各勢力は手を打つ

「では次、他に何かあるか?」
「・・・では現在、ダイクロフトから誰か来ていますか?出来るなら少し、障気の件も含めて戻りたいのですが・・・」
「あぁ、そういうことか・・・それならジェイという人物が別室で待機している。一応の念の為にジェイはダイクロフトの入口について俺にもどころか他の誰にも教えていないとの事だが・・・まぁお前達も戻ってきたばかりで疲れも溜まっているだろうから、ちょうどいいだろう。詳しい話は明日にするということで、お前達はもう休め。部屋はそのまま使ってた所に行けばいいし、ジェイもそこにいるから明日にはこちらに戻ってくれればそれでいい」
「お気遣い、感謝します陛下。他に誰も言うことがなければ、お言葉に甘えさせていただきます」
それで次に誰かと問うピオニーにユージーンがダイクロフトについて聞いてきた為、返答すると共に休むようにと告げると周りに声をかけた後に頭を下げる。









・・・その後、誰からも追加の質問は来ることはなく場は解散となって一同は以前の部屋に赴いた。



「・・・では入口のあるところまで案内しますので、戻るという方は付いてきてください」
そしてジェイと部屋の一室に全員で集まって会って謁見の間であったことについてを話し、案内をするとの声に何人かのメンバーが頷きその後に付いていく。
「・・・ル「ルーク様、少しよろしいでしょうか?」・・・っ!」
「・・・なんだよ?」
その光景を見送った後にティアがルークに話しかけようとするが、フレンが期せずして被るよう話しかけてきてルークがそちらに向いた事に苛立たしげに歯を噛む。
「少々お話したいことがあるのですが・・・」
「・・・分かった。んじゃお前は部屋で待ってろ、適当に俺とこいつは街をうろついてくるからよ」
「はいですの」
「じゃあ行くぞ」
「はい」
そんな姿に構わず真剣に話と切り出すフレンにルークはミュウに待つよう言い、二人で街の方へと向かい歩いていく。
(あぁっ、もうっ!なんなのよ一体あの人は・・・!)
「フン、酔狂な野郎だ・・・あの劣化レプリカの事を様付けで呼んでやがる。あんな屑にそんな価値あるはずもねぇのによ」
(っ!・・・アッシュ・・・!)
「・・・ん?なんだその目は・・・?」
二人の後ろ姿に自分が無視されたような扱いになり必死に怒りをこらえるティアだが、アッシュがフレンもだがルークも罵倒するように言葉を吐いた事に半ば八つ当たり気味に睨み付けるよう視線を向けると、アッシュも視線に気付き気に入らないとばかりに睨み返す形になり一触即発の空気が辺りに滲み出始めた。
「アッシュ、止めてくださいまし・・・流石にここで争っては迷惑になりますわ」
「・・・フン、命拾いしたな」
(っ、何が命拾いしたよ・・・っ!)
その空気にすぐにナタリアがアッシュの横に行き肩に手を起きながらをなだめに入ったことで一応アッシュは止まるが、明らかに見下すように告げられた言葉にティアは不満と苛立ちを隠しきれず勢いよく部屋を後にしていく。そんな光景を見て残った面々は最早隠すこともなく、思い思いに表情を変えていた。









「・・・どうしたんだ、フレン?」
「・・・先の船で言えなかった事をルーク様にお伝えしたく、このような形を取らせていただきました」
「言えなかったこと・・・?」
・・・それで街の人気のない一角に来た二人。ルークの質問にフレンは答えるのだが、緊迫というよりは覚悟をしたフレンの様子に自然とルークま何事かと身を引き締める。
「・・・まずは言うべき事についてをお伝えします。それは」



「今頃、もしくはもう終わっているかもしれませんが・・・モースは死ぬ事になります。ユーリ達の手によって」



「!?」
・・・だがフレンが告げたまさかの言葉は、ルークの覚悟を越える驚愕を易々と引き出した。モースをユーリ達が殺すと、予想もしていなかった中身に。















各自、思い思いの考えがある



誰かが誰かを止めたいと思うなら相手に働きかける以外にない



その行動がいかなものか、中身はまた別の話になる・・・



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