世界の確かな歩みが始まる
「でも本当に破壊出来るのか?なんていうか、俺はパッセージリングの実物を見てないからよく分からないんだけど人の手で壊れる物なのか・・・」
『それについては問題ないだろう・・・我もおぼろ気といった程度にしか見てはいないが、カノンが出した技の威力を考えれば十二分に可能だ。そしてアイオロス達も似たような事が出来るなら尚更だが、そもそもパッセージリングを壊すだけなら出来のいい爆弾に譜術でも可能と言えば可能だ』
「えっ?そうなのか?」
『パッセージリングも言ってしまえば人工物だ。人の手で造られた物だから、人の手で壊せぬ事はない・・・ただカノン達の着ていた聖衣という物は生半可な事では壊せぬだろうがな』
「はっ?あの鎧がパッセージリングより強度が高いのか?」
だがまだ納得のいかないルークはローレライに向けて質問を続けるが、話の流れが聖衣に行ったことに意外そうな表情を浮かべる。
『あぁ、どちらかと言えば人が造った物と言うよりは神が造った物といった方が正しいだろう』
「まぁその表現は概ね正しいな。ただ詳しく説明すると長くなるから省かせてもらうが、その中でも俺達の黄金聖衣は最高位にある。多分この世界の技術で破壊することは不可能だと思う。神の力を用いなければな」
「神・・・そう言えば気になったんだけど、このオールドラントに神って実際にはいないのか?前に市長達の話で聞いて思ったんだけど、降臨とかはしないにしてもいるのかとか名前があるのかとか気になってんだけど・・・どうなんだ、ローレライ?」
『神、か・・・』
ローレライは聖衣についての推察を述べるとアイオロスが間違ってはいないと返すが、その中で神の単語にルークが改めて存在についてローレライに聞く。が、そこでローレライは重く声を漏らす。
『・・・まぁ今この場にいるそなたらだけになら話してもいいだろう。神については正直な所、我も姿を見たことはない。だがその存在に関してはいる、いやいたと言った方が正しいのだろうな・・・』
「いた?もういないみたいに言ってるように聞こえるけど・・・」
『あぁ、事実もういないのだ・・・この世界に神という存在は』
「は?・・・神がいないって、それってまずいんじゃないのか・・・!?」
『まずいと言えばまずいが、その理由については見当はついている・・・プラネットストームが構築され、預言が詠まれるようになったことだ』
「・・・もしやそれで、元いたという神が察したからか?この星の命運が、何もしなければ滅びに向かうことになる・・・そう知って・・・」
『流石だな、カミュ・・・我もハッキリそうだとは言えないが、それで間違いないだろう。神の力でならば第七譜石の中身分の預言までも知ることは出来るだろうからな』
「マジか・・・でもそれで神がいなくなるってどういうことなんだよ?そこんとこが一番わかんねぇんだけど・・・」
『・・・あまりこういうことは言いたくはないのだが星が滅びると知り、神は死んでしまったのだ』
「はっ!?神が死んだ!?」
だが意を決して話をするとしたローレライだが、その中身にルークだけでなくカノン達も目を丸くした・・・神の死、という信じられない事実に。
『信じられないという気持ちは分からんでもない・・・が、アテナのような神とオールドラントの神の在り方は違うのだ』
「・・・在り方が違う、とは?」
『簡単に言うならアテナのような肉体を持つか我のように肉体を持たないかの違いだ。もっと言うなら我はこの通り第七音素の集合体という形で意識を持ってはいるが、オールドラントの神は我のような肉体の代わりになる物すら持たぬ概念だけの物理的な干渉が出来ぬ存在だったのだ』
「概念だけの存在、ねぇ・・・ハッ、神様にしちゃ随分と曖昧でよわっちぃ存在だな」
『確かにそうだろうな・・・神が神として存在出来る世界から見るなら、この世界の神は頼りない存在としか言いようがないのだろう。だがそれでも神という存在に人々が救われてきたのは事実だったのだ・・・先に言ったよう、預言が詠まれるようになるまでな』
ローレライはそこからまた話を続けていきカミュの疑問からの答えにデスマスクが呆れたようでいて皮肉に満ちた笑みを浮かべると、その答えを肯定しつつ核心に迫る。
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『それについては問題ないだろう・・・我もおぼろ気といった程度にしか見てはいないが、カノンが出した技の威力を考えれば十二分に可能だ。そしてアイオロス達も似たような事が出来るなら尚更だが、そもそもパッセージリングを壊すだけなら出来のいい爆弾に譜術でも可能と言えば可能だ』
「えっ?そうなのか?」
『パッセージリングも言ってしまえば人工物だ。人の手で造られた物だから、人の手で壊せぬ事はない・・・ただカノン達の着ていた聖衣という物は生半可な事では壊せぬだろうがな』
「はっ?あの鎧がパッセージリングより強度が高いのか?」
だがまだ納得のいかないルークはローレライに向けて質問を続けるが、話の流れが聖衣に行ったことに意外そうな表情を浮かべる。
『あぁ、どちらかと言えば人が造った物と言うよりは神が造った物といった方が正しいだろう』
「まぁその表現は概ね正しいな。ただ詳しく説明すると長くなるから省かせてもらうが、その中でも俺達の黄金聖衣は最高位にある。多分この世界の技術で破壊することは不可能だと思う。神の力を用いなければな」
「神・・・そう言えば気になったんだけど、このオールドラントに神って実際にはいないのか?前に市長達の話で聞いて思ったんだけど、降臨とかはしないにしてもいるのかとか名前があるのかとか気になってんだけど・・・どうなんだ、ローレライ?」
『神、か・・・』
ローレライは聖衣についての推察を述べるとアイオロスが間違ってはいないと返すが、その中で神の単語にルークが改めて存在についてローレライに聞く。が、そこでローレライは重く声を漏らす。
『・・・まぁ今この場にいるそなたらだけになら話してもいいだろう。神については正直な所、我も姿を見たことはない。だがその存在に関してはいる、いやいたと言った方が正しいのだろうな・・・』
「いた?もういないみたいに言ってるように聞こえるけど・・・」
『あぁ、事実もういないのだ・・・この世界に神という存在は』
「は?・・・神がいないって、それってまずいんじゃないのか・・・!?」
『まずいと言えばまずいが、その理由については見当はついている・・・プラネットストームが構築され、預言が詠まれるようになったことだ』
「・・・もしやそれで、元いたという神が察したからか?この星の命運が、何もしなければ滅びに向かうことになる・・・そう知って・・・」
『流石だな、カミュ・・・我もハッキリそうだとは言えないが、それで間違いないだろう。神の力でならば第七譜石の中身分の預言までも知ることは出来るだろうからな』
「マジか・・・でもそれで神がいなくなるってどういうことなんだよ?そこんとこが一番わかんねぇんだけど・・・」
『・・・あまりこういうことは言いたくはないのだが星が滅びると知り、神は死んでしまったのだ』
「はっ!?神が死んだ!?」
だが意を決して話をするとしたローレライだが、その中身にルークだけでなくカノン達も目を丸くした・・・神の死、という信じられない事実に。
『信じられないという気持ちは分からんでもない・・・が、アテナのような神とオールドラントの神の在り方は違うのだ』
「・・・在り方が違う、とは?」
『簡単に言うならアテナのような肉体を持つか我のように肉体を持たないかの違いだ。もっと言うなら我はこの通り第七音素の集合体という形で意識を持ってはいるが、オールドラントの神は我のような肉体の代わりになる物すら持たぬ概念だけの物理的な干渉が出来ぬ存在だったのだ』
「概念だけの存在、ねぇ・・・ハッ、神様にしちゃ随分と曖昧でよわっちぃ存在だな」
『確かにそうだろうな・・・神が神として存在出来る世界から見るなら、この世界の神は頼りない存在としか言いようがないのだろう。だがそれでも神という存在に人々が救われてきたのは事実だったのだ・・・先に言ったよう、預言が詠まれるようになるまでな』
ローレライはそこからまた話を続けていきカミュの疑問からの答えにデスマスクが呆れたようでいて皮肉に満ちた笑みを浮かべると、その答えを肯定しつつ核心に迫る。
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