだ』
(そうか・・・それなら一先ずは安心か)
それで考えていた疑問についてを聞いてみるルークだが、ローレライからの説明に加えて用心はしているとの返答に安堵と言った声を上げる。
『それと、ザオ遺跡でも渡そうと思えるが先に渡そうと思う・・・我が鍵を』
(鍵って、まさかローレライの鍵か・・・?)
『あぁ、もしもの場合に備えて先にそなたに渡しておこうと思う。ただチーグルの幼子に見られるわけにはいかぬから、コンタミネーション現象を利用してそなたに渡す。今のそなたなら簡単にとは言わずとも出し入れは出来るであろうから、急を擁する事態か使うべき時が来たと感じたなら使って欲しい。その鍵を存分にな』
(っ・・・何か、俺の中に入り込んだ・・・今のが、鍵か・・・)
その上で鍵をやると言われ疑問符を浮かべたルークだが、自身の中に何かが入り込む違和感にそうだと感じる。鍵をもらったのだと。
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セフィロトへの入口前、一人言を口にするルークは内心で何故なのかと疑問を口にする。イオン無しでダアト式封呪の扉を開ける事は出来ない筈と。
「さぁ、入ろう。あまり時間をかけてもいられないしね」
「・・・あぁ」
しかし悠長に考える時間などあるはずもなく、クレスの言葉にルークは頷きセフィロトの中へと嬉しそうなロイド達と共に入っていく。
・・・それでセフィロトの中の仕掛けを解いていったルーク達はパッセージリングの操作板の前に辿り着いた。
『ルークよ、聞こえるか?』
「っ、ロー『待て、今はそなたの心の中でだけ会話をするぞ。チーグルの幼子から我の事を口にされるような事があれば、我も困るのでな』」
(・・・分かった)
そこでいきなり頭の中にローレライの言葉が響き渡り反応しようとしたが、すぐさま理由つきで制止をかけられたことで心の中でだけで返事を返す。
(それで、一体どうしたんだローレライ?)
『前に言ったであろう、我はそなたがセフィロトに来る時に姿を現すと。ただそのまま姿を現せばチーグルの幼子から我の事を話されかねない為、周囲の第七音素に我の一部を同化させる形でそなたらの事を見ているのだ』
(あぁ、そう言えばそういうこと言ってたな・・・でもどうしてまだ直接姿を見せないんだ?)
『まだその時ではないからだが、それでもそなたに会って話をしなくてはならぬと思ってな』
(話か・・・ちょうどよかった、俺もその事について聞きたいことがあったんだ)
『なんだ?』
それで用向きについてを聞くと前に言ったことに加えて話をしたいと返すローレライに、ルークは自身からも質問があると切り出していく。
(このタタル渓谷にザオ遺跡のセフィロトへの入口が開いてる理由って何なんだ?師匠が行動したからなのか?)
『その疑問に関しては簡単だ。我がやったことだ』
(えっ?ローレライが?)
『そうだ。三つの封呪に関しての要は形は違えど、第七音素を使用することが根底にある。ダアト式譜術は勿論だが、ユリアの血族に反応するユリア式封呪もユリアの血族にのみ流れる血と言うか固有の第七音素の音素振動数に反応する形でな・・・そして我は第七音素の集合体だ。その辺りの操作に関しては問題なく出来る』
(じゃあ、この入口が開いているって皆が知っていたのは・・・)
『勿論我が事前に説明をしていたからだ。ただ先に言ってはおくが、ヴァン達の介入を防ぐために入口は基本的にそなたらが来るまでは閉められている。用心の為にだ』
(そうか・・・それなら一先ずは安心か)
それで考えていた疑問についてを聞いてみるルークだが、ローレライからの説明に加えて用心はしているとの返答に安堵と言った声を上げる。
『それと、ザオ遺跡でも渡そうと思えるが先に渡そうと思う・・・我が鍵を』
(鍵って、まさかローレライの鍵か・・・?)
『あぁ、もしもの場合に備えて先にそなたに渡しておこうと思う。ただチーグルの幼子に見られるわけにはいかぬから、コンタミネーション現象を利用してそなたに渡す。今のそなたなら簡単にとは言わずとも出し入れは出来るであろうから、急を擁する事態か使うべき時が来たと感じたなら使って欲しい。その鍵を存分にな』
(っ・・・何か、俺の中に入り込んだ・・・今のが、鍵か・・・)
その上で鍵をやると言われ疑問符を浮かべたルークだが、自身の中に何かが入り込む違和感にそうだと感じる。鍵をもらったのだと。
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