兄弟として、仲間として向かい合う
「・・・とりあえず、もう後は陛下達の判断に委ねるだけだ。以降に何が起ころうとも俺はオールドラントに関わるつもりはないし、知ろうとも思わん。そしてそれはお前達も同様だろう?」
「まぁな。元々俺達はあくまでお前の手伝いの為に向こうに行ってたんだし、そこまでするつもりはねぇよ」
「そうだな、私もデスマスクの言うようにするつもりだ」
「それにもう決着を着けたことを一々蒸し返し、ゴチャゴチャにする必要もないだろう」
「俺も同じ気持ちです・・・もう俺達が何かをする必要はないと思います」
「私は直接関わっていないが、お前達がそういう判断を下すのは間違いでないと思うぞ。カノン」
「・・・そうか。そう言ってもらえるならこちらとしても助かるし、二度ともうオールドラントに向かうこともないだろう」
それでカノンが改めてオールドラントに関わることはないようにするだろうと問えば、一同も同じように考えていると最後のサガの言葉を受けて微笑を浮かべる。満場一致でもうオールドラントに関わらないと決まった為に。
「まぁそれならいいんだが、今日はどうする?飯も食ったし、夜も大分遅くなったからここに泊まるんなら部屋は貸してやるが・・・」
「私は宝瓶宮に戻ろう。あまり世話になりすぎるのは良くないからな・・・食事の礼は後日させてもらうぞ、デスマスク」
「おうよ」
「俺は獅子宮に泊まらせてもらう。この後アイオリアと飲みたくなってきた」
「分かった、んじゃな」
その流れから泊まるかと聞いてくるデスマスクにカミュとアイオロスは各々上の方へと戻っていく。
「私達も戻るぞカノン、ルーク。アイオロスはともかく上の宮のカミュが戻ると言っているのに我々がここに泊まるのも流石に気が引ける」
「そうだな、そうするか」
「兄上達は先に戻ってください。流石に食事を食べさせてもらって後片付けもせずに帰るのはデスマスクに悪いですし・・・」
「おっ、殊勝な心掛けじゃねぇか。まぁお前ら二人は勧められた通り先に戻りな。あんまり人が居すぎても面倒なだけだしよ」
「そうか・・・では先に戻るぞ、ルーク」
「はい」
それでサガ達も戻ることを言い出すがルークが気をきかして片付けをすると言い出したことにデスマスクは気分を良くし、二人で十分と言いカノンが一言残してサガ達は巨蟹宮を下の方に後にしていく。
「・・・さて、戻ってきたな。改めて」
「なんだ急に」
「いや、お前達がオールドラントに戻ると聞いた時にはどうなるかと少なからず不安に思ったのだ・・・もしや地球を離れるのではとな・・・」
それで双児宮に戻ってきた二人だが、唐突にサガが不安だったと言い出したことにカノンはフッと柔らかく笑う。
「だが俺達はこうして地球に戻ってきた・・・それで十分だろう」
「そうだが、私が不安に思っていたという気持ちくらい分かるだろう」
「そうだな・・・だがもう俺達はここから離れはしないさ。ルークもそうだが、俺もな」
「カノン・・・・・・思えば初めてかもしれないな、お前がそういった言葉を言ってくれるとは・・・」
「昔の俺ならそうは言わなかっただろうが、俺も変わったと言うことだ。ルークと会ってから色々とな」
・・・兄弟として、穏やかな会話を交わすサガとカノン。以前はあまりまともな関係と言えなかった二人も、時と出会いを経て仲のいい兄弟と呼べるような物へとなった。
「・・・さて、ここでしみじみ話をしていても何にもならん。ルークの為にも寝所の準備をするぞ。俺達が気をきかせられんのでは兄としての面目が立たん」
「そうだな、そうするか」
そんな空気からルークを気遣うように寝所の準備と言い出したカノンにサガは頷く、もう一人の弟であり家族である存在を労るためにいい笑顔で・・・
END
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「まぁな。元々俺達はあくまでお前の手伝いの為に向こうに行ってたんだし、そこまでするつもりはねぇよ」
「そうだな、私もデスマスクの言うようにするつもりだ」
「それにもう決着を着けたことを一々蒸し返し、ゴチャゴチャにする必要もないだろう」
「俺も同じ気持ちです・・・もう俺達が何かをする必要はないと思います」
「私は直接関わっていないが、お前達がそういう判断を下すのは間違いでないと思うぞ。カノン」
「・・・そうか。そう言ってもらえるならこちらとしても助かるし、二度ともうオールドラントに向かうこともないだろう」
それでカノンが改めてオールドラントに関わることはないようにするだろうと問えば、一同も同じように考えていると最後のサガの言葉を受けて微笑を浮かべる。満場一致でもうオールドラントに関わらないと決まった為に。
「まぁそれならいいんだが、今日はどうする?飯も食ったし、夜も大分遅くなったからここに泊まるんなら部屋は貸してやるが・・・」
「私は宝瓶宮に戻ろう。あまり世話になりすぎるのは良くないからな・・・食事の礼は後日させてもらうぞ、デスマスク」
「おうよ」
「俺は獅子宮に泊まらせてもらう。この後アイオリアと飲みたくなってきた」
「分かった、んじゃな」
その流れから泊まるかと聞いてくるデスマスクにカミュとアイオロスは各々上の方へと戻っていく。
「私達も戻るぞカノン、ルーク。アイオロスはともかく上の宮のカミュが戻ると言っているのに我々がここに泊まるのも流石に気が引ける」
「そうだな、そうするか」
「兄上達は先に戻ってください。流石に食事を食べさせてもらって後片付けもせずに帰るのはデスマスクに悪いですし・・・」
「おっ、殊勝な心掛けじゃねぇか。まぁお前ら二人は勧められた通り先に戻りな。あんまり人が居すぎても面倒なだけだしよ」
「そうか・・・では先に戻るぞ、ルーク」
「はい」
それでサガ達も戻ることを言い出すがルークが気をきかして片付けをすると言い出したことにデスマスクは気分を良くし、二人で十分と言いカノンが一言残してサガ達は巨蟹宮を下の方に後にしていく。
「・・・さて、戻ってきたな。改めて」
「なんだ急に」
「いや、お前達がオールドラントに戻ると聞いた時にはどうなるかと少なからず不安に思ったのだ・・・もしや地球を離れるのではとな・・・」
それで双児宮に戻ってきた二人だが、唐突にサガが不安だったと言い出したことにカノンはフッと柔らかく笑う。
「だが俺達はこうして地球に戻ってきた・・・それで十分だろう」
「そうだが、私が不安に思っていたという気持ちくらい分かるだろう」
「そうだな・・・だがもう俺達はここから離れはしないさ。ルークもそうだが、俺もな」
「カノン・・・・・・思えば初めてかもしれないな、お前がそういった言葉を言ってくれるとは・・・」
「昔の俺ならそうは言わなかっただろうが、俺も変わったと言うことだ。ルークと会ってから色々とな」
・・・兄弟として、穏やかな会話を交わすサガとカノン。以前はあまりまともな関係と言えなかった二人も、時と出会いを経て仲のいい兄弟と呼べるような物へとなった。
「・・・さて、ここでしみじみ話をしていても何にもならん。ルークの為にも寝所の準備をするぞ。俺達が気をきかせられんのでは兄としての面目が立たん」
「そうだな、そうするか」
そんな空気からルークを気遣うように寝所の準備と言い出したカノンにサガは頷く、もう一人の弟であり家族である存在を労るためにいい笑顔で・・・
END
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