かつての始まりは既に変貌している
(エルフ・・・また妙な所で違いが出たわね。あまり望まれる事ではないと言うのに・・・)
一方ティアはこの変化に苦い想いを抱いていた。好ましい事ではないと。
(・・・まぁいいわ。これくらいならまだいいかもしれないわね。アニスがアリエッタと戦って辛い想いをするきっかけになったのはイオン様の事もあるけど、ライガの事もあるし・・・そう考えればイオン様を助けるのは決定しているけれど、アリエッタとの戦いを避けれるから悪くないかもね・・・)
しかしとティアは考え直す。今の状況は悪くないと・・・しかしそれはあくまでアニスにイオンが先にあってのことで、アリエッタの事はやはり二の次であった。
「・・・僕はミュウって言うですの!よろしくですの!」
「・・・なんだ、このイラつく奴は・・・マジでこいつが俺に仕えるって事になんのかよ・・・!」
・・・両者共に想いがある、同じ方向を見ているはずなのに全く違う想いが。
それはさておき長老から話を聞き元気に小さな手をピョコッと上げるミュウに前のようにルークは苛立ちを浮かべるが、途端にガクッと下に顔を向ける。
「はぁ・・・マジでここに何をしに来たんだよ俺・・・道を間違えてここに来て、休憩に来たはずなのにロクに休憩も出来ねぇし・・・」
「そ、それは悪かったわ・・・でもいいじゃない、ミュウはこんなに可愛いんだし・・・」
「は?・・・いやもう休憩とかどうでもいいから、さっさと出ようぜ・・・もうこれ以上余計な時間食いたくねぇんだよ・・・」
「わ、分かったわ・・・」
(・・・これでよし、と・・・流石にミュウを気に入らないって乱暴に扱うのも気が引けるしな・・・)
それで以前になく脱力したように声を漏らすルークにティアは小さく可愛さについて漏らしつつも意外そうに驚き頷くが、ルークは内心以前のようにと考えているとは言えやはり自分に心底から付き合ってくれたミュウを邪険に扱えないだけに、今の自分らしいようにしつつ何もしない流れを作れた事にホッとしていた。
「んじゃな・・・」
「あっ、ちょっとルーク・・・」
「待ってくださいですの、ご主人様~!」
そしてとぼとぼと外に向かうルークにティアとミュウは急いでその後を追いかける・・・
「見つけました」
「・・・は?なんだお前っつーか、見つけたってなんだよ?」
(待て待て待て、なんでここに来てんだよ・・・すず・・・!)
・・・だがチーグルの住む樹を出た所で現れた冷静な表情と声の少女・・・すずにルークはしかめっ面を浮かべる中で焦りと驚きに心を揺らしていた。
「・・・っておい、ちょっと待てお前・・・!」
そしてすぐに後ろを向いて走っていくすずに手を出すが、その忍者としての素早さに手は空を切り追い掛けることも出来ずにルークは呆然と立ち尽くす。
「ルーク、あの娘は一体・・・?」
「・・・知らねぇよ・・・見つけたとか言ってたけど何の事かさっぱり・・・って、げっ・・・!」
そんな時にティアが声をかけるがルークは不機嫌と言ったように返そうとした瞬間、目の前に見えた光景に一気にひきつった声を上げた。何故ルークがそうなったかと言えば・・・
「っ・・・あの人達、昨日の・・・!」
・・・そう、目の前に昨日会ったアドリビトムの面々がすずの先導で歩いてこちらにきたからだ。
ティアもその光景にたまらず驚きに息を呑み、声を上げる。
(なんで、皆が・・・!?)
徐々に近付きつつある一同になんとか嫌そうな表情を保ってはいるが、心中は動揺に満ちていた。
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一方ティアはこの変化に苦い想いを抱いていた。好ましい事ではないと。
(・・・まぁいいわ。これくらいならまだいいかもしれないわね。アニスがアリエッタと戦って辛い想いをするきっかけになったのはイオン様の事もあるけど、ライガの事もあるし・・・そう考えればイオン様を助けるのは決定しているけれど、アリエッタとの戦いを避けれるから悪くないかもね・・・)
しかしとティアは考え直す。今の状況は悪くないと・・・しかしそれはあくまでアニスにイオンが先にあってのことで、アリエッタの事はやはり二の次であった。
「・・・僕はミュウって言うですの!よろしくですの!」
「・・・なんだ、このイラつく奴は・・・マジでこいつが俺に仕えるって事になんのかよ・・・!」
・・・両者共に想いがある、同じ方向を見ているはずなのに全く違う想いが。
それはさておき長老から話を聞き元気に小さな手をピョコッと上げるミュウに前のようにルークは苛立ちを浮かべるが、途端にガクッと下に顔を向ける。
「はぁ・・・マジでここに何をしに来たんだよ俺・・・道を間違えてここに来て、休憩に来たはずなのにロクに休憩も出来ねぇし・・・」
「そ、それは悪かったわ・・・でもいいじゃない、ミュウはこんなに可愛いんだし・・・」
「は?・・・いやもう休憩とかどうでもいいから、さっさと出ようぜ・・・もうこれ以上余計な時間食いたくねぇんだよ・・・」
「わ、分かったわ・・・」
(・・・これでよし、と・・・流石にミュウを気に入らないって乱暴に扱うのも気が引けるしな・・・)
それで以前になく脱力したように声を漏らすルークにティアは小さく可愛さについて漏らしつつも意外そうに驚き頷くが、ルークは内心以前のようにと考えているとは言えやはり自分に心底から付き合ってくれたミュウを邪険に扱えないだけに、今の自分らしいようにしつつ何もしない流れを作れた事にホッとしていた。
「んじゃな・・・」
「あっ、ちょっとルーク・・・」
「待ってくださいですの、ご主人様~!」
そしてとぼとぼと外に向かうルークにティアとミュウは急いでその後を追いかける・・・
「見つけました」
「・・・は?なんだお前っつーか、見つけたってなんだよ?」
(待て待て待て、なんでここに来てんだよ・・・すず・・・!)
・・・だがチーグルの住む樹を出た所で現れた冷静な表情と声の少女・・・すずにルークはしかめっ面を浮かべる中で焦りと驚きに心を揺らしていた。
「・・・っておい、ちょっと待てお前・・・!」
そしてすぐに後ろを向いて走っていくすずに手を出すが、その忍者としての素早さに手は空を切り追い掛けることも出来ずにルークは呆然と立ち尽くす。
「ルーク、あの娘は一体・・・?」
「・・・知らねぇよ・・・見つけたとか言ってたけど何の事かさっぱり・・・って、げっ・・・!」
そんな時にティアが声をかけるがルークは不機嫌と言ったように返そうとした瞬間、目の前に見えた光景に一気にひきつった声を上げた。何故ルークがそうなったかと言えば・・・
「っ・・・あの人達、昨日の・・・!」
・・・そう、目の前に昨日会ったアドリビトムの面々がすずの先導で歩いてこちらにきたからだ。
ティアもその光景にたまらず驚きに息を呑み、声を上げる。
(なんで、皆が・・・!?)
徐々に近付きつつある一同になんとか嫌そうな表情を保ってはいるが、心中は動揺に満ちていた。
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