「しかし、こんな展開になるとは・・・」
「あ～・・・ヒューバートも予想してなかったよな。やっぱりこうなるって・・・」
「えぇ、それは。と言ってもシュレーの丘でセフィロトの操作が済めば無事にいくでしょうし、皆さんがこちらに来るまでは僕達はゆっくり出来るでしょう。マルクトの軍に僕達が口出し出来る事はありませんし、ジェイドさんもルークさんに出られるとやりにくいと思うでしょうからね。ただ、こちらにアッシュさんはともかくとしてもナタリアさんが来ていたならどうなっていたことか・・・」
「あ～・・・多分ジェイドの方に残るって言って、聞かなかっただろうな・・・それでジェイドもそうなるだろうってことに気付いてたから、俺が一緒に来ることを許可したんだろうし・・・」
「そうでしょうね、あの人の性格を考えると」
ヒューバートがそこにしみじみと現状について予想外といった声を漏らした事にルークが疑問を口にすると、話の流れで二人共に何とも言い難い表情になる・・・ジェイドはナタリアがいたら衝突していたことを承知していた、そう思うからルークの方を受け入れたのだと改めて感じ。
「・・・ルークさん、聞いていいですか？」
「なんだ、アニー？」
「今のジェイドさんとの関係について、どう考えているんですか？今のお二人の関係はアクゼリュスでのことがないのもありますし、前とはまた違う関係になったのは見ていてなんとなく分かります。その上でどうしようと考えているのか、本音で聞きたいんです」
「ジェイドとの関係、か・・・」
アニーが続いておずおずと声を上げたことにルークが何かと聞き返すと、ジェイドと関係をどうしたいのか本音でと真剣に切り出した事に考え込む。
「・・・多分前と比べたなら、ジェイドは俺の事を見損なってはいないとは思う。今言ったように、アクゼリュスの事がないしさ。ただそれがずっと今のように行くかって言われると、正直自信はないな・・・」
「どうしてですか？」
「・・・ルミナシアでの時ならともかく、こっちの俺の体はレプリカでジェイドはフォミクリー技術の考案者でその事を嫌ってたからな・・・ジェイドはいつもあんな感じだから表情には出さないけど、今の俺の事をどう思ってるか正直予測がつかないんだ」
「っ・・・そう言えばそうでしたね、その事を忘れていました・・・」
それで出した答えは自信がないとの物でアニーは何故と聞くが、オールドラントでの二人の状況を重く言葉にするルークに黙って聞いていたヒューバート共々に息を呑み、忘れていたと呟く。
「多分今のジェイドは俺個人についてどうこう考えるより戦争や預言の事について専心してるから俺が付いてくる事に何も言わなかったんだろうけど、これからどうなるか・・・それ次第でジェイドが俺に対してどうするのかにどう思うのかが決まってくると思う」
「思う、というのは・・・ルークさんからは何かをするつもりはないんですか？」
「・・・俺の考えはもう決まってるからな。アッシュとナタリアの二人がキムラスカに戻って俺がどうなるか、それは周りの状況もある・・・その上で俺の立場がどうなるかでジェイドは決めると思うんだよ。何だかんだでジェイドはマルクトの兵だし、そもそもあいつの性格を考えると是が非でも俺をどうこうしようってしないだろうしな」
「そういうことですか・・・」
ルークはあえてそこには触れずに話を進めヒューバートの途中の疑問にも淀みなく答え、アニーは納得する。ジェイドの性格を確かに把握している事に・・・ただここでルークが自身の考えを素直に明かしているのはジュディスのおかげで、ルークから言わせれば何とも言い難い行動のせいと言えた。もう皆に話されていて隠し立てが出来ないからこそ、正直に話す以外にないために。










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