世界は聖闘士達の手によって変わり出す

「はい・・・そしてそうしていただけるならそれらの細かい日取りについて打ち合わせが必要になりますが、まずはアクゼリュスを降下させる段取りについてを先に話をしなければなりません」
「うむ、そうだな。とは言えそれらの段取りまでそなたらに任せてはこちらも申し訳なく思うからな・・・ピオニー陛下に導師、ここからは我々が話を進めるべきだ。カノン達の話を元にどういったように進めるのか、それらについてを我らで決めていこう」
「了解だ」
「はい、分かりました」
その流れからカノンは準備を進めるべきと言うが、インゴベルトがそこで表情を引き締め自分達が先導すべきとの発言をしてピオニーにイオンもまた力強く頷く。その光景にカノン達聖闘士にアテナはそっと笑みを浮かべた、確かな繋がりを見せる姿を確認出来た事に。


















・・・そして数時間後、和平についての会談は終わりを告げた。その後、カノン達は部屋に戻らずダアトの外に向かった。



「・・・後は貴方達なら大丈夫だと思いますが、健闘を祈ります」
「ありがとうございます、アテナ」
「あぁ後、また他の黄金の手が借りたいというのであればいつでもシャカに言ってください。すぐに派遣しますから」
「・・・そのような事がないようにしますので、ご安心を」
人気のない平原で別れの言葉をかけるアテナにカノンがうやうやしく返すが、他の黄金と聞き微妙そうなニュアンスで返す。やはりまだその辺りはカノンも割り切って考えたくはないようだ。
「ではわしらは戻らせてもらうが、遠慮はするでないぞカノン!ガハハ!」
「・・・遠慮もしたくなります」
「・・・まぁなんだ、俺もこの世界に少なからず関わった身だ。何か困ったことがあるなら呼んでくれて構わんから、気に病むな」
「すまんな、アイオリア・・・」
そんな姿に童虎が豪快に笑いながら肩をバシバシ叩き、アイオリアが微妙に気まずそうに励ます姿にカノンも一先ず何とも言いがたい空気をまといながらも礼を言う。
「・・・では私達はこれで・・・」
「・・・戻られたか」
「・・・何か嵐のようだったな」
「まぁあの方は基本的に言いたいことは言うし、やりたいことやるってタイプだかんな。それが出来る力もあんだし、嵐って言っても別に差し支えもねぇな」
その空気に突っ込むことなくアテナが言葉を発するとその後ろに異次元空間が開き、童虎にアイオリアと共にその空間に身を投じる。そして空間が閉じたのを見てカミュがそっと呟き、ルークが素直な感想を示す様子にデスマスクが頭をガシガシ撫でながらさりげに同意する。嵐とまでは言わずともそんな風に思っていると。
「・・・まぁ後は話にまとまったような形で外殻大地を始めとした事を成していけばいいんだ。そんなに気にせず行くぞ、カノン」
「・・・そうだな、その通りだ」
場が総じて微妙な空気に包まれる中でアイオロスが浮かべた笑顔からの言葉に、カノンもホッとしたように笑顔を浮かべて返す。後は仕上げに入る、それまでの段階に来ているのだからと・・・















END






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