否応なしに変動する関係

・・・そしてルークはゆっくりと目を閉じ、眠りについた。様々な問題と向き合わねばならなかった為に、疲れを自覚しないままに・・・


















「・・・ん・・・あぁ、寝てたのか・・・?」
・・・そして眠りから目を覚ましたルークは辺りを見渡しながら、ミュウが枕元近くで寝ているのを確認して立ち上がる。
(あ~・・・今日はガイとアニスがどうするかってのが重要になるんだよな・・・どうなるかな、本当・・・)
そのまま頭をかきつつミュウに何も聞かれないように頭を働かせる。不安に満ちた時間が来る事へ・・・


















・・・それでルークが起きてから二時間程が経ち、アスベルが持ってきた朝食を食べた後にルークは昇降装置の元に向かった。



(・・・皆集まったけど、やっぱりガイとアニスの様子は思い詰めてるって感じだよな・・・この後どうなるかだけど・・・)
「・・・皆、集まったようだね。じゃあ下に降りる前にここで何人か僕達に付いてくるかどうかを聞こうか。下で話をしてピオニー陛下を待たせるようなことは失礼だろうしね」
「そうですね。こちらとしても陛下の時間を不測の事態で潰すような事は避けたいですから、ここの方が都合がいいでしょう」
そこで皆が集まったのをルークが確認した中、クレスが話を開始し出してジェイドも同意する。
「ではまず、ティアだけれど・・・」
「聞かれるまでもない、私は行く・・・何と言われようとね」
「そうか・・・わかったよ」
(やっぱティアはそうなるか・・・)
それで始めにティアに質問をするが迷う素振りなどなくいっそ敵意すら感じる程鋭く即答する様子に、クレスも追求せずルークも納得する。
「じゃあ次は、ガイに聞きたいんだけど・・・」
「・・・・・・正直、俺はまだ迷ってるとしか言いようがない・・・ここから先に俺が付いていっていいのか、それとも何か別の事をやるべきなのか・・・本気でどうしたらいいか分からないんだ・・・」
「ガイっ・・・!?」
(やっぱりまだガイはどうすればいいのかってのを決めきれないか・・・迷いがあるからこそって言えるんだろうけど、そうしてしまったことについては本当に申し訳無いな・・・)
気を取り直し続いてガイに質問するクレスにガイは心の底からようやく絞り出すと言ったように下を向きながら迷ってることを告げ、ティアが目を見開く中で罪悪感にルークの心中は満ちていた。
「何か言いたいことがあるのでしょうが、それは次のアニスに聞いてからにしてください。まずはその方が効率はいいはずです」
「っ・・・分かったわ・・・!」
その中でティアはガイに詰め寄ろうとするが、ヒューバートが絶妙のタイミングで割って入った事に本当に悔しそうに足を引っ込める。
「・・・じゃあアニス、君についてだが・・・」
「・・・私は付いていきません、残ります」
「なっ・・・!?」
「・・・いいのかい、それで?」
「・・・イオン様が良ければになりますけど、少なくても私はそこまでして危険を承知で動きたいとは思えないから私は残ります・・・」
「アニス・・・」
(ちょっとこれは、意外だったな・・・アニスがハッキリこう言い切るなんて・・・)
そして改めてクレスが問いを投げ掛けるのだが、気まずいと言う空気を最大限に滲ませながらも残るとハッキリ意思表示をする姿にイオンは複雑そうに名を呟きルークは意外だと感じつつも・・・ティアを見る。明らかにこの答えに異論しかないだろう様子に何か起きることを確信しつつ。










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