神と神と崇められる存在
「神が何故人前に姿を現さないのか・・・それは信仰される神が架空の存在であったり人に関心を持つ者が少ないためと言うこともありますが、その実として最も大きいのは人という存在は神という物に依存するからです」
「い、依存・・・?」
「人は神とは言わずとも救いを求める生き物です。不安や恐怖をどうにかして避けたいと思い。そして神が痛みに戦争と言った負への恐れのない世界を作り上げたとしたなら、確かに人々は神に感謝を思うでしょう・・・ですが全て神頼みという状況になったなら、人に存在の意味が無くなる事と同意義になり得るからです。全てを神頼みとしてしまったなら人の意志など必要ではなくなり、個人個人を認識する必要がなくなるのですから」
「個人の認識・・・?」
「全ての人間がそうなったとするなら、このような言い方は人間である貴殿方からすれば気に入らないでしょうが・・・多少顔や体つきが違うだけで自分を慕う愛玩動物がいっぱいいると言った認識になるということです」
「「「「っ!?」」」」
・・・アテナは人と地上を守る神であるからこそ支配をするつもりはないが、他の神が人を支配するとなって人を生かすのならそう言った風な認識になる。
そう確信してのアテナの説明からの断定の言葉に市長だけでなく、イオン達も目と口を大きく開けた。
「貴殿方はまだ神が現れ救いを施したのなら感謝こそすれど、完全な依存はしない可能性があります。ですが神が全てを施し時間が経てば経つ程、人は考えることを放棄するでしょう。そうなってしまえば人を守るという名目は無くなり、代わりに人を飼う・・・と言った認識を持つだろうと私は見ています」
「か、神がそのようなことを・・・」
「私は違う、などと偉そうな事を言うつもりはありません。ですが残念なことに、神と人では認識が違うのです。今の話はあくまでも控え目に言ったものですが、人を人という一つの存在として見ない神もいますし人の自我など必要ないと思う神もいます。そのような神が救いを、などというような事をしたならまず貴殿方の思うような救いが訪れる事はないでしょう。何せ認識が根本的に人と違うのですから」
「っ・・・で、ですが貴女はそのようなことをしないのではないのですか?ならば貴女が・・・」
「私は傀儡になるつもりはありません」
「か、傀儡・・・!?」
そして神がいかに人と価値観が違うのかを淡々と語るアテナに市長は愕然とするのだが、貴女なら大丈夫だろうと尚も詰め寄ろうとしたがハッキリ断られたことと傀儡の単語に唖然となる。
「おそらく貴方が求めているのは自分にとって都合のいい神なのでしょう。滅びの運命を変えてくれた上で、自分達を繁栄に導いてくれるような力を持った神を。その上で自分達の言うことも聞いてくれる神を・・・ですがそれは言ってみれば神を神として敬わない行為であり、あまりにも人にとって都合のいい考え方です」
「で、では何故貴女は今こうやって我々の前に現れたのですか?そのような考え方ならこの世界に貴女が関わる理由などないはずでは・・・」
「その答えに関してはカノンの手助けをするためです。そして私がそう決めたのも、彼が自らの意志で動くと決めたからです」
「自らの意志・・・?」
そのままピシャリと甘い心根について付き合う気はないと告げる様子に市長はオールドラントに来た理由を慌てて聞くが、カノンを見ながら意志と言った事に眉を寄せる。
.
「い、依存・・・?」
「人は神とは言わずとも救いを求める生き物です。不安や恐怖をどうにかして避けたいと思い。そして神が痛みに戦争と言った負への恐れのない世界を作り上げたとしたなら、確かに人々は神に感謝を思うでしょう・・・ですが全て神頼みという状況になったなら、人に存在の意味が無くなる事と同意義になり得るからです。全てを神頼みとしてしまったなら人の意志など必要ではなくなり、個人個人を認識する必要がなくなるのですから」
「個人の認識・・・?」
「全ての人間がそうなったとするなら、このような言い方は人間である貴殿方からすれば気に入らないでしょうが・・・多少顔や体つきが違うだけで自分を慕う愛玩動物がいっぱいいると言った認識になるということです」
「「「「っ!?」」」」
・・・アテナは人と地上を守る神であるからこそ支配をするつもりはないが、他の神が人を支配するとなって人を生かすのならそう言った風な認識になる。
そう確信してのアテナの説明からの断定の言葉に市長だけでなく、イオン達も目と口を大きく開けた。
「貴殿方はまだ神が現れ救いを施したのなら感謝こそすれど、完全な依存はしない可能性があります。ですが神が全てを施し時間が経てば経つ程、人は考えることを放棄するでしょう。そうなってしまえば人を守るという名目は無くなり、代わりに人を飼う・・・と言った認識を持つだろうと私は見ています」
「か、神がそのようなことを・・・」
「私は違う、などと偉そうな事を言うつもりはありません。ですが残念なことに、神と人では認識が違うのです。今の話はあくまでも控え目に言ったものですが、人を人という一つの存在として見ない神もいますし人の自我など必要ないと思う神もいます。そのような神が救いを、などというような事をしたならまず貴殿方の思うような救いが訪れる事はないでしょう。何せ認識が根本的に人と違うのですから」
「っ・・・で、ですが貴女はそのようなことをしないのではないのですか?ならば貴女が・・・」
「私は傀儡になるつもりはありません」
「か、傀儡・・・!?」
そして神がいかに人と価値観が違うのかを淡々と語るアテナに市長は愕然とするのだが、貴女なら大丈夫だろうと尚も詰め寄ろうとしたがハッキリ断られたことと傀儡の単語に唖然となる。
「おそらく貴方が求めているのは自分にとって都合のいい神なのでしょう。滅びの運命を変えてくれた上で、自分達を繁栄に導いてくれるような力を持った神を。その上で自分達の言うことも聞いてくれる神を・・・ですがそれは言ってみれば神を神として敬わない行為であり、あまりにも人にとって都合のいい考え方です」
「で、では何故貴女は今こうやって我々の前に現れたのですか?そのような考え方ならこの世界に貴女が関わる理由などないはずでは・・・」
「その答えに関してはカノンの手助けをするためです。そして私がそう決めたのも、彼が自らの意志で動くと決めたからです」
「自らの意志・・・?」
そのままピシャリと甘い心根について付き合う気はないと告げる様子に市長はオールドラントに来た理由を慌てて聞くが、カノンを見ながら意志と言った事に眉を寄せる。
.