焔も想像しなかった行動達

(・・・この人達の言うことに従うのはシャクだけど、大佐達に時間が必要なのは事実ね・・・前と違う形になってしまったからどうするかを考えないといけないだろうし、それにこの際だから私もこの人達に対してどうにか対策を取ることを考えるべきね・・・今はたまたまうまくいったからいいけど、これからも変な形で介入されたらどうにかわからないから・・・)
それでティアも内心で仕方ないと思いながら時間を取ることに反対しないと考えるのだが、その中でアドリビトムをどうして廃するかを考えようとも考える。自分達の事を邪魔させないようにしようと。
『・・・では反対意見も出ないようだからここを案内がてら、適当な部屋を用意しよう』
「いや、それはいいんだが・・・ルークはそこにいるのか?」
『言っただろう、時間が必要だろうと・・・それにお前達には互いに相談も出来るよう近い位置の部屋を用意するつもりではいるが、アッシュが近くにいて何も起きないと言えるか?』
「っ・・・それは・・・出来ない・・・」
そんなティアの内心はさておきニアタが皆が黙ったことで部屋を用意すると言い出すが、ガイのルークの存在を聞く声にすかさずアッシュとの衝突を考えれないかを匂わせると気まずそうに視線を背けながら否定をする。
『ならいい・・・ちなみに言っておくがこのダイクロフトは遠大な大きさを誇る。まず初めて来たならほとんどの者が迷う事態になる為、部屋に着いたら無用な外出は避けて欲しい。その上でルークはもしもの場合を考え、離した場所にいる。そして明日になれば彼も含めて再びここに集めてどうするかを話し合いたいと思う・・・いいか?』
「・・・まぁそれでいいでしょう。イオン様もそれでよろしいですか?」
「はい、僕もそれでいいですが・・・ルークには事情は説明するんですか?」
『あぁ、一応この後に今の話をしに行く。この話には無関係ではいられないだろう事に加え、彼も事情を知りたいと思っているだろうからな』
「そうですか・・・」
更に話を進め外出に歯止めをかけた上で明日にと言えばジェイドはすぐに頷くが、話を振られたイオンがルークの事について聞くとニアタが勿論と返した事に複雑そうに表情を歪める。
『・・・では誰か、案内を頼む』
「分かりました、私が案内します。では皆さん、付いてきてください」
ニアタはそこでもう改めて話があるか聞くのを止め案内をと言えばすずが了承し、一同はそれぞれ違う表情を浮かべながら後を付いていく。



『・・・行ったか』
「ルークはどうしてるんだい?」
『今は部屋でゆっくりしていると思うが、ロイドにエステルがそうさせてくれるかどうかは微妙だな』
「あの二人なら有り得ない話じゃないな」
それでティア達が場から離れていったのを見計らい声を上げるニアタにクレスがルークについて聞くと、二人の名を出しユーリが面白そうに表情を歪める。
『会いたいなら後で会えばいい。どちらにせよルークと話をするのは必須事項になるのだからな・・・明日以降の流れを決めた上で、私達の意向を反映してもらうためにもな』
「そうだね・・・でもティアが簡単にそれを許してくれるかどうか、正直微妙な所だと思うんだけど・・・」
「心配する必要ないでしょ。あの娘なんだかんだ言ったって単純なんだし、ルークがボロを出さない限り問題ないと思うわよ。そのルークだって私達相手に全く尻尾を見せなかったんだし、むしろ私達の方がちゃんとしないとね」
「うん・・・僕達がルークの足を引っ張る訳にはいかないしね」
ニアタがその様子に声をかければクレスは少し考え込む様子を見せるものの、ルーティの励ましに笑顔を浮かべる。ルークを助けるのだと、改めて決意を込めて・・・















真実の一端に触れた者達



しかし真実が全てではない


真実を知りいかに動くか、それがこれからの世界を左右する事になる



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