焔も想像しなかった行動達
「さて・・・色々あったけれど、大丈夫かい?二人とも」
「え、えぇ・・・僕は大丈夫ですけど・・・」
「・・・い、一体何があったんだよ・・・師匠が、あんな・・・」
ヴァンがいなくなり一息ついた場でクレスが振り返り笑顔を浮かべ安否を問うとイオンは複雑そうに頷いた後でルークに視線を向け、ルークは動揺を隠しきれない様子で声を漏らす。
(・・・なんでこんな事になっているのかは全く検討がつかないけれど、少なくともルークの様子を見る限りでは兄さんが暗示を発動させようとしていたみたいね・・・)
ティアはそんなやり取りを見ながらルーク達の元に降りていく中、頼りない情報の中で暗示の事は言われたのだと感じ取りアッシュに視線を向ける。
(なら後は・・・)
「・・・おい、ここで一体何があった?そしてテメェらは誰だ?ヴァンがテメェらを連れてきたんじゃねぇのか?」
「・・・その質問に関しては後でお答えしますので、今はここを離れましょう。それにただ話をしても我々の事を貴殿方に信じていただけるとも思えませんからね」
「んだと・・・!?」
それでアッシュが話を切り出すだろうと期待するとその通りになるのだが、ヒューバートの話し方にすぐさま怒りを浮かべる・・・まぁこの辺りはヒューバートの元々の話し方に性格を考えてもすんなり仲良くなる姿など見えてこないので、当然と言えば当然と言えた。
「まぁ落ち着けよ。それにここにずっといたら障気にやられるかもしれないし、俺達も外の様子を早く確認したいんでな。まずは外に出ようぜ。そっから安全を確保したならお前の話に付き合うからよ」
「・・・チッ、ならさっさと行くぞ!」
そこに今度はユーリが後でちゃんと答えると言えば、ラチが明かないと思ったのかアッシュは振り返り方へと向き直る。
「待ってアッシュ・・・この人達が私達の味方って誰が言ったの?」
「何・・・?」
だがそこでティアが警戒混じりの表情でアドリビトムの面々を見ながら漏らした言葉にアッシュは立ち止まった。味方なのかと言われて。
(この人達の目的が何なのかは分からないし、どこから現れたのかも見当はつかない・・・今までの事を考えると兄さんの味方とは言いづらいかもしれないけれど、かといって私達の味方だという保証もないわ・・・ここで人の良さそうな顔になんて騙されてなんてあげない・・・!)
そのティアの内心は未だ味方か敵かをアドリビトムの面々に対し判断しかねているという物なのだが、その判断は明らかに敵として見ている方へとバランスは傾いていた。これは今までの旅でことごとくティアの思う道筋を狂わせたアドリビトムの面々に対するマイナスの感情から来るものなのだが、今までの行動がティア以外の面々にとって負担になっていたことは取り立ててないし何ならティアにも事実を知らせるなどと良心的な事をしている・・・ハッキリと言うならティアがアドリビトムの面々に対して抱いている印象は事実から来る物ではなく、単に自分が気に入らないからという私情以外に他ならなかった。
(ティア・・・いや、ティアの立場からは皆の事を全部信じるのは難しいかもしれないけど、何で今それを言い出したんだよ・・・折角アッシュも仕方なさそうにじゃあるけど了承して外に行こうとしたのに・・・)
「・・・そうだな、確かにお前の言う通りだ・・・こいつらが俺の味方だって保証は何処にもねぇな・・・!」
(はぁ・・・やっぱりアッシュの性格を考えるとこうなるよな・・・)
そんなティアの私情以外の何物でもない言葉にルークは頭を落としそうになるのを必死に我慢した。アッシュがみるみる内にアドリビトムの面々を敵意に満ちた表情で見る姿を見たことで。
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「え、えぇ・・・僕は大丈夫ですけど・・・」
「・・・い、一体何があったんだよ・・・師匠が、あんな・・・」
ヴァンがいなくなり一息ついた場でクレスが振り返り笑顔を浮かべ安否を問うとイオンは複雑そうに頷いた後でルークに視線を向け、ルークは動揺を隠しきれない様子で声を漏らす。
(・・・なんでこんな事になっているのかは全く検討がつかないけれど、少なくともルークの様子を見る限りでは兄さんが暗示を発動させようとしていたみたいね・・・)
ティアはそんなやり取りを見ながらルーク達の元に降りていく中、頼りない情報の中で暗示の事は言われたのだと感じ取りアッシュに視線を向ける。
(なら後は・・・)
「・・・おい、ここで一体何があった?そしてテメェらは誰だ?ヴァンがテメェらを連れてきたんじゃねぇのか?」
「・・・その質問に関しては後でお答えしますので、今はここを離れましょう。それにただ話をしても我々の事を貴殿方に信じていただけるとも思えませんからね」
「んだと・・・!?」
それでアッシュが話を切り出すだろうと期待するとその通りになるのだが、ヒューバートの話し方にすぐさま怒りを浮かべる・・・まぁこの辺りはヒューバートの元々の話し方に性格を考えてもすんなり仲良くなる姿など見えてこないので、当然と言えば当然と言えた。
「まぁ落ち着けよ。それにここにずっといたら障気にやられるかもしれないし、俺達も外の様子を早く確認したいんでな。まずは外に出ようぜ。そっから安全を確保したならお前の話に付き合うからよ」
「・・・チッ、ならさっさと行くぞ!」
そこに今度はユーリが後でちゃんと答えると言えば、ラチが明かないと思ったのかアッシュは振り返り方へと向き直る。
「待ってアッシュ・・・この人達が私達の味方って誰が言ったの?」
「何・・・?」
だがそこでティアが警戒混じりの表情でアドリビトムの面々を見ながら漏らした言葉にアッシュは立ち止まった。味方なのかと言われて。
(この人達の目的が何なのかは分からないし、どこから現れたのかも見当はつかない・・・今までの事を考えると兄さんの味方とは言いづらいかもしれないけれど、かといって私達の味方だという保証もないわ・・・ここで人の良さそうな顔になんて騙されてなんてあげない・・・!)
そのティアの内心は未だ味方か敵かをアドリビトムの面々に対し判断しかねているという物なのだが、その判断は明らかに敵として見ている方へとバランスは傾いていた。これは今までの旅でことごとくティアの思う道筋を狂わせたアドリビトムの面々に対するマイナスの感情から来るものなのだが、今までの行動がティア以外の面々にとって負担になっていたことは取り立ててないし何ならティアにも事実を知らせるなどと良心的な事をしている・・・ハッキリと言うならティアがアドリビトムの面々に対して抱いている印象は事実から来る物ではなく、単に自分が気に入らないからという私情以外に他ならなかった。
(ティア・・・いや、ティアの立場からは皆の事を全部信じるのは難しいかもしれないけど、何で今それを言い出したんだよ・・・折角アッシュも仕方なさそうにじゃあるけど了承して外に行こうとしたのに・・・)
「・・・そうだな、確かにお前の言う通りだ・・・こいつらが俺の味方だって保証は何処にもねぇな・・・!」
(はぁ・・・やっぱりアッシュの性格を考えるとこうなるよな・・・)
そんなティアの私情以外の何物でもない言葉にルークは頭を落としそうになるのを必死に我慢した。アッシュがみるみる内にアドリビトムの面々を敵意に満ちた表情で見る姿を見たことで。
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