神と神と崇められる存在
「どちらに協力を求めるにしても多少手続きが面倒になりますし、何よりどちらに協力を求めても面倒な事態になるのは目に見えています。謡将は元々の目的もあって無条件に我々に協力するとは思えませんし、ティア=グランツは我々に対しどう取り繕った言い方をしても好意的な感情など持ちはしないでしょう」
「好意的・・・確かに僕も見た事もありますし話を聞いた限りでは、ティアはカノンさん達にすんなりと協力をしてくれるとは思えませんね・・・」
カノンはその理由についてを詳しく話すのだが、ティアについての事にイオンも表情を曇らせる。
「そちらについては貴殿方にお任せします。私は童虎にアイオリアと共にしばらくこの街に滞在させていただきますから」
「っ・・・何故、そのようなことになるのですか・・・?」
そんな時に唐突にアテナが口にしたユリアシティへの滞在の旨に、カミュが驚く一同の代表という形で訳を問う。
「元々私はカノン達の手助けをするために来たのですが、これ以上過度の手助けをする事は流石にはばかられます。それに私が必要以上に名目ともに表に出れば、また妙な事になりかねません」
「いえ、それは分かりますが・・・何故残られるのでしょうか?過度の手助けをしないというのなら、二人と共に戻られるべきだと思うのですが・・・」
「理由は二つ・・・一つはこの街の人々と市長と同じように話をするためで、もう一つはもうしばらく見届けたいからです。この世界の行方を」
「行方を、ですか?」
「はい・・・事情を伺ってきた限りでは遠くない内にこの世界はどうなるかを決めなければならない時が来るでしょう。他ならぬ貴方達の手によって」
「だから、それまでここにいると?」
「はい」
「・・・っ」
アテナはその理由についてを真剣に述べていくのだが、目的が達成されるまで帰る気を全く持ってない返答にカノンは苦い顔を歯を食いしばって誤魔化す。
「・・・まぁそういうことならさっさと終わらせないといけねぇな。つっても当面の方向性としちゃキムラスカとマルクトの両サイドにどうするかと話を通して、ダアトとついでにユリアシティも交えて会談でもさせるように通せば終わる感じはするけどよ」
「・・・そうだな。ここまで来れば後は両国に事情を伝えてどうするかの判断を委ねねばならんな」
そこにデスマスクが気楽そうにこれからの事についてを述べ、カノンは気を取り直してその意見に同意する。些細な心遣いにデスマスクにそっと視線を向けてから。
「・・・話を戻すが、あのグランツ兄妹についてはどうするつもりでいるんだい?まだそこは解決していないはずだけれど」
「・・・その件についてですが、ティアの説得を僕にさせてください」
「導師・・・よろしいのですか?」
アフロディーテがその空気を変えるよう話題をグランツ兄妹に持っていくと、イオンが決意を込めた表情を浮かべ切り出した事にカノンが確認を取る。
「今の状況でどちらかが必要だというなら、グランコクマにいるというヴァンよりダアトにいるティアの方が説得を時間をかけて出来ると思いますし・・・何より、全てを皆さんに任せてしまうのはあまりにも都合が良すぎると思ったんです。だから少しでも皆さんの負担を減らすために、ティアの説得を引き受けたいんです」
「・・・分かりました、そう言うことでしたらティア=グランツの説得をお任せします」
そのまままっすぐに力強く協力をしたいと願うイオンにカノンは微笑を浮かべ頷き、アテナに童虎にアイオリアもその決意を微笑ましげに見詰める。
『・・・この流れで言い出すのは少しはばかられる気持ちがあるが、我もそなたらに付いていっても構わぬか?』
「・・・それは、どうしてだ?」
そんな時に自身で言っているよう唐突すぎるローレライの申し出に、カノンを含めその真意を探るような視線を一同は向ける。
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「好意的・・・確かに僕も見た事もありますし話を聞いた限りでは、ティアはカノンさん達にすんなりと協力をしてくれるとは思えませんね・・・」
カノンはその理由についてを詳しく話すのだが、ティアについての事にイオンも表情を曇らせる。
「そちらについては貴殿方にお任せします。私は童虎にアイオリアと共にしばらくこの街に滞在させていただきますから」
「っ・・・何故、そのようなことになるのですか・・・?」
そんな時に唐突にアテナが口にしたユリアシティへの滞在の旨に、カミュが驚く一同の代表という形で訳を問う。
「元々私はカノン達の手助けをするために来たのですが、これ以上過度の手助けをする事は流石にはばかられます。それに私が必要以上に名目ともに表に出れば、また妙な事になりかねません」
「いえ、それは分かりますが・・・何故残られるのでしょうか?過度の手助けをしないというのなら、二人と共に戻られるべきだと思うのですが・・・」
「理由は二つ・・・一つはこの街の人々と市長と同じように話をするためで、もう一つはもうしばらく見届けたいからです。この世界の行方を」
「行方を、ですか?」
「はい・・・事情を伺ってきた限りでは遠くない内にこの世界はどうなるかを決めなければならない時が来るでしょう。他ならぬ貴方達の手によって」
「だから、それまでここにいると?」
「はい」
「・・・っ」
アテナはその理由についてを真剣に述べていくのだが、目的が達成されるまで帰る気を全く持ってない返答にカノンは苦い顔を歯を食いしばって誤魔化す。
「・・・まぁそういうことならさっさと終わらせないといけねぇな。つっても当面の方向性としちゃキムラスカとマルクトの両サイドにどうするかと話を通して、ダアトとついでにユリアシティも交えて会談でもさせるように通せば終わる感じはするけどよ」
「・・・そうだな。ここまで来れば後は両国に事情を伝えてどうするかの判断を委ねねばならんな」
そこにデスマスクが気楽そうにこれからの事についてを述べ、カノンは気を取り直してその意見に同意する。些細な心遣いにデスマスクにそっと視線を向けてから。
「・・・話を戻すが、あのグランツ兄妹についてはどうするつもりでいるんだい?まだそこは解決していないはずだけれど」
「・・・その件についてですが、ティアの説得を僕にさせてください」
「導師・・・よろしいのですか?」
アフロディーテがその空気を変えるよう話題をグランツ兄妹に持っていくと、イオンが決意を込めた表情を浮かべ切り出した事にカノンが確認を取る。
「今の状況でどちらかが必要だというなら、グランコクマにいるというヴァンよりダアトにいるティアの方が説得を時間をかけて出来ると思いますし・・・何より、全てを皆さんに任せてしまうのはあまりにも都合が良すぎると思ったんです。だから少しでも皆さんの負担を減らすために、ティアの説得を引き受けたいんです」
「・・・分かりました、そう言うことでしたらティア=グランツの説得をお任せします」
そのまままっすぐに力強く協力をしたいと願うイオンにカノンは微笑を浮かべ頷き、アテナに童虎にアイオリアもその決意を微笑ましげに見詰める。
『・・・この流れで言い出すのは少しはばかられる気持ちがあるが、我もそなたらに付いていっても構わぬか?』
「・・・それは、どうしてだ?」
そんな時に自身で言っているよう唐突すぎるローレライの申し出に、カノンを含めその真意を探るような視線を一同は向ける。
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