否応なしに変動する関係

・・・ダイクロフト内部でピオニーを交えてという予想外の状況であったが、マルクトとの話し合いを終えたアドリビトムメンバー。その話し合いの結果はルークだけでなく、ティア達にも届けられていた。






「じゃあジェイド、俺達は下に降りるからお前は今日はここで過ごせ!」
「・・・今度は騙し討ちのようなことはしないでください」
それで装置の前でピオニーとジェイドが話をしているが、元気な姿と妙に疲れた姿と対照的な様子にピオニーの後ろにいたフリングスは苦笑いを浮かべる。
「陛下、そろそろ・・・」
「おう・・・じゃあまた明日な!」
そして微妙に疲れたようなジェイが声をかけた事で後ろに付いていく前に笑顔を見せてから退去していくピオニーの後に、一礼をジェイド達にしてからフリングス達も付いていく。
「・・・大佐、よかったんですか?こちらに残って?」
「陛下からの命ですからね、仕方ありませんよ。それよりも貴女こそ下に降りなくてよかったんですか?ここは居心地がよさそうには思えませんが」
「・・・私だけ下に降りる訳にはいかないと思ったからです」
ピオニー達をを見送ったのを確認してからジェイドの後ろにいたティアが確認を向けるが、皮肉の効いた返しに少しムッとしながら返す。
「・・・それより、ルーク達がこの場に来てないのは何故なんでしょうか?話を聞いたのなら部屋から出てきてもいいと思うんですが・・・」
「大方アッシュはこちらに来る必要はないと思ったか、ルークと鉢合わせするのを避けたのでしょう。ナタリアはアッシュと一緒に居たのなら彼に寄り添うような判断を下すでしょう。まぁルークはどうなのかは分かりませんが、少なくともガイにアニスはどうすべきかと悩んでいて他に気を回す余裕がないからでしょうね」
「ガイ・・・アニス・・・」
今度はティアの隣にいたイオンが場に来てない面々についてを質問するのだが、ジェイドの淡々と話す推測に沈痛な表情を見せる。
「ルークがどうか分からないというのは・・・?」
「彼の部屋の前にミュウがいて、あちらと話をしてるようだと言っていましたからね。それがルークが落ち込んでいて話が長くなってるのか、話を良く聞きたいから長くなってるのかは分かりませんからそう言っているだけです」
「そうですか・・・(一体何を話しているの、ルークとあの人達は・・・一回部屋に行ってみるべきかしら、ここは・・・)」
ティアは一人理由のハッキリしないルークについて聞くが実質よくわからないと返すジェイドに内心考える、部屋に行こうと。












・・・そして場は変わり、ルークのあてがわれた部屋。
「・・・手筈は大丈夫だな?」
「あぁ、大丈夫だ」
そこにはルークにウィルだけでなくリオンにゼロスにすずもいて、リオンの確認にルークは頷き返す。
‘コンコン’
「ん?」
「・・・入るわよ、ルーク」
「・・・んだよ、何か用か?」
そこに控え目なノックが聞こえてきてティアがミュウとジェイドとイオンを伴い入室してきたことに、一瞬で気だるげに空気を変えて来訪の理由を問う。
「ピオニー陛下達が話を終えて下に降りるとなって、貴方が部屋から出てこなかったからどうしたのかを確認しに来たのよ」
「はぁ?(今ガイの事を言えるわけないし・・・誤魔化すか)・・・そんなの知らねーっつーの。俺は今までこいつらと話をしてたんだからよ」
「っ・・・そう・・・」
(・・・なんだ?またティアがなんか苛立ってるようだけど・・・俺が何かしたのか?)
ティアはその訳を言うのだが正直に言えないのもあり、ルークは適当といった感じに返す。だがティアの返答に若干の苛立ちを感じたルークは何故と思う、ティアにとってそこまでの事はしてないはずと。








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