「それに今重要なのはルーク、君がこれに賛成してくれるかどうかだ・・・どうなんだい、ルーク？」
「・・・それは・・・正直、そんなことをしたくないしさせたくないって想いはある・・・けれど今の状況じゃ、そうした方がいいとしか言いようがない・・・戦争を止めるには、今話した通りにやるしかないとしか・・・」
「・・・そう思ってくれてよかった、って言っていいのかな・・・ただこの話については少なくとも今日か明日の内にはピオニー陛下にもしに行くことになってる。事前に陛下にも知ってもらわないと混乱することになりかねないからね」
「っ、じゃあ今頃誰か陛下の所に・・・？」
「多分そうだと思う。陛下が自分のところに来るようにって言ったから、ユージーンさん辺りが今行っててもおかしくないはずだ」
「っ・・・そうなのか・・・」
だがすぐに話を切り替えてきたクレスにルークは改めて自身の認識を苦々しく語るのだが、更にピオニーにも話す旨を伝えられた事に更にまた重く受け止めて目を少し反らす。
「・・・次に質問するけど、なんで皆と関係無いみたいに振る舞うように言うんだ？どうせ後数日もしたら皆にも知れ渡る事になるのに・・・」
「・・・その事を言ったら反対に合うと出たからさ。特にナタリア辺りはそんなことしなくてもよかった、別の道を探せばよかった・・・そういった風に言われて、自分達を騙したし認められないって止めにかかられるだろうって」
「っ・・・ナタリアやティアの考え方だと、有り得なくないっていうのが否定出来ないな・・・」
そのまま続けてルークは何故自分だけかと問いを続けると、クレス達がナタリアの声を予想した中身を否定出来ずに視線を下に向ける・・・そうなった場合ティアは仲間などとは認めてはいないが、ナタリア共々クレス達を何事かと罵ってくる姿が目に見えた為に。
「・・・それにこれくらいはね・・・」
「・・・ん？何か言ったか？」
「いや、何でもないよ」
そんな考えに没頭しかける中でクレスがボソッと呟いた声にルークは反応して視線を向けるが、首を横に振られる。
「・・・話を戻すけど、その役目を担うのは僕達だけでいい。ルークまで知ってたならナタリアにティアだけじゃなく、アッシュまでどういうことだって言いかねない。そうなったら機嫌を損ねるだけならまだいいけれど、どうなっても知るかってアッシュがどう言われても出ていく可能性も少なくないって出てきたんだ」
「っ！・・・いや、確かに考えてみたらおかしな話じゃないか・・・今アッシュが大人しく俺達といることだってかなり我慢してる結果なんだし、また何かあったら有り得なくはないか・・・」
そしてそんな僅かな違和に突っ込む暇も与えず漏らされたアッシュの可能性に、ルークはまた否定出来ずに苦く声を漏らす。
「・・・だからだ。ルークは何も知らないっていう態度を取ってほしい。今の状況じゃそれが最善だと思うからね」
「・・・あぁ、分かった。正直、頭では理解はしても心じゃ納得出来ないっていうのが本音じゃあるんだけどな・・・」
そこにクレスは再度賛成を願うように声を投げ掛けると、ルークもとうとう不本意と表情を明るくしないままながら了承をした。クレス達のやることに沈黙すると誓い。










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