崩壊し行くかつて
「・・・まぁ今言ったことはあくまでもしそうなったらではあるが、少なくとも今の時点ではモースを信用するなどもっての他だ。もし戦争が避けられたとてモースを始めとした一派が何の制裁もなくダアトに居座るというなら、マルクトとしてはもうダアトを信用するつもりはないと覚えておいてくれ」
「っ!・・・わか、りました・・・」
(イオン様・・・悔しいけれど、ここはピオニー陛下の言う通りね・・・モース様は長く生かせば生かす程、後々邪魔になってくる・・・そう考えると、いなくなる方が確かにいいわ・・・)
しかしと例え話であることを一転して告げるが結局はモースをどうにかしなければ信じないと明言するピオニーにイオンはもう頷く以外に出来なくなり、ティアもモースを見限っているために内心で同調する。
「ならいい・・・話を戻すが、ナタリア殿下には酷だろうが向こうが仕掛けてくるなら徹底抗戦をせざるを得ないというのは分かってもらえただろう。そしてそれをどうにかするための案を彼らは持ってきてくれて、マルクトに光明をもたらしてくれた・・・もし今殿下から具体的な案が出てくるならまた一考の価値ありと審議に入ることも出来るが、そうでないというならこちらは彼らの案に全面的に乗る。彼らとの利害は一致しているから、俺達からしてみれば渡りに船だからな・・・だがそれでも心情的な理由だけで止めろというなら貴女の身柄を拘束させてもらう」
「陛下!?」
「このような言い方はしたくはないが、理想論では最早戦争は止められんのだ。かといって今の事情を知りすぎた殿下に反対だからと勝手に動かれることは避けたい・・・もし殿下がキムラスカを説得すると行動を起こし、向こうに戻って情報を無理にでも吐かされるような状況にでもなれば一転して俺達が危機に陥ることになる可能性が高いからな・・・殿下までもを亡き者として扱うことにしたモース達が、こちら側に寄った発言をする貴女をそのまま野放しにしておくような事態はまず考えにくい」
「!!」
(・・・悔しいけれど、これもピオニー陛下の言う通りだわ・・・今の状況じゃナタリアが偽物だってことはモース様から明かされてるだろうし、バチカルに戻ろうとしたならまず間違いなくその事を明かされてショックを受けるのは避けられない・・・一人でナタリアを戻すこともそうだし私達が一緒に行ったとしても同じ結果になるのは目に見えているから、ここは大人しくしてもらわないといけないわ・・・)
次にピオニーはナタリアに視線を向けて話をしていくのだが厳しい言葉を吐いていき拘束も視野に入れているとする中身に、ナタリアは衝撃を受けて顔色を一瞬で青ざめさせてしまうがティアはかつての出来事があるために否定出来ずに悔しげに歯を噛む・・・そうするしか出来ない。不満を口にしても理論的な答えが無ければ一蹴されるのは目に見えていた為に。
「・・・厳しいことを言ったように思うだろうが、今の状況で下手に動くのは危険・・・その事を理解してほしい。もしもの場合最低導師だけはこちらが迎えに来た時以上の軟禁という形という条件で生き延びられるかもしれんが、それ以外の者は全て命を失うかもしれない・・・ということをな」
「っ・・・はい、分かりました・・・」
そこでピオニーは今までの厳しい空気から一転して切なる想いを込めて話をしてから頭を下げ、ナタリアはその意味に体を震わせ同じく頭を下げた。どうにかしたいからこそ必死に考えて慎重に私心を殺して動いていると、ピオニーの態度がそう示していることを少なからず感じた為に。
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「っ!・・・わか、りました・・・」
(イオン様・・・悔しいけれど、ここはピオニー陛下の言う通りね・・・モース様は長く生かせば生かす程、後々邪魔になってくる・・・そう考えると、いなくなる方が確かにいいわ・・・)
しかしと例え話であることを一転して告げるが結局はモースをどうにかしなければ信じないと明言するピオニーにイオンはもう頷く以外に出来なくなり、ティアもモースを見限っているために内心で同調する。
「ならいい・・・話を戻すが、ナタリア殿下には酷だろうが向こうが仕掛けてくるなら徹底抗戦をせざるを得ないというのは分かってもらえただろう。そしてそれをどうにかするための案を彼らは持ってきてくれて、マルクトに光明をもたらしてくれた・・・もし今殿下から具体的な案が出てくるならまた一考の価値ありと審議に入ることも出来るが、そうでないというならこちらは彼らの案に全面的に乗る。彼らとの利害は一致しているから、俺達からしてみれば渡りに船だからな・・・だがそれでも心情的な理由だけで止めろというなら貴女の身柄を拘束させてもらう」
「陛下!?」
「このような言い方はしたくはないが、理想論では最早戦争は止められんのだ。かといって今の事情を知りすぎた殿下に反対だからと勝手に動かれることは避けたい・・・もし殿下がキムラスカを説得すると行動を起こし、向こうに戻って情報を無理にでも吐かされるような状況にでもなれば一転して俺達が危機に陥ることになる可能性が高いからな・・・殿下までもを亡き者として扱うことにしたモース達が、こちら側に寄った発言をする貴女をそのまま野放しにしておくような事態はまず考えにくい」
「!!」
(・・・悔しいけれど、これもピオニー陛下の言う通りだわ・・・今の状況じゃナタリアが偽物だってことはモース様から明かされてるだろうし、バチカルに戻ろうとしたならまず間違いなくその事を明かされてショックを受けるのは避けられない・・・一人でナタリアを戻すこともそうだし私達が一緒に行ったとしても同じ結果になるのは目に見えているから、ここは大人しくしてもらわないといけないわ・・・)
次にピオニーはナタリアに視線を向けて話をしていくのだが厳しい言葉を吐いていき拘束も視野に入れているとする中身に、ナタリアは衝撃を受けて顔色を一瞬で青ざめさせてしまうがティアはかつての出来事があるために否定出来ずに悔しげに歯を噛む・・・そうするしか出来ない。不満を口にしても理論的な答えが無ければ一蹴されるのは目に見えていた為に。
「・・・厳しいことを言ったように思うだろうが、今の状況で下手に動くのは危険・・・その事を理解してほしい。もしもの場合最低導師だけはこちらが迎えに来た時以上の軟禁という形という条件で生き延びられるかもしれんが、それ以外の者は全て命を失うかもしれない・・・ということをな」
「っ・・・はい、分かりました・・・」
そこでピオニーは今までの厳しい空気から一転して切なる想いを込めて話をしてから頭を下げ、ナタリアはその意味に体を震わせ同じく頭を下げた。どうにかしたいからこそ必死に考えて慎重に私心を殺して動いていると、ピオニーの態度がそう示していることを少なからず感じた為に。
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