・・・以前のようだが、以前とは確実に違うタルタロス行き・・・そんな中でルーク達はジェイド達に連れていかれるタルタロスの中へと行った。









・・・とはいっても特にチーグルの件についてイオン達と知り合ったこと以外に以前と変わったことはなく、ルーク達は和平の仲介についての願い出を受け了承を返して終わった。ルークとティアの二人が意図的に話を変えないようにしていたのもあり。



「・・・すみませんが少々こちらでお待ちください。今度はあちらのギルドの方々と話をしてきます」
「・・・別に話をする必要なんてねぇんじゃねぇのか？つーか下ろしゃいいだろ。ここから」
「そうしたいのは山々ですが、こちらは先程も申し上げた通り秘密裏にバチカルに向かう最中です。ただあのギルドの面々は貴方が『ルーク＝フォン＝ファブレ』であることを知っていますし、ギルドとしての依頼を求めています・・・こちらとしても黙っていただけるのなら都合がいいのですが、あちらもタダでと言うわけにはいかないようですからその件について少々話を通さない訳にはいかないのですよ・・・まぁ話の内容にもよりますが、おそらくあの方々にも付いてきていただく事になりそうでしょうね」
「「・・・っ」」
・・・そして和平の仲介について話が終わったのだが、この場にはおらず別の場所で待機させられているアドリビトムの面々についての話でジェイドが返した答えにルークもティアも微妙そうな顔になる。あの面々と離れそうにない・・・そう二人は話の流れから理解した為に。
「まぁしばらくはこの部屋辺りでゆっくりしていてください。話がまとまりましたらこちらに報告に来ますので」
「・・・なんで俺達にも話す必要があんだ？」
「いえいえ・・・貴方があの方々と一緒にいるのを嫌そうにしていたので、せめてどうするのかを先にお伝えしようと思っただけですよ」
「・・・んだよ、当て付けかよ」
「そのようなつもりはありませんよ・・・では、また後で」
「・・・チッ・・・」
そしてしばらく待つように言われルークはせめてもの反論を返すが、すぐにジェイドらしい皮肉に満ちた返答が返ってきてさっさと退出したことに不機嫌そうに舌打ちをして椅子に背を預ける。
（・・・ってことはタルタロスが襲われる時には皆、ここにいるってことだよな・・・皆がやられるとは思えないけど、このままだと巻き込まれるんだよな・・・正直それは避けたいんだけど、俺じゃタルタロスから出るようになんて言っても効果があるとも思えないし・・・どうしよう・・・）
その中でルークはそんな顔とは裏腹にこれからタルタロスが襲われる事を知っているだけに、皆の心配に考えが行っていた。アドリビトムの面々がその時に死んでしまうのではないか、と言うことに。



（・・・ここに残るとしたらあの人達はもう終わりね、教官達の手で・・・可哀想だけれどこれが本来のあるべきことであって、迂闊に私達に近付いたからよ・・・）
対してティアは同情を浮かべはするがほんの一時で、実際は見捨てるつもり以外に何もない考えを浮かべていた。情がないからに昔のように進めたいからとは言え、あまりにも冷酷で一方的な考えを。



「・・・すみません、よろしいですか？」
「ん？・・・なんだよ、一体？」
「ちょっとルーク、イオン様に向かってそんな口のきき方・・・！」
「いいんですティア、僕の方が聞きたいことがあるんですから」
・・・両者の想いの違い。その隔たりがいかなものかを互いに知らない。そんな中でイオンがルークに向かい声をかけたことにティアが非難の言葉を向けるが、イオンは首を横に振り言葉を制する。







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