戦乱に導かぬ為に
「・・・・・・ん・・・ふぁ・・・あ・・・また俺、寝てたのか・・・?」
・・・そして数時間後。ルークは枕から顔を上げて暗くなった部屋を見渡しながら自分が寝ていた事にぼんやりしながらベッドから降りる。
(・・・時間的に夜っていうより、もう朝になりかけって感じの時間だな・・・今からもう一回寝ても微妙な時間になるだろうし、ちょっと外に行ってくるか・・・気分を少しでも晴らすために・・・)
それでルークは窓から見える光景から朝は近いと判断し、時間潰しに外に行こうとアニー達を起こさないよう静かに外へ向かう。申し訳無いという寝る前に抱いていた気持ちを抱きながら・・・
「・・・ここでいいか。こんな時間だから人も来ないだろうし」
それで街中のベンチを見付けたルークは人が周りにいないのを確認した後、そこへと雪を払ってから腰掛ける。
「・・・はぁ・・・」
だが気を晴らすために来た筈の外なのに、ルークには一向に気が晴れるような気配がせずにタメ息を深く吐いてしまう・・・寝る前に考えていたアッシュとナタリアの事について思い出すと、どうしても気分が重くなってしまう為に。
「・・・あ、ここにいたのかい」
「えっ・・・ナナリーにアニー・・・どうしたんだ、こんな時間に・・・?」
「何か部屋のドアを開けたような気配がしたので起きてみたら、ルークさんがベッドにいなかったから少し探しに来たんです」
「あ~・・・早く起きすぎたからちょっと散歩に来ただけだから、気にしなくていいのに・・・」
するとそこに同室の二人が現れたことに何故とルークは聞くが、その返答に頭をかきながら申し訳なさそうに返す。
「・・・大丈夫ですか、ルークさん?」
「えっ?・・・何が?」
「昨日のことです・・・私達から言い出したことですけど、アッシュさんとナタリアさんの事について悩んでいるようでしたからそれでこんな風に外に来たんじゃないんですか?」
「っ!・・・正解だよ、アニー」
だが何でもないといったように返した筈がアニーから正確に悩みの中身までもを言い当てられた事に、ルークは息を詰まらせた後に勘弁したよう頷く。
「・・・悪かったね、ルーク。あの時はあんなこと言ってしまって・・・」
「いや・・・あの後色々考えたんだよ。俺はルミナシアでのアッシュとナタリアに対してやれることは本当にあれだけだったのか・・・ってさ」
「そう・・・少し聞きにくいけど、その結果どういう結果になったんだい?」
「・・・正直、答えが出なかった。俺はアッシュに王位についてもらって、二人に結婚してほしいと思ってあんな態度をずっと続けてきた。それが二人にとって気持ちのいいものじゃなかったってのはよく分かってる・・・けどなら兄らしくって言うか、二人に文句も不満も後悔も出ないような態度を俺が選択出来たかって考えると・・・それは考えが思い浮かばなかった、ナタリアがアッシュじゃなくて俺と結ばれることになるっていう前提が無くならなかったから・・・」
「っ・・・成程、ナタリアが愛せるのはアッシュだけ・・・その前提が崩せなかったから、答えを出しようもなかったってことか」
「あぁ・・・情けないって思うよ・・・前より色々知って動けた筈なのに、それが出来なかった事をさ・・・」
ナナリーはそこで頭を下げてくるのだが会話の流れから二人についての考えを聞いてきた為にルークは自分が行き着いた考えを話していくが、手詰まりとしか言いようがない中身にナナリーも反論出来ずに納得してルークは左手で顔を覆う。それこそ無念としか言いようがない様子で。
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・・・そして数時間後。ルークは枕から顔を上げて暗くなった部屋を見渡しながら自分が寝ていた事にぼんやりしながらベッドから降りる。
(・・・時間的に夜っていうより、もう朝になりかけって感じの時間だな・・・今からもう一回寝ても微妙な時間になるだろうし、ちょっと外に行ってくるか・・・気分を少しでも晴らすために・・・)
それでルークは窓から見える光景から朝は近いと判断し、時間潰しに外に行こうとアニー達を起こさないよう静かに外へ向かう。申し訳無いという寝る前に抱いていた気持ちを抱きながら・・・
「・・・ここでいいか。こんな時間だから人も来ないだろうし」
それで街中のベンチを見付けたルークは人が周りにいないのを確認した後、そこへと雪を払ってから腰掛ける。
「・・・はぁ・・・」
だが気を晴らすために来た筈の外なのに、ルークには一向に気が晴れるような気配がせずにタメ息を深く吐いてしまう・・・寝る前に考えていたアッシュとナタリアの事について思い出すと、どうしても気分が重くなってしまう為に。
「・・・あ、ここにいたのかい」
「えっ・・・ナナリーにアニー・・・どうしたんだ、こんな時間に・・・?」
「何か部屋のドアを開けたような気配がしたので起きてみたら、ルークさんがベッドにいなかったから少し探しに来たんです」
「あ~・・・早く起きすぎたからちょっと散歩に来ただけだから、気にしなくていいのに・・・」
するとそこに同室の二人が現れたことに何故とルークは聞くが、その返答に頭をかきながら申し訳なさそうに返す。
「・・・大丈夫ですか、ルークさん?」
「えっ?・・・何が?」
「昨日のことです・・・私達から言い出したことですけど、アッシュさんとナタリアさんの事について悩んでいるようでしたからそれでこんな風に外に来たんじゃないんですか?」
「っ!・・・正解だよ、アニー」
だが何でもないといったように返した筈がアニーから正確に悩みの中身までもを言い当てられた事に、ルークは息を詰まらせた後に勘弁したよう頷く。
「・・・悪かったね、ルーク。あの時はあんなこと言ってしまって・・・」
「いや・・・あの後色々考えたんだよ。俺はルミナシアでのアッシュとナタリアに対してやれることは本当にあれだけだったのか・・・ってさ」
「そう・・・少し聞きにくいけど、その結果どういう結果になったんだい?」
「・・・正直、答えが出なかった。俺はアッシュに王位についてもらって、二人に結婚してほしいと思ってあんな態度をずっと続けてきた。それが二人にとって気持ちのいいものじゃなかったってのはよく分かってる・・・けどなら兄らしくって言うか、二人に文句も不満も後悔も出ないような態度を俺が選択出来たかって考えると・・・それは考えが思い浮かばなかった、ナタリアがアッシュじゃなくて俺と結ばれることになるっていう前提が無くならなかったから・・・」
「っ・・・成程、ナタリアが愛せるのはアッシュだけ・・・その前提が崩せなかったから、答えを出しようもなかったってことか」
「あぁ・・・情けないって思うよ・・・前より色々知って動けた筈なのに、それが出来なかった事をさ・・・」
ナナリーはそこで頭を下げてくるのだが会話の流れから二人についての考えを聞いてきた為にルークは自分が行き着いた考えを話していくが、手詰まりとしか言いようがない中身にナナリーも反論出来ずに納得してルークは左手で顔を覆う。それこそ無念としか言いようがない様子で。
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