戦乱に導かぬ為に
・・・そう、ルーク自身思い返す限り女性に対して強い興味を示した事は特になかった。それは最初のオールドラントでの生まれの事もあり、結局自分の婚約者としてあてがわれたナタリアがアッシュに対してしか恋する目を向けてこなかった事や、更には自分の立場から女性関係で余計な揉め事にならないようにしようとした上でさせないようにと考えた上での結果なのである。
(思えばロニ達を始めとしたメンバーがそう言ったこととかを話してる時も、俺あんまり輪に入ったことなかったっけ。アドリビトムにいた時は・・・)
そして思い返すのはアドリビトムでの時の事で、異性に関してどう思うのかとのいわゆる猥談が繰り広げられていた時にはほとんど自分は輪の中にはいなかったとルークは考える。
(あの時はキャラ的にそんなのに興味津々とかそんなんじゃないとか裏表関係無く思ってたんだろうけど・・・それって今思えば違ってたんだろうな。単に自分がそういったことを考えることについてを放棄っていうか、目にしないようにしようってしてただけだったんだろうな・・・優先する物は別にあるって考え込んでしまって・・・)
・・・知識としてアッシュを王位につかせてナタリアと結婚させるためにもと、性的な事についても勉強はした。だが生物本来の意味での興味・・・理性としてでなく本能から来る関心についての性的な事に関しては全く目を向けようとしなかった。やることは別にあるからと。
ルークはその事に思い至り、頭を抱え込みたくなるのを内心で必死に押さえる。室内にいる二人もそうだが、ミュウにも見られる事を避ける為に。
(つーかマジでどうすりゃいいかわかんねぇよ・・・流れで二人とキスしちゃった上に、ジュディスとまであんなことになっちまって・・・意識しないようになんてしようとしたって、無理に決まってるじゃん・・・!)
意識せざるを得ない、意識させられてしまったからこそ無視することは出来ない・・・だからこそルークは初めての事をどう処理していいか分からず、恥ずかしいという気持ちを感じずにはいられなかった。あまりにもウブな人間が経験するには濃密な出来事が続いた為に。
(・・・早く起きすぎたかしら・・・)
一方、別の部屋にいるティアはベッドに腰掛けながら早く起きた事にボーッと考え事をしていた。
(流石にこんな時間だから他の人もそうだけど、ルークも起きてはいないわよね・・・はぁ、ルーク・・・)
早い時間に他者の起床の事についてを考えるが、ルークの事を考えタメ息をつきたくなるのを押さえる。想い人と全く言葉も想いも交わせてない事実に。
(本当ならもうちょっと関係も前進しているはずなのに・・・今はまだ無理にしても、ルークを成長させて私の事をエスコートさせたり恋人らしくしたいのに・・・)
そして恨み節のようにルークについての理想を心の中で口にするが、その理想があまりにも身勝手な物でありながら稚拙であることをティアは全く考えていなかった。
・・・ティアの目的の大半を占めているのがルークなことに変わりはない。一人の女性として求めていることは。しかしティアは年相応と言うか、生きてきた経験分に見合うような考え方を身に付けてはいなかった。これは様々な事で言えることだが、恋愛面においてもだ。
ただ何故そうなのかと言えば二つある。まず一つはルークに対する理想を抱きすぎていること、二つ目は自らの考え方を変えるきっかけに目を背けてきたからである。自分の想いは正しい物と信じて疑わぬ為に。
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(思えばロニ達を始めとしたメンバーがそう言ったこととかを話してる時も、俺あんまり輪に入ったことなかったっけ。アドリビトムにいた時は・・・)
そして思い返すのはアドリビトムでの時の事で、異性に関してどう思うのかとのいわゆる猥談が繰り広げられていた時にはほとんど自分は輪の中にはいなかったとルークは考える。
(あの時はキャラ的にそんなのに興味津々とかそんなんじゃないとか裏表関係無く思ってたんだろうけど・・・それって今思えば違ってたんだろうな。単に自分がそういったことを考えることについてを放棄っていうか、目にしないようにしようってしてただけだったんだろうな・・・優先する物は別にあるって考え込んでしまって・・・)
・・・知識としてアッシュを王位につかせてナタリアと結婚させるためにもと、性的な事についても勉強はした。だが生物本来の意味での興味・・・理性としてでなく本能から来る関心についての性的な事に関しては全く目を向けようとしなかった。やることは別にあるからと。
ルークはその事に思い至り、頭を抱え込みたくなるのを内心で必死に押さえる。室内にいる二人もそうだが、ミュウにも見られる事を避ける為に。
(つーかマジでどうすりゃいいかわかんねぇよ・・・流れで二人とキスしちゃった上に、ジュディスとまであんなことになっちまって・・・意識しないようになんてしようとしたって、無理に決まってるじゃん・・・!)
意識せざるを得ない、意識させられてしまったからこそ無視することは出来ない・・・だからこそルークは初めての事をどう処理していいか分からず、恥ずかしいという気持ちを感じずにはいられなかった。あまりにもウブな人間が経験するには濃密な出来事が続いた為に。
(・・・早く起きすぎたかしら・・・)
一方、別の部屋にいるティアはベッドに腰掛けながら早く起きた事にボーッと考え事をしていた。
(流石にこんな時間だから他の人もそうだけど、ルークも起きてはいないわよね・・・はぁ、ルーク・・・)
早い時間に他者の起床の事についてを考えるが、ルークの事を考えタメ息をつきたくなるのを押さえる。想い人と全く言葉も想いも交わせてない事実に。
(本当ならもうちょっと関係も前進しているはずなのに・・・今はまだ無理にしても、ルークを成長させて私の事をエスコートさせたり恋人らしくしたいのに・・・)
そして恨み節のようにルークについての理想を心の中で口にするが、その理想があまりにも身勝手な物でありながら稚拙であることをティアは全く考えていなかった。
・・・ティアの目的の大半を占めているのがルークなことに変わりはない。一人の女性として求めていることは。しかしティアは年相応と言うか、生きてきた経験分に見合うような考え方を身に付けてはいなかった。これは様々な事で言えることだが、恋愛面においてもだ。
ただ何故そうなのかと言えば二つある。まず一つはルークに対する理想を抱きすぎていること、二つ目は自らの考え方を変えるきっかけに目を背けてきたからである。自分の想いは正しい物と信じて疑わぬ為に。
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