聖闘士の手より離れた世界
「アッシュ、ナタリア・・・そなたら二人はワガママの度を越えすぎた。そして言葉だけで止まる事もなかった・・・せめてもの情けと言えるかどうかは分からんが、貴族達はそなたらのことを外に漏らすようなことはない。だがそれはあくまでも事が表沙汰になれば問題になるからというだけだ。これから先そなたらが自分達の為だけに動けば彼らは遠慮なくその事実を持って、わしらが何か言うことが出来なくなった後でも戒めに入るであろう」
「「っ・・・!」」
「その上で言うが、そなたらに関してこの間に従者や兵士達に達しをしてある。それは簡単に言うならそなたらの過ぎた横暴を受けたなら即座に上に言うようにとの達しだ。そしてそれはすぐにわしらや貴族達に伝わるようにしておいた。誰でもいいからと最優先に伝わるような形でだ」
「「っ!?」」
そして貴族達がいざという時は止めに入ることを改めてインゴベルトが強調すると二人は息を呑むが、続いた従者達への態度についての横暴な行為への罰に関しては驚愕と何故が入り乱れた表情になっていた。
「何故と言いたいのかもしれんが、これに関してはむしろ他より優先すべき事だ。何せそなたらの普段の態度で最も被害を被っていたのは従者達に他ならぬのだからな。それにそなたらの態度を最も間近で体感するのも従者達になる・・・これは彼らを守り、そなたらを試す為なのだ」
「っ・・・それは、俺達は監視されてるも同然ということではないですか!相手の態度が問題があっても、自分がどう思ったのかという意思を伝えることすら出来ぬなどと・・・!」
「・・・そうか、そなたはそう言うかアッシュ・・・ならばこれを言って最後にしよう、心して聞け」
「最後・・・!?」
インゴベルトはそう言った理由についてを説明するがアッシュは半ば素の口調に戻りかけながら自分達に対してやりすぎだと反論してきたことに、話をまとめるべく次で最後と告げる。
「アッシュ、ナタリア・・・そなたらは今までに告げたことは自分達にとって、あまりにも都合の悪い事実なのだろう。だがあえて言わせてもらおう・・・自由に振る舞うことと自分勝手なことは全く意味の違うことだ!同じなどでは断じてない!」
「「!?」」
「そなたらが自分達が受けた仕打ちを不当だと主張するのは自由だ!だが相手の事を一切考えず、自分の言いたいことだけを言ってその時の気分次第で相手に当たることは自由などではない!そんな自分勝手なことをそなたらは今まで我らの言葉を真に受けず続けてきたのだ!それは違うというなら今この場で反論してみよ!そなたらが何故従者に当たり散らしてきたのかという正当な理由をな!」
「「っ・・・!」」
・・・王として、親として。一気に苛烈な言葉を向けてきたインゴベルトの怒濤の勢いに、二人はたまらず視線を背けた。何か言い分があるかどうか、それを考え込む仕草も取れずに。
「・・・よいか?これからそなたら二人に待ち受けるのはそなたらにとっては耐え難い忍耐の日々であろう。だがそれらは全て、そなたら自身が王族としての威光を自分の勝手の為に人々に押しつけてきた報いだ・・・言いたいことがあるならば言えばいいし、やりたいことがあるならやればいい。だがそれが単に我を通そうとするものであったり、道理に合わぬ物であったなら容赦はせぬ。その事を重々承知して以降は過ごすのだ・・・よいな?」
「「・・・はい・・・」」
最早二人にはインゴベルトに反論する気力は残されていなかった。厳しさを伴わせた確かな道理にただ頷くしか出来ないその二人の姿を、場にいる人間はただ冷静な目を持って見つめていた・・・
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「「っ・・・!」」
「その上で言うが、そなたらに関してこの間に従者や兵士達に達しをしてある。それは簡単に言うならそなたらの過ぎた横暴を受けたなら即座に上に言うようにとの達しだ。そしてそれはすぐにわしらや貴族達に伝わるようにしておいた。誰でもいいからと最優先に伝わるような形でだ」
「「っ!?」」
そして貴族達がいざという時は止めに入ることを改めてインゴベルトが強調すると二人は息を呑むが、続いた従者達への態度についての横暴な行為への罰に関しては驚愕と何故が入り乱れた表情になっていた。
「何故と言いたいのかもしれんが、これに関してはむしろ他より優先すべき事だ。何せそなたらの普段の態度で最も被害を被っていたのは従者達に他ならぬのだからな。それにそなたらの態度を最も間近で体感するのも従者達になる・・・これは彼らを守り、そなたらを試す為なのだ」
「っ・・・それは、俺達は監視されてるも同然ということではないですか!相手の態度が問題があっても、自分がどう思ったのかという意思を伝えることすら出来ぬなどと・・・!」
「・・・そうか、そなたはそう言うかアッシュ・・・ならばこれを言って最後にしよう、心して聞け」
「最後・・・!?」
インゴベルトはそう言った理由についてを説明するがアッシュは半ば素の口調に戻りかけながら自分達に対してやりすぎだと反論してきたことに、話をまとめるべく次で最後と告げる。
「アッシュ、ナタリア・・・そなたらは今までに告げたことは自分達にとって、あまりにも都合の悪い事実なのだろう。だがあえて言わせてもらおう・・・自由に振る舞うことと自分勝手なことは全く意味の違うことだ!同じなどでは断じてない!」
「「!?」」
「そなたらが自分達が受けた仕打ちを不当だと主張するのは自由だ!だが相手の事を一切考えず、自分の言いたいことだけを言ってその時の気分次第で相手に当たることは自由などではない!そんな自分勝手なことをそなたらは今まで我らの言葉を真に受けず続けてきたのだ!それは違うというなら今この場で反論してみよ!そなたらが何故従者に当たり散らしてきたのかという正当な理由をな!」
「「っ・・・!」」
・・・王として、親として。一気に苛烈な言葉を向けてきたインゴベルトの怒濤の勢いに、二人はたまらず視線を背けた。何か言い分があるかどうか、それを考え込む仕草も取れずに。
「・・・よいか?これからそなたら二人に待ち受けるのはそなたらにとっては耐え難い忍耐の日々であろう。だがそれらは全て、そなたら自身が王族としての威光を自分の勝手の為に人々に押しつけてきた報いだ・・・言いたいことがあるならば言えばいいし、やりたいことがあるならやればいい。だがそれが単に我を通そうとするものであったり、道理に合わぬ物であったなら容赦はせぬ。その事を重々承知して以降は過ごすのだ・・・よいな?」
「「・・・はい・・・」」
最早二人にはインゴベルトに反論する気力は残されていなかった。厳しさを伴わせた確かな道理にただ頷くしか出来ないその二人の姿を、場にいる人間はただ冷静な目を持って見つめていた・・・
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