終わりの始まりは変革に染まる始まり
・・・それで程無くして兵士が連れてきた他の兵士達に囲まれ、ナタリアはルークの視線に見送られる中場を離れていった。ナタリアは憤懣やるかたないと言った様子で、ルークはそっと申し訳なさそうにその姿を見てから場を後にする・・・
(一体どうなってるの・・・兄さんが先に来て、ルークが後に来るなんて・・・?)
・・・一方、城の前でルークを待っているティアは以前と違う状況に疑問を抱いていた。
ヴァンからは腹の具合が急に悪くなったようだと言われジェイド達は納得していたが、ティアからすればこの妙な違いは気になって仕方なかった。アドリビトムの面々が関わってこない部分が変わっているだけに。
「・・・師匠、お待たせしました!」
「それはいいが・・・随分と時間がかかったな」
「いや、ちょっとナタリアに捕まって・・・私も連れてけって言われて、嫌だっつってたら兵士が来たもんだから時間がかかって・・・」
「ナタリア様が?・・・ふむ、あの方の気性を考えれば仕方無いことだな・・・むしろよくこれだけの時間ですんだものだ」
「っ・・・(ナタリアがルークの所に行って、兵士に連れていかれた・・・どういうこと、一体・・・?)」
そこにルークが現れヴァンが話をするのだが兄の納得の傍ら、一人ティアは唖然とする。以前とは全く違う流れに。
(どうしよう・・・このままだと、ナタリアが来ない可能性があるわ・・・あの時は確か城を抜け出して彼女が一緒に行きたいって来たんだし・・・!)
それでナタリアがこれからの旅に付いてこない可能性についてティアは危惧を覚える。
・・・ティアにとってナタリアとは自身が認める数少ない対等の仲間の一人である。共に旅をし、共に苦楽を経験し、共にヴァンを止めた一人・・・その経験があるが故にティアはナタリアが同行を申し出てきたなら以前のように頭から同行を拒否するような事はしないでおこうと決めていた。彼女は自分の仲間なのだからと。しかし今、前と違ってナタリアが仲間にならない可能性が出てきてしまっている・・・それはティアにとって、到底受け入れられない事だった。数少ない仲間が仲間じゃなくなる可能性は。
・・・尚ティアがナタリアを自分と同等の仲間だと思うようになったきっかけは、ティアにとってナタリアを好ましい人物と思える状況があったからだ。前の廃工場で思ったより素直でちゃんと礼も言えるし謝罪も出来る、貴族で王族でありながらもルークと違う人物・・・そう認識した為に。
故にナタリアを同等の相手とティアは見たのだが、同時にそこから忘れてもいた。自身がナタリアが廃工場に来たのを見て会話をした時の印象が悪いと感じたこともだが、そしてそれは相手も似たようなものだったことを・・・
・・・そんなティアの内心が荒れていることなどルークも含め露知らずと話は進んでいき、そこからヴァンは以前のように神託の盾の目を欺く為に船に乗ってルーク達が陸路でケセドニアに向かうというようになって、ルーク達はヴァンと別れた。
(さて、ここから廃工場だけど・・・クレス達はどうしてんのかな・・・何か起きてから今まで姿見てないけど、クレス達が何もしてこないってないと思うし・・・)
それで天空客車に乗っている間にルークは考える、クレス達アドリビトムのメンバーの行動の事を・・・そんな思考に集中しながらも天空客車が下の階層に着いた為、更に下へ行こうとルークは周りと共に歩を進める。
(え?あれはアニスに・・・イオンが、一緒・・・?)
だがそこでルークが見たアニスとイオンが共にいる光景に思考は打ち切られた。以前と違い二人共にこちら側に歩いて来ている姿を見て。
.
(一体どうなってるの・・・兄さんが先に来て、ルークが後に来るなんて・・・?)
・・・一方、城の前でルークを待っているティアは以前と違う状況に疑問を抱いていた。
ヴァンからは腹の具合が急に悪くなったようだと言われジェイド達は納得していたが、ティアからすればこの妙な違いは気になって仕方なかった。アドリビトムの面々が関わってこない部分が変わっているだけに。
「・・・師匠、お待たせしました!」
「それはいいが・・・随分と時間がかかったな」
「いや、ちょっとナタリアに捕まって・・・私も連れてけって言われて、嫌だっつってたら兵士が来たもんだから時間がかかって・・・」
「ナタリア様が?・・・ふむ、あの方の気性を考えれば仕方無いことだな・・・むしろよくこれだけの時間ですんだものだ」
「っ・・・(ナタリアがルークの所に行って、兵士に連れていかれた・・・どういうこと、一体・・・?)」
そこにルークが現れヴァンが話をするのだが兄の納得の傍ら、一人ティアは唖然とする。以前とは全く違う流れに。
(どうしよう・・・このままだと、ナタリアが来ない可能性があるわ・・・あの時は確か城を抜け出して彼女が一緒に行きたいって来たんだし・・・!)
それでナタリアがこれからの旅に付いてこない可能性についてティアは危惧を覚える。
・・・ティアにとってナタリアとは自身が認める数少ない対等の仲間の一人である。共に旅をし、共に苦楽を経験し、共にヴァンを止めた一人・・・その経験があるが故にティアはナタリアが同行を申し出てきたなら以前のように頭から同行を拒否するような事はしないでおこうと決めていた。彼女は自分の仲間なのだからと。しかし今、前と違ってナタリアが仲間にならない可能性が出てきてしまっている・・・それはティアにとって、到底受け入れられない事だった。数少ない仲間が仲間じゃなくなる可能性は。
・・・尚ティアがナタリアを自分と同等の仲間だと思うようになったきっかけは、ティアにとってナタリアを好ましい人物と思える状況があったからだ。前の廃工場で思ったより素直でちゃんと礼も言えるし謝罪も出来る、貴族で王族でありながらもルークと違う人物・・・そう認識した為に。
故にナタリアを同等の相手とティアは見たのだが、同時にそこから忘れてもいた。自身がナタリアが廃工場に来たのを見て会話をした時の印象が悪いと感じたこともだが、そしてそれは相手も似たようなものだったことを・・・
・・・そんなティアの内心が荒れていることなどルークも含め露知らずと話は進んでいき、そこからヴァンは以前のように神託の盾の目を欺く為に船に乗ってルーク達が陸路でケセドニアに向かうというようになって、ルーク達はヴァンと別れた。
(さて、ここから廃工場だけど・・・クレス達はどうしてんのかな・・・何か起きてから今まで姿見てないけど、クレス達が何もしてこないってないと思うし・・・)
それで天空客車に乗っている間にルークは考える、クレス達アドリビトムのメンバーの行動の事を・・・そんな思考に集中しながらも天空客車が下の階層に着いた為、更に下へ行こうとルークは周りと共に歩を進める。
(え?あれはアニスに・・・イオンが、一緒・・・?)
だがそこでルークが見たアニスとイオンが共にいる光景に思考は打ち切られた。以前と違い二人共にこちら側に歩いて来ている姿を見て。
.