事態は予想出来ぬ道へ向かう
「・・・さぁ、皆集まったから話をしましょうか。ただこの問題に関してはここでそうと決まったなら、これ以降必要以上に蒸し返すのは無しにしましょう・・・そうでないと何か問題が起きるかもしれないからね」
「っ・・・あからさまに私を見て・・・!」
(うわ・・・ジュディス、ティアを見てそんなことを言うなよ・・・つーかそんなことするような人だったか、ジュディスって?・・・でも今のティア相手だとそう言いたくなる気持ちは正直、分かるけれどな・・・)
そこでジュディスが開始を口にしながら分かりやすく視線を向ける姿にティアは一気に怒りを滲ませ、ルークは複雑な気持ちを抱く。様々に考えてしまう事があったために、一つに考えを絞ることが出来ず。
「・・・さぁ、というわけだからアニス。貴女がどうしたいのかを言ってみて?」
「分かった・・・って言っても昨日言った通り、あたしはもう付いていくつもりはないから・・・」
「アニス・・・!」
「ティア・・・!」
「ですがイオン様・・・!」
「じゃあ一つ聞くけれど、アニスに無理矢理にでも付いてきてもらって大丈夫だという保証を貴女は出来るのかしら?」
「えっ・・・?」
ジュディスはそんな視線に関せず話を始めるがアニスの発言にすぐにティアが噛み付きイオンが止めようとするが、無関心そうに後ろでカードをシャッフルしていたヒルダが漏らした声が辺りに響きティアも空気を変え何なのかと戸惑い視線を向ける。
「今の気乗りのしないままの彼女を戦いの舞台に上げて、そこで彼女が死んでしまわないなんてことは有り得ないと思うの?」
「っ・・・それは、私達がどうにかすればいいことよ!」
「どうにかって、彼女を守りながら連れていくということかしら?それとも戦わせてる間、彼女がヘマをしないように常にフォローをするのを忘れないようにしろということ?」
「・・・戦わせてる、間・・・?」
「彼女を連れていくということはそういうことよ・・・導師はこの際仕方ないということで置いておくわ。元々戦闘をするような要員ではない上に護衛される対象だから。けれど彼女、アニスは違う・・・彼女は戦える力に体を持っている。なのに無理にその意志をねじ伏せてまで連れていくというのに、気持ちが落ち着くまでフォローされてろなんて言われて戦う事を強要されて彼女の本意と言えるかしら?」
「っ!?」
「それにフォローすればと貴女は言うけれど、戦いが乱戦などになれば貴女一人でカバーしきれない事態に陥ることは十分に有り得ること・・・なのに当然のように私達に加えて彼らにまでフォローをする事を求めるのは都合がいい、とは考えなかったの?」
「っ!・・・そ、それは・・・」
・・・一切ティアを見ず、シャッフルを終えて手元のカードを眺めるように見ながら告げた温度を感じさせないヒルダの声はティアを容易く動揺に揺らした。
口論が始まるかと思いきやヒルダの一方的な投げ掛けの言葉に、ティアは反論出来なかった・・・ヒルダの言ったことはアニスばかりか、ルーク達の事すら考えてない自分本意の物であって当然受け入れてもらえるとタカをくくっていた心根を突き付けられた為に。
「あぁ、貴女が答える前に先に言わせてもらうわ・・・彼女を連れて行く中で気を持ち直すまでは導師と共に守られているように、なんて言うのはそれこそ貴女のワガママでしかないわ。ただ連れていきたいし、心が変わるのを待ちたいから・・・なんて希望だけで連れていこうとするのは正直に言って迷惑よ。私達もそうだけれどアニスにとってもそこで心変わりをしなければ許さないし許せないと、そう脅迫してるも同然な事を言うのだから」
「!!」
更に何か出てくる前にヒルダが口にした言葉にティアは言葉を失った。無理矢理連れていこうとすることは批難されるべきであると言われ・・・そして自分がそう言ったことを言おうとしていたために。
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「っ・・・あからさまに私を見て・・・!」
(うわ・・・ジュディス、ティアを見てそんなことを言うなよ・・・つーかそんなことするような人だったか、ジュディスって?・・・でも今のティア相手だとそう言いたくなる気持ちは正直、分かるけれどな・・・)
そこでジュディスが開始を口にしながら分かりやすく視線を向ける姿にティアは一気に怒りを滲ませ、ルークは複雑な気持ちを抱く。様々に考えてしまう事があったために、一つに考えを絞ることが出来ず。
「・・・さぁ、というわけだからアニス。貴女がどうしたいのかを言ってみて?」
「分かった・・・って言っても昨日言った通り、あたしはもう付いていくつもりはないから・・・」
「アニス・・・!」
「ティア・・・!」
「ですがイオン様・・・!」
「じゃあ一つ聞くけれど、アニスに無理矢理にでも付いてきてもらって大丈夫だという保証を貴女は出来るのかしら?」
「えっ・・・?」
ジュディスはそんな視線に関せず話を始めるがアニスの発言にすぐにティアが噛み付きイオンが止めようとするが、無関心そうに後ろでカードをシャッフルしていたヒルダが漏らした声が辺りに響きティアも空気を変え何なのかと戸惑い視線を向ける。
「今の気乗りのしないままの彼女を戦いの舞台に上げて、そこで彼女が死んでしまわないなんてことは有り得ないと思うの?」
「っ・・・それは、私達がどうにかすればいいことよ!」
「どうにかって、彼女を守りながら連れていくということかしら?それとも戦わせてる間、彼女がヘマをしないように常にフォローをするのを忘れないようにしろということ?」
「・・・戦わせてる、間・・・?」
「彼女を連れていくということはそういうことよ・・・導師はこの際仕方ないということで置いておくわ。元々戦闘をするような要員ではない上に護衛される対象だから。けれど彼女、アニスは違う・・・彼女は戦える力に体を持っている。なのに無理にその意志をねじ伏せてまで連れていくというのに、気持ちが落ち着くまでフォローされてろなんて言われて戦う事を強要されて彼女の本意と言えるかしら?」
「っ!?」
「それにフォローすればと貴女は言うけれど、戦いが乱戦などになれば貴女一人でカバーしきれない事態に陥ることは十分に有り得ること・・・なのに当然のように私達に加えて彼らにまでフォローをする事を求めるのは都合がいい、とは考えなかったの?」
「っ!・・・そ、それは・・・」
・・・一切ティアを見ず、シャッフルを終えて手元のカードを眺めるように見ながら告げた温度を感じさせないヒルダの声はティアを容易く動揺に揺らした。
口論が始まるかと思いきやヒルダの一方的な投げ掛けの言葉に、ティアは反論出来なかった・・・ヒルダの言ったことはアニスばかりか、ルーク達の事すら考えてない自分本意の物であって当然受け入れてもらえるとタカをくくっていた心根を突き付けられた為に。
「あぁ、貴女が答える前に先に言わせてもらうわ・・・彼女を連れて行く中で気を持ち直すまでは導師と共に守られているように、なんて言うのはそれこそ貴女のワガママでしかないわ。ただ連れていきたいし、心が変わるのを待ちたいから・・・なんて希望だけで連れていこうとするのは正直に言って迷惑よ。私達もそうだけれどアニスにとってもそこで心変わりをしなければ許さないし許せないと、そう脅迫してるも同然な事を言うのだから」
「!!」
更に何か出てくる前にヒルダが口にした言葉にティアは言葉を失った。無理矢理連れていこうとすることは批難されるべきであると言われ・・・そして自分がそう言ったことを言おうとしていたために。
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