未知は絶望と希望をはらむ物
「・・・少し休憩しよう。まだセントビナーにまでは距離があるし歩きづめだからな」
「そうですね、そうしましょう」
そんな中でユージーンが切り出した休憩の申し出にジェイドが頷いた事で、一同も足を止める。
「・・・俺達は周囲の警戒に務める。神託の盾がこの辺りに来ないとも限らないからな」
「そうですか、ではお願いします」
「ではすず、俺は先の方に行くからお前は来た方に行ってくれ。クレス達はどちらに行くかは任せる」
「あっ、ユージーンさん・・・」
「今はユージーンさんの言うようにお願いします、皆さん」
「あぁ、うん・・・」
そのまま見張りに行くと言うユージーンはさっさと話を進め場を離れていくが、クレスも聞いてないといったように呼び止めようとする。だがすずが制止をかけた上で来た方向に歩き出す姿にクレスを始めとして、ウィルにカロルを除いてどうとも言えないように一同は二方向に別れて動き出す。
(ユージーンにすずは何か打ち合わせをしてて、クレス達は何も知らない感じなのか?何か気になる感じはあるけど、俺が行くのはちょっと無理があるんだよなこの状況だと・・・)
そんな光景を見送りながらルークは地面に腰を下ろしつつ考える。ユージーン達の行動の意味を。
・・・しかし自身で考えているようにルークがそちらに行けないこともあり、何もする事も出来ずに悶々と黙って過ごす事となった。
(静かね・・・このルークはともかくとしても、アッシュはこんなに大人しくするものかしら・・・)
それでしばらくしてイオンとアニスに寄るようにして座っていたティアは、ガイが近くにいるルークとナタリアが寄り添うアッシュが少し距離を空けながらも全く何も言わず目も合わせずに過ごしている光景に違和感を覚えていた。
(どうしてなのかしら、本当に・・・今の状況で下手に喧嘩をされても面倒なのは分かっているけれど、アッシュが何もしないのは不自然と言う以外にないのに・・・)
尚も頭を動かすティアだが、面倒を嫌う考えにより積極的に解決しようと動かずにただ考えるだけに留める・・・アッシュが喧嘩をしかけない理由はルークに完膚なきまでに叩きのめされた事をバラされたくなく、今の時点では何をやっても勝てないと体で理解しているためである。しかしそれを聞いた所でティアにアッシュが答えてくれるはずもないのだが、面倒を避けて聞きすらしないのはより愚かな事と言えた。
・・・それで結局ルークにティアだけでなく、誰も何も言えずに重い空気のままに時間は過ぎていった。ガイ達もガイ達でその空気を察したのもあるが、ガイ達もどうしていいものかと感じているというのがあるために。
「・・・休憩はもういいか?」
「私は大丈夫ですが、神託の盾の姿は見られましたか?」
「いや、こちらには来なかった。あちらはどうだろうかは分からないが・・・戻ってきたか」
「話は聞いていました。神託の盾はこちらにも来ませんでした」
「そうですか。神託の盾はこちらには来ていないのかもしれませんね。アクゼリュスからわざわざこちらにまで来る理由も特には見当たりませんから」
そんな時にユージーン達が戻ってきて報告をする中、すず達もタイミングよく戻ってきて報告した中身にジェイドは推測を漏らす。神託の盾が来ない理由について。
「とりあえずは先を急ごう。今は神託の盾が来ないとは言え、いつまでそうだとも限らん」
「・・・そうですね、そうしましょうか。休憩はもうよろしいですね、皆さん?」
「・・・あぁ、そうするか」
しかし安全を優先するユージーンの発案に推測をやめ先に行くことを選ぶジェイドにガイも複雑そうに答え、一同は再びセントビナーに向けて歩き出す。
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「そうですね、そうしましょう」
そんな中でユージーンが切り出した休憩の申し出にジェイドが頷いた事で、一同も足を止める。
「・・・俺達は周囲の警戒に務める。神託の盾がこの辺りに来ないとも限らないからな」
「そうですか、ではお願いします」
「ではすず、俺は先の方に行くからお前は来た方に行ってくれ。クレス達はどちらに行くかは任せる」
「あっ、ユージーンさん・・・」
「今はユージーンさんの言うようにお願いします、皆さん」
「あぁ、うん・・・」
そのまま見張りに行くと言うユージーンはさっさと話を進め場を離れていくが、クレスも聞いてないといったように呼び止めようとする。だがすずが制止をかけた上で来た方向に歩き出す姿にクレスを始めとして、ウィルにカロルを除いてどうとも言えないように一同は二方向に別れて動き出す。
(ユージーンにすずは何か打ち合わせをしてて、クレス達は何も知らない感じなのか?何か気になる感じはあるけど、俺が行くのはちょっと無理があるんだよなこの状況だと・・・)
そんな光景を見送りながらルークは地面に腰を下ろしつつ考える。ユージーン達の行動の意味を。
・・・しかし自身で考えているようにルークがそちらに行けないこともあり、何もする事も出来ずに悶々と黙って過ごす事となった。
(静かね・・・このルークはともかくとしても、アッシュはこんなに大人しくするものかしら・・・)
それでしばらくしてイオンとアニスに寄るようにして座っていたティアは、ガイが近くにいるルークとナタリアが寄り添うアッシュが少し距離を空けながらも全く何も言わず目も合わせずに過ごしている光景に違和感を覚えていた。
(どうしてなのかしら、本当に・・・今の状況で下手に喧嘩をされても面倒なのは分かっているけれど、アッシュが何もしないのは不自然と言う以外にないのに・・・)
尚も頭を動かすティアだが、面倒を嫌う考えにより積極的に解決しようと動かずにただ考えるだけに留める・・・アッシュが喧嘩をしかけない理由はルークに完膚なきまでに叩きのめされた事をバラされたくなく、今の時点では何をやっても勝てないと体で理解しているためである。しかしそれを聞いた所でティアにアッシュが答えてくれるはずもないのだが、面倒を避けて聞きすらしないのはより愚かな事と言えた。
・・・それで結局ルークにティアだけでなく、誰も何も言えずに重い空気のままに時間は過ぎていった。ガイ達もガイ達でその空気を察したのもあるが、ガイ達もどうしていいものかと感じているというのがあるために。
「・・・休憩はもういいか?」
「私は大丈夫ですが、神託の盾の姿は見られましたか?」
「いや、こちらには来なかった。あちらはどうだろうかは分からないが・・・戻ってきたか」
「話は聞いていました。神託の盾はこちらにも来ませんでした」
「そうですか。神託の盾はこちらには来ていないのかもしれませんね。アクゼリュスからわざわざこちらにまで来る理由も特には見当たりませんから」
そんな時にユージーン達が戻ってきて報告をする中、すず達もタイミングよく戻ってきて報告した中身にジェイドは推測を漏らす。神託の盾が来ない理由について。
「とりあえずは先を急ごう。今は神託の盾が来ないとは言え、いつまでそうだとも限らん」
「・・・そうですね、そうしましょうか。休憩はもうよろしいですね、皆さん?」
「・・・あぁ、そうするか」
しかし安全を優先するユージーンの発案に推測をやめ先に行くことを選ぶジェイドにガイも複雑そうに答え、一同は再びセントビナーに向けて歩き出す。
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