世界の確かな歩みが始まる
「・・・ま、とりあえずだ。あの嬢ちゃんに関しちゃもう俺らの手から離れたも同然ってことでいいだろう。後はミロ達が戻ってきてからローレライと共に各地を巡礼を始めとして順次進めていきゃもう終わりだ」
「そうだな、デスマスクの言うとおりだ。後は一つ一つ事を済ませていくだけだ」
デスマスクはそんな空気を変えるよう軽い感じでこれからの事を口にし、カノンも真剣に頷く。
・・・それから数日後、ダアトで待機していたカノン達の元にミロ達が戻ってきた。
「・・・戻ったぞ、カノン」
「すまないなミロ、アフロディーテ・・・導師に謡将はどうした?」
「導師はアニスの迎えを受けて私室に戻り、謡将は近くにいた兵士に任せた。今頃は牢にいるだろう」
「そうか・・・」
部屋で再会の言葉を交わすカノンとミロの顔は穏やかと言った空気になっている。
「とりあえずアクゼリュスは後一日か二日もしない内に魔界に降下することだろう。ここに戻ってくる時間から逆算したところによればね」
「そうか・・・他に何か変わったことは?」
「まぁパッセージリングの操作自体には特に問題はなかったよ。謡将が変なことをしないかと一応見張ってはいたけど、特に何もする事はなかったしね。それに謡将を引き渡した時もどことなく諦めたというか、終わったといったような空気を滲ませていたから大丈夫だとは思うよ」
「そうか・・・」
続けてアフロディーテが声を発したことにカミュが疑問を投げ掛けると、問題ないと淀みなく言ったことに納得する。
「まぁそういうわけだ・・・一応導師にはもう俺達は帰ることは伝えてあるから、このまま地球に俺達は戻る。何か言いたいことはあるか?」
「言いたいことねぇ・・・強いて言うなら一輝の姿っつーか、何かやってたみたいな痕跡は見なかったか?あいつがどうなのかってのが微妙に気になるんだがよ・・・」
「一輝か・・・俺達が旅をしている間に一輝に会うこともだが、何かあったようにも感じなかったな」
「そういった事から個人的には一輝はもうこの世界にはいないと思うよ。戦いの場に仲間の危険を察して駆けつけはしても、一々大丈夫かどうかをそう遠くない場所で人知れず見守るようなガラじゃないしね・・・大方やるべき事はやり終わって帰ったんだと思うよ、一輝は」
「やるべき事はやり終わった、ねぇ・・・」
その中でミロが帰ることを口にしてデスマスクが一輝についてを問うが、アフロディーテの返答に考え込むように視線を斜め上に向け頭をかく。
「・・・まぁ奴なら心配はいらんだろう。どのような場に行こうと一人でやっていける男だし道に迷うことはないからな」
「・・・まぁそうだな。一輝については置いておこう」
「ではもう俺達は聖域に戻らせてもらう・・・また聖域で会おうっ!」
「じゃあね、ルークも」
「あ、あぁ・・・」
ミロがそんななんとも言い難い空気を払拭するように話を進めカノンが頷くと、ミロは視線を中空にカッと鋭く向けて空間を開いてアフロディーテと共にその中に飛び込む。ただ最後にアフロディーテから言葉を向けられたルークは少し戸惑い気味になりながら、その空間が閉じられるまでをジッと見ていた。
「・・・行ったか」
「これからは俺達だけになるが・・・まだ一輝の事が気になるのか、デスマスク?」
「あ~・・・なんか引っ掛かって仕方ねぇんだ、あいつが何かをやるなら何をやんのかって事がよぉ・・・」
「あぁ、確かにな・・・」
カミュもそれを見届けアイオロスは真剣な表情で話の流れを汲むが、未だスッキリしない様子のデスマスクに声をかけるとなんとも言い難い空気で返す様子に確かにと頷く。そんな姿を見てルークが何かにハッと気付いたように表情を変えた。
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「そうだな、デスマスクの言うとおりだ。後は一つ一つ事を済ませていくだけだ」
デスマスクはそんな空気を変えるよう軽い感じでこれからの事を口にし、カノンも真剣に頷く。
・・・それから数日後、ダアトで待機していたカノン達の元にミロ達が戻ってきた。
「・・・戻ったぞ、カノン」
「すまないなミロ、アフロディーテ・・・導師に謡将はどうした?」
「導師はアニスの迎えを受けて私室に戻り、謡将は近くにいた兵士に任せた。今頃は牢にいるだろう」
「そうか・・・」
部屋で再会の言葉を交わすカノンとミロの顔は穏やかと言った空気になっている。
「とりあえずアクゼリュスは後一日か二日もしない内に魔界に降下することだろう。ここに戻ってくる時間から逆算したところによればね」
「そうか・・・他に何か変わったことは?」
「まぁパッセージリングの操作自体には特に問題はなかったよ。謡将が変なことをしないかと一応見張ってはいたけど、特に何もする事はなかったしね。それに謡将を引き渡した時もどことなく諦めたというか、終わったといったような空気を滲ませていたから大丈夫だとは思うよ」
「そうか・・・」
続けてアフロディーテが声を発したことにカミュが疑問を投げ掛けると、問題ないと淀みなく言ったことに納得する。
「まぁそういうわけだ・・・一応導師にはもう俺達は帰ることは伝えてあるから、このまま地球に俺達は戻る。何か言いたいことはあるか?」
「言いたいことねぇ・・・強いて言うなら一輝の姿っつーか、何かやってたみたいな痕跡は見なかったか?あいつがどうなのかってのが微妙に気になるんだがよ・・・」
「一輝か・・・俺達が旅をしている間に一輝に会うこともだが、何かあったようにも感じなかったな」
「そういった事から個人的には一輝はもうこの世界にはいないと思うよ。戦いの場に仲間の危険を察して駆けつけはしても、一々大丈夫かどうかをそう遠くない場所で人知れず見守るようなガラじゃないしね・・・大方やるべき事はやり終わって帰ったんだと思うよ、一輝は」
「やるべき事はやり終わった、ねぇ・・・」
その中でミロが帰ることを口にしてデスマスクが一輝についてを問うが、アフロディーテの返答に考え込むように視線を斜め上に向け頭をかく。
「・・・まぁ奴なら心配はいらんだろう。どのような場に行こうと一人でやっていける男だし道に迷うことはないからな」
「・・・まぁそうだな。一輝については置いておこう」
「ではもう俺達は聖域に戻らせてもらう・・・また聖域で会おうっ!」
「じゃあね、ルークも」
「あ、あぁ・・・」
ミロがそんななんとも言い難い空気を払拭するように話を進めカノンが頷くと、ミロは視線を中空にカッと鋭く向けて空間を開いてアフロディーテと共にその中に飛び込む。ただ最後にアフロディーテから言葉を向けられたルークは少し戸惑い気味になりながら、その空間が閉じられるまでをジッと見ていた。
「・・・行ったか」
「これからは俺達だけになるが・・・まだ一輝の事が気になるのか、デスマスク?」
「あ~・・・なんか引っ掛かって仕方ねぇんだ、あいつが何かをやるなら何をやんのかって事がよぉ・・・」
「あぁ、確かにな・・・」
カミュもそれを見届けアイオロスは真剣な表情で話の流れを汲むが、未だスッキリしない様子のデスマスクに声をかけるとなんとも言い難い空気で返す様子に確かにと頷く。そんな姿を見てルークが何かにハッと気付いたように表情を変えた。
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