想いの交錯にぶつけ合う心

「・・・・・・分かった・・・正直どうなるか怖いけど、俺がどうしたいかは言ってみようと思う」
「そう」
「でもそれで皆がどう思うか・・・その答え次第じゃ皆と一緒に帰るようにしてほしい。さっきの事を言うつもりは俺にはないし、ジュディスにそんな気まずい空気なんて味わって欲しくないんだ・・・俺は・・・」
「・・・そう。ここまで言っても貴方はまだそう言った事を言うのね・・・でもいいわ。私はそのつもりはないけれど、話をする前に皆にはそう伝えるわ」
「・・・うん」
さして少し時間が経ち決意を固めて返事を返しつつも皆の為にもと案を出すが、ジュディスは了承しつつも自分は譲らないと言い切りルークは少し悲し気に頷く。辛い事に付き合わせるような事をしてしまうことに。
「・・・じゃあどいてくれジュディス・・・流石にこの体勢でずっといるのも恥ずかしいんだけど・・・」
それでも一応話がついたためにルークは自分から離れるようにと顔を赤くしながら言うのだが、ジュディスはそんな様子に笑みを深めながら顔を近付ける。
「ちょっ・・・!?」
「フフ・・・ん、むぅ・・・」
「んっ・・・!?」
そしてルークの口に再び口付けを交わしてきたジュディスなのだが、今度は先程までの接触するだけの口付けとは違い長く味わうようにルークの口に絡み付くように自身の唇を絡めていく。ルークはその感触に驚き体を離そうとするのだが、ほぼ密着している体勢からでは力づくで引き剥がす事も出来ないでアワアワとしながら動く。
「・・・プハッ!な、なんだよいきなりジュディス・・・また、こんなこと・・・!?」
「フフ・・・女にここまでの事をさせておいて、なんでも何もないのではないかしら。それとも、私の口から言わせたいの?・・・ここから先の事を」
「・・・っ!」
それでもなんとか肩を掴み自分の体から身を引き剥がし何故と心底から言うのだが、ジュディスが見下ろしながらも普段の色気とは一線を画するように唇を艶かしく触りながら告げた言葉にルークはたまらず息・・・もしくは唾液をどちらかは知らずとも飲んだ。
「でもそうね・・・自分からそうだと言うのも恥ずかしいから、行動でわかってもらおうかしら・・・」
「えっ、ちょっ・・・!?」
「ダメよ、ルーク。ここまで来たのだから覚悟なさい・・・貴方も一肌脱ぐ覚悟を」
「っ・・・!」
更にジュディスが話をしながらも自分の服に手をかけ一つ一つを脱いでいく様子にルークは動揺を更に深め起き上がろうとするのだが、反対に体を押されベッドに押し付けられながら告げられた言葉に今までにない程に大粒の冷や汗を浮かべた。自分が全く経験がなく、考えたこともほぼないのではないかという領域の事が今から起きるということを予感して・・・















「・・・ジュディス、遅いですね」
「ルークとの話が長引いてるんだろうね・・・」
・・・そんな風にある意味でルークが今までに経験したことのない体験をしている一方、アドリビトムの面々は帰りの遅いジュディスの事に顔を合わせながら話を交わしていた。
「やっぱり様子を見に・・・」
「ハイハイ、それはまずいって言われただろう。ルークの警戒を煽らない為にもって・・・エステルの言いたいことは私にも分かるさ。でもここは我慢するって決めただろう?」
「・・・はい、分かりました・・・」
そんな中でも一際心配していたエステルが椅子から立ち上がるが、すぐにナナリーが制止をかけてきたことで悲し気に再び席につく。






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