聖闘士の躍動と決心
「でもバチカルでって言いましたけど、ルーク様達とは合流しないんですか?」
「・・・正確には合流出来ない、と言った方が正しい。今ルーク様はカノン達と共にまっすぐカイツールに向かっているが、大佐はセントビナーに寄ってから行くと行っている上に神託の盾の動きがあるから速度に差が出ることは避けられない・・・それに万が一大佐が追い付き、ルーク様の不興を買うという事態を避けたいからな。だから言わなかったのだ。ルーク様達がカイツールに真っ直ぐ向かってるということを」
「あぁ・・・そういうことなんだ・・・」
・・・そんなアニスだからこそ、ジェイドに媚びを売るつもりはもうない。
ルーク達と早い合流をしたいと伺うように聞くアニスだが、カミュからジェイドへの警戒を持っているからこそ追い付けないと付随させて明確な理由を告げられ力ない言葉をこぼす。
・・・アニスに対して言ったが、カノン達からしてジェイドと足並みを揃えてバチカルまで旅をと言うのは、ルークの精神衛生上良くない状況を生む可能性が非常に高いと言えた。
ジェイドの性格上カノン達が取った行動は本来ジェイドが責められて然るべきという行動なのだが、ジェイドはそれをいかにもカノン達のせいに聞こえるような言い方にして責任逃れをする可能性が非常に高い。それもルークを巻き込んだばかりか、キムラスカ全体までもを批判するような形で。
そうなればいかに事を穏便に済ませたいとはいえ、ルークの機嫌を損ねれば和平が結ばれないどころか一気に戦争にすらなりかねない。これはルークがそうしたいとは言わずともルークかカノンの話を聞いたキムラスカの上層部がマルクトの態度を問題視すれば、かなりの高確率でそうなりかねないのだ。
そういった即戦争と言った事態を避ける為、あえてカミュにアイオロスはルーク達は先に行ったとだけ言って合流をしないようにしたのだ。カノン達と話し合った上で・・・
・・・ただそんな状態では一つ、気になっている事を解決する事が出来ない。故にカノン達とカミュ達の間である一つの決めごとがあった、その気になっている事の解決の為に。
「・・・どうですか、アイオロス?」
「あぁ・・・問題ない、カノンには連絡が取れた。今日の内には事は進むだろう」
・・・時間は進んで所は変わり、辿り着いたセントビナーの宿の中。
二人だけの部屋の中でベッドに腰掛け下を向くアイオロスに横に立って小声で問い掛けるカミュに、アイオロスは大丈夫だと頭を上げ返す。
「・・・ただ、まさかこのセントビナーが占拠紛いな事をされることになるとはな。何とかエンゲーブの代表という女性の乗った馬車を捕まえて事なきを得たが・・・それに対して、カノンはどこか納得したような声を上げていたな・・・」
「ローレライ教団に神託の盾がどういった事をするのか、この世界に住むカノンだからこそわかっていたのでしょう・・・だからこそ神託の盾のおおよその位置が分かったのですが、そこから先はカノンに任せましょう」
それでアイオロスはこのセントビナーの現状を嘆きつつカノンの態度に少し意外だと漏らすと、カミュはその理由に検討をつけつつ神託の盾の居場所を知れた事を歓迎するかのような声を漏らす。
・・・カミュ達とカノン達の間で決められた決めごととは神託の盾を見つけたなら、その居場所をカノンに伝えることであった。何故そんなことになったのかと言えばそれはただ一つ、ある存在の為である・・・
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「・・・正確には合流出来ない、と言った方が正しい。今ルーク様はカノン達と共にまっすぐカイツールに向かっているが、大佐はセントビナーに寄ってから行くと行っている上に神託の盾の動きがあるから速度に差が出ることは避けられない・・・それに万が一大佐が追い付き、ルーク様の不興を買うという事態を避けたいからな。だから言わなかったのだ。ルーク様達がカイツールに真っ直ぐ向かってるということを」
「あぁ・・・そういうことなんだ・・・」
・・・そんなアニスだからこそ、ジェイドに媚びを売るつもりはもうない。
ルーク達と早い合流をしたいと伺うように聞くアニスだが、カミュからジェイドへの警戒を持っているからこそ追い付けないと付随させて明確な理由を告げられ力ない言葉をこぼす。
・・・アニスに対して言ったが、カノン達からしてジェイドと足並みを揃えてバチカルまで旅をと言うのは、ルークの精神衛生上良くない状況を生む可能性が非常に高いと言えた。
ジェイドの性格上カノン達が取った行動は本来ジェイドが責められて然るべきという行動なのだが、ジェイドはそれをいかにもカノン達のせいに聞こえるような言い方にして責任逃れをする可能性が非常に高い。それもルークを巻き込んだばかりか、キムラスカ全体までもを批判するような形で。
そうなればいかに事を穏便に済ませたいとはいえ、ルークの機嫌を損ねれば和平が結ばれないどころか一気に戦争にすらなりかねない。これはルークがそうしたいとは言わずともルークかカノンの話を聞いたキムラスカの上層部がマルクトの態度を問題視すれば、かなりの高確率でそうなりかねないのだ。
そういった即戦争と言った事態を避ける為、あえてカミュにアイオロスはルーク達は先に行ったとだけ言って合流をしないようにしたのだ。カノン達と話し合った上で・・・
・・・ただそんな状態では一つ、気になっている事を解決する事が出来ない。故にカノン達とカミュ達の間である一つの決めごとがあった、その気になっている事の解決の為に。
「・・・どうですか、アイオロス?」
「あぁ・・・問題ない、カノンには連絡が取れた。今日の内には事は進むだろう」
・・・時間は進んで所は変わり、辿り着いたセントビナーの宿の中。
二人だけの部屋の中でベッドに腰掛け下を向くアイオロスに横に立って小声で問い掛けるカミュに、アイオロスは大丈夫だと頭を上げ返す。
「・・・ただ、まさかこのセントビナーが占拠紛いな事をされることになるとはな。何とかエンゲーブの代表という女性の乗った馬車を捕まえて事なきを得たが・・・それに対して、カノンはどこか納得したような声を上げていたな・・・」
「ローレライ教団に神託の盾がどういった事をするのか、この世界に住むカノンだからこそわかっていたのでしょう・・・だからこそ神託の盾のおおよその位置が分かったのですが、そこから先はカノンに任せましょう」
それでアイオロスはこのセントビナーの現状を嘆きつつカノンの態度に少し意外だと漏らすと、カミュはその理由に検討をつけつつ神託の盾の居場所を知れた事を歓迎するかのような声を漏らす。
・・・カミュ達とカノン達の間で決められた決めごととは神託の盾を見つけたなら、その居場所をカノンに伝えることであった。何故そんなことになったのかと言えばそれはただ一つ、ある存在の為である・・・
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