世界は聖闘士達の手によって変わり出す
「・・・さて、話を戻しましょう」
そしてイオンが場の空気を改めるよう話を始めようとする様子に、周りの面々も気を引き締める。
「セフィロトの操作については少なくとも問題は解決しました・・・後の問題として上げるならカノンさんがおっしゃったようまずはこの大地が浮いていることを分かっていただくため、アクゼリュスを魔界に先に降ろすかどうかですが・・・どう思われますか?」
「うむ。こちらとしてはそれでよいと思うが、マルクトの立場としてどうそちらは思われる?」
「・・・こちらとしても問題はない。今アクゼリュスに人がいないこともあるが、目下一番危険なのはそのアクゼリュスのセフィロトなのだろう。そして話によればパッセージリングの限界が来てリングが壊れるような事になれば、他のセフィロトのパッセージリングにも相当な衝撃が来ると見ていいだろう・・・だから人々に理解をしてもらうためにもアクゼリュスは先に降ろした方がいい。それが今の状況では最善だとこちらも思う」
「そうですか・・・では以降はアクゼリュスを魔界に降下することを前提として話を進めさせていただきます」
そこからまずアクゼリュスについて両陛下に聞くと賛同しつつマルクトの意志が優先されるというインゴベルトに、ピオニーもまた同意を示したことにイオンはそれらを受け止め話を更に進め出す。
「ではアクゼリュスを降下させた後についてですが・・・カノンさん、そこからはどうするべきだと思われていますか?」
「・・・まずはアクゼリュスを落としたことをきっかけとして、外殻大地の事実を人々に理解をしていただく時間を取るべきかと思われます。障気に第七譜石に詠まれた預言にプラネットストームの事実・・・これらを人々に受け入れていただくにはまずは外殻大地が空に浮いているという事実を最低限嘘ではないと認知していただかねば、事実を公表しても嘘に出任せといった言葉が出てきて反発が起こる可能性が高いと見ます」
「うむ・・・確かに全て包み隠さず話したとてすぐに受け入れられるとは思えぬな。現にわしもこの大地が二千年近くも空に浮いているなどとは今も実感出来ぬしな・・・」
「そう考えれば確かに段階を踏んだ方がいいだろうな。そしてその上でアクゼリュスが魔界に落ちたことを知ってもらい、外殻大地の事実をまず受け入れてもらうべきか・・・」
続けてカノンにこれからの事についてを聞くと外殻大地の認知が第一と返され、インゴベルトとピオニーともに重く頷く。下手に急いでも失敗しかねないと感じて。
「ですからまずは皆様が国に帰られた際に和平を結んだ事実と共に、アクゼリュスを魔界に落とす事を広め伝えるべきかと思われます。そして情報が行き渡ったなら我々がアクゼリュスを魔界に降下させるといった手筈を取れば、周辺の地にいる人々から噂が広まり嘘ではないと認知をしていただけるでしょう」
「少し待ってください・・・カノン、貴方が深い考えを持って話をしていることは分かりますがアクゼリュスが魔界に降下したとしたなら、どれだけの領土が降下するのかというのは分かるのですか?」
「それは・・・すまないがディスト、どれくらいの範囲で魔界に降下するのかの見当はつくか?」
「えっ!?・・・そうですね・・・ハッキリここまでなら大丈夫とは言えませんが、人の足で行ける範囲内として無理に山や川を越えて近づいたりしなければ巻き込まれる可能性は少ないでしょう。その点でデオ峠付近は危ないと言えますが、カイツールにセントビナー近辺にいればまず巻き込まれないと見ていいと思いますよ」
「そうか・・・」
カノンはまだ自身の考えを述べていくがアテナが指摘してきた疑問に少しハッとするが、すぐに気を取り直してディストに質問して戸惑いながらも丁寧に返された中身に頷く。明確ではないとは言え、どれくらいの土地が降下するかの大体の予測がついたことに。
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そしてイオンが場の空気を改めるよう話を始めようとする様子に、周りの面々も気を引き締める。
「セフィロトの操作については少なくとも問題は解決しました・・・後の問題として上げるならカノンさんがおっしゃったようまずはこの大地が浮いていることを分かっていただくため、アクゼリュスを魔界に先に降ろすかどうかですが・・・どう思われますか?」
「うむ。こちらとしてはそれでよいと思うが、マルクトの立場としてどうそちらは思われる?」
「・・・こちらとしても問題はない。今アクゼリュスに人がいないこともあるが、目下一番危険なのはそのアクゼリュスのセフィロトなのだろう。そして話によればパッセージリングの限界が来てリングが壊れるような事になれば、他のセフィロトのパッセージリングにも相当な衝撃が来ると見ていいだろう・・・だから人々に理解をしてもらうためにもアクゼリュスは先に降ろした方がいい。それが今の状況では最善だとこちらも思う」
「そうですか・・・では以降はアクゼリュスを魔界に降下することを前提として話を進めさせていただきます」
そこからまずアクゼリュスについて両陛下に聞くと賛同しつつマルクトの意志が優先されるというインゴベルトに、ピオニーもまた同意を示したことにイオンはそれらを受け止め話を更に進め出す。
「ではアクゼリュスを降下させた後についてですが・・・カノンさん、そこからはどうするべきだと思われていますか?」
「・・・まずはアクゼリュスを落としたことをきっかけとして、外殻大地の事実を人々に理解をしていただく時間を取るべきかと思われます。障気に第七譜石に詠まれた預言にプラネットストームの事実・・・これらを人々に受け入れていただくにはまずは外殻大地が空に浮いているという事実を最低限嘘ではないと認知していただかねば、事実を公表しても嘘に出任せといった言葉が出てきて反発が起こる可能性が高いと見ます」
「うむ・・・確かに全て包み隠さず話したとてすぐに受け入れられるとは思えぬな。現にわしもこの大地が二千年近くも空に浮いているなどとは今も実感出来ぬしな・・・」
「そう考えれば確かに段階を踏んだ方がいいだろうな。そしてその上でアクゼリュスが魔界に落ちたことを知ってもらい、外殻大地の事実をまず受け入れてもらうべきか・・・」
続けてカノンにこれからの事についてを聞くと外殻大地の認知が第一と返され、インゴベルトとピオニーともに重く頷く。下手に急いでも失敗しかねないと感じて。
「ですからまずは皆様が国に帰られた際に和平を結んだ事実と共に、アクゼリュスを魔界に落とす事を広め伝えるべきかと思われます。そして情報が行き渡ったなら我々がアクゼリュスを魔界に降下させるといった手筈を取れば、周辺の地にいる人々から噂が広まり嘘ではないと認知をしていただけるでしょう」
「少し待ってください・・・カノン、貴方が深い考えを持って話をしていることは分かりますがアクゼリュスが魔界に降下したとしたなら、どれだけの領土が降下するのかというのは分かるのですか?」
「それは・・・すまないがディスト、どれくらいの範囲で魔界に降下するのかの見当はつくか?」
「えっ!?・・・そうですね・・・ハッキリここまでなら大丈夫とは言えませんが、人の足で行ける範囲内として無理に山や川を越えて近づいたりしなければ巻き込まれる可能性は少ないでしょう。その点でデオ峠付近は危ないと言えますが、カイツールにセントビナー近辺にいればまず巻き込まれないと見ていいと思いますよ」
「そうか・・・」
カノンはまだ自身の考えを述べていくがアテナが指摘してきた疑問に少しハッとするが、すぐに気を取り直してディストに質問して戸惑いながらも丁寧に返された中身に頷く。明確ではないとは言え、どれくらいの土地が降下するかの大体の予測がついたことに。
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