否応なしに変動する関係

「ちなみに聞くけど、ガイがどういった結論を出すのか予想出来るか?」
「・・・結論は出ないが俺は結論だと思う。ガイの今の頭の中と、この状況の中じゃ」
そんな時にスパーダが横からガイの結論についての予測を聞かれ、ルークは考え込むような表情ながら首を横に振る。
「前はガルディオスの生き残りだって話さなきゃ話が進まない状況だったからガイは仕方なくそれを明かしたけど、それも本当だったら何も言うことなく終わらせようとしたと思う。そしてもしそんな状況が続いた中でその事実を明かしたとしたなら、それは復讐を諦めるか・・・俺かアッシュのどっちかかどっちもか対象はともかくとして、ファブレを滅ぼした後かしかなかったと思う」
「それは・・・そんな極端な二択を選んだ後にしかガイさんは明かさないというのですか・・・?」
「・・・ユリアシティで父上に話次第じゃ剣を突き立ててた事も有り得た事を思うと、ガイはあの時までは復讐についてを完全に消化しきれなかったんだって今になって思った。そしてその事を考えるとガイは自分が納得出来る答えと巡り会えなかったら、今の状況じゃ自分からガルディオスに復讐の事を口にすることはないと思う・・・復讐するかしないか、そしてそれが出来るか出来ないかを判断した上じゃないとな」
「成程・・・白黒ハッキリとつかなければガイは考えを明かさないということか。だが今の状況ではそれを明かす機会もないし、真実を知る事も、ましてや行動にも移せない・・・だからこそガイは動けない、そう見るということか」
「うん・・・少なくとも一晩やそこらで結論は出ないと思うから、マルクトかここに残るかのどっちかをとりあえず選ぶっていう形になると思う。師匠の事もあるから、どう動くかってのも悩みの種だろうしさ」
・・・100か0か。
ガイの復讐を諦めるか成し遂げるかの二極だろうと話すルークにミントが痛々しそうに表情を歪めるが、だからこそ動けないと予測すると言いユージーン達も納得する。
「・・・ではガイが最終的にどのような決断をするか、それについての予測は出来ているの?」
「・・・それについてはガイ一人で決断は出来ないと思うから、周り次第だと思う」
「どういうこと?」
「・・・前、ガイが復讐を決行に移さなかった理由は俺の行動を見て判断したいって思ったからだ。俺としてはガイにそんな心変わりをしてほしいとかそんなことを思って行動してた訳じゃないけど、ガイ自身迷ってたからこそのやり方だっと思う・・・でも明日俺達と離れるって事を選んだんなら、ガイは俺っていう判断の為の指標が無くなることになる」
「・・・だから周り次第と言ったのね?彼が復讐を選ぶかどうか、周りがどう彼に影響を及ぼすかで決まりかねない・・・貴方はそう考えた」
「そういうことだよ」
「・・・成程ね」
それで今度はジュディスが最終的な結論についてを聞いてくるが、ルークが語るガイの考え方の在り方についてを聞き納得した・・・ルーク自身は悪意も何もなくただ冷静に分析しての言葉だろうが、捉え方としてはガイは人任せで自分の意志が弱いのだと言ってるも同然の言葉に。
「つってもグランコクマにいるんならガイがいきなり復讐をしようって思うことはないと思うけどな・・・マルクトにいるなら少なくともファブレに対しての復讐の機会って訪れることはないからさ」
「・・・でも、それじゃ根本的解決になりませんよね?ガルディオスの事実が明かされないまま事が済んだらもしかするとバチカルに戻るってガイさん言うかもしれませんし・・・」
「・・・そこのところは時間が必要、としか言えないんだよなぁ・・・」
ルークは一人話を続けていくが、アニーの疑問に苦い顔で時間が必要と返す。










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