想いの交錯にぶつけ合う心

「・・・証明だと?・・・フン、テメェに何を言った所で俺が言うことを理解出来ると思えねぇがな・・・!」
「何か言ってくれなんて俺は言っちゃいねぇよ・・・確か明日になったら話をした後ここを出ることになんだろ?だからその時にお前がどうするつもりなのかは知らねぇけど・・・俺と一緒に行動しろ」
「っ!?」
そのままアッシュは反応を伺うようにルークに問いを向けるが、その傍らで剣を取ろうとしている。だがルークが返した言葉に一気に目を剥いた・・・まさかの同行を申し出る声に。
「・・・ふざけるな屑がっ!!何故俺が貴様と行動をしなければならんのだ!!」
「俺だってお前と一緒に行動すんのなんて嫌だっつーの!!けどお前の言うことって口ばっかどころかその口すらろくに動かしちゃくれねぇじゃねぇか!!言いたくねぇとか分かるわけねぇとか言って!!そんな奴の言葉をただ信じることなんて出来るわけねぇ!!・・・けどどうすりゃいいかって考えてもお前を信用出来るようなもんなんて何もねぇんだよ!!お前の事なんて俺は何にも知らねぇんだからな!!」
「・・・だから俺と一緒に行動するってのか?・・・俺の事を知るために!」
「そうだよ!それを知るためにもだけど、俺に全て押し付けるんじゃないならそれを否定するためにも俺と一緒に来いよ!」
すぐにアッシュが叫ぶように反論してくるが、ルークが返した様々な感情を含んだ叫びにアッシュも理解する。知るためにという事だと。
「・・・フン!なんでそんなことを俺がしなきゃならねぇんだ!俺がテメェと行動するなんざ冗談でだってお断りだ!」
更に疑いを張らしたいならとルークが指を指しながら言うのだが、アッシュがその要求を受ける筈もなく鼻で笑いルークに意趣返しをするかのよう指を向けながらハッキリと拒否を返した。有り得ないと。
「っ!・・・ふざけんな!散々人に信用しろみたいなことを言っといて、俺の言うことは全否定かよ!そんな奴の言うことなんて聞けるわけねぇだろ!」
「ハッ!テメェの言いたいことなんかどうだっていい!・・・話がそれだけならもう俺は部屋に戻るぞ。女、部屋に案内しろ」
「っ・・・ナタリアに言うぞ!お前が逃げたってな!」
「っ・・・なんだと・・・?」
ルークはすぐさま激昂して返すがアッシュが反対に見下したように背を向けしいなに案内をするよう言い渡す姿に、苦し紛れといったようナタリアの名を口にし振り向かせる。目を見開かせて。
「何だよ?実際逃げるんだろ、お前?俺がお前といるのが嫌だって言ってるのに、それでもお前と行くって言ってんのにお前は俺から目を背けてよ」
「俺はテメェから逃げてなんかいねぇ!」
「いーや、逃げてんだろ。少なくても俺はお前と面と向かって話をしようとしてんのにお前がそれを避けようってんなら、他からそう見たならそうだって見てもおかしくねぇだろ。そしてナタリアが聞いたらどう反応するか、お前には分かるんじゃねぇか・・・?」
「・・・っ!」
一転してルークは見下すような目と共に挑発めいた言葉を向け、アッシュは殺気を込めた目を向けると共に一気に剣を腰の鞘から引き抜いた。
「この屑がぁぁぁぁぁぁっ!!」
‘キィンッ!’
「ルーク!」
「くっ・・・くそっ、お前らは手を出すな!」
そしてアッシュは勢いよく斬りかかるのだがルークも剣を抜いてその剣を受け止め、ジュディスが心配の声を上げるがルークは剣を受け止めつつも制止の声をかける。
(よし、これで後は俺が失敗しなかったら大丈夫だ)
・・・そしてその裏でルークは内心で成功と考えていた。これまでの流れは予定通りだと。











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