問われる神への言葉と従う者達
「今はまだ私がいないことにモースの状態の事について言及は及んでないかもしれませんが、それらに関してユリアシティに情報が渡ればどのような事が起こるか分かりません。それにアクゼリュスの救援が無事に済んで和平が結ばれたとなれば、両国共にその事実を公表しない訳にはいかないはずです」
「うむ・・・これからの事を思えば戦争は是が非でも避けたい事態になるから、和平が結ばれた事実は公表しなければならない。それに元々からいつ戦争が起こっていない状態だと言われていたのだから尚更早目にする必要がある」
「その為にはユリアシティの人々を説得する必要がある。これからの世界の為にも・・・皆さん、僕からもお願いします。僕も協力しますのでユリアシティの人々に預言をただ実行することの無意を教えてください」
「はい、勿論」
イオンはそう感じた理由を言い公爵もまた危機感を持っていると同調した後、カノンへと改めて協力を求めて頭を下げる。その声に笑顔を見せカノンは頷く。
「では準備を済ませてダアトに向かいましょう。先に言った通りあまり時間をかけるとユリアシティの者達が何か手を打ちかねませんからね」
「分かりました。では僕は準備を済ませてきます」
そのまま出発を切り出すカノンにイオンもまた頷き、ミロと共に場を後にしていく。
「では公爵様、我々も出発の為屋敷の外で導師をお待ちします」
「いや・・・カノン、お前は少し残ってくれ。話がある」
「・・・かしこまりました。ではお前達は外で待っていてくれ」
「あぁ」
それでカノンも行くと言い出すが公爵から重く呼び止められた事で了承を返し、アイオロス達を先に行かせる。
「すまないな、カノン。呼び止めて」
「いえ、それより私を呼び止めたのはお二人の事についてでしょうか?」
「・・・あぁ、そうだ」
公爵は二人になった所で軽い謝りの言葉を向けてくるが、カノンが早速と本題に入ったことに空気を一気に重くして頷く。
「・・・便宜上お前の事も考えこの場ではアッシュと呼ぶが、アッシュはキムラスカに戻ってこの数日の間本人曰く大人しくしようとしていたのだが、度々使用人達に怒鳴り散らす場面があったそうだ」
「・・・それは7年の間でのルークの事を滲ませるような事を皆が漏らしたからでしょうか?」
「それもあるが・・・お前の事を口に出された時もそうだったらしい」
「私の・・・アッシュからすればそうなるでしょう。私は彼に嫌われていましたので私と彼が仲睦まじかったことを言われたなら我慢ならないはずですから」
「あぁ・・・事実怒りを爆発させたアッシュにフォローのつもりでカノンがいてくれた方がよかったのではといった言葉が出た瞬間、『あの野郎の事は言うな!』と言ったそうだ」
「そうですか・・・」
そのまま重くアッシュと言うとして話を進める公爵に、カノンはアッシュに対して呆れを伴わせた声を上げる・・・ここでナチュラルにアッシュ呼びにしているカノンに叱りがないのは話を進めやすいからでもあるが、公爵なりのささやかな気遣いだ。この場では遠慮するなと。だからこそカノンもその意を汲み、遠慮なくアッシュと呼び捨てにしているのである。
「ですがそれで大人しくしようとしているとは・・・」
「・・・私も度々起こる騒動を見かねて一度アッシュと話をしたが、怒りの方向は完全にルークとカノンの二人に対する事を言う方が悪いと見当違いの事を言っていた。不自然さを無くすためにある程度譲歩して大人しくしなければならないと戻る際に念を置いたにも関わらずだ・・・ただそれだけならまだ良かったのだが、そこで新たに問題として加わったのがナタリア様だ・・・」
「ナタリア様、ですか・・・」
それで話の一端を聞くだけで酷いとハッキリ言える流れにカノンは尚呆れを強め、公爵はそれ以上に疲れたといった様子になりながら惨状を口にしつつナタリアの方へと話題を移す。
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「うむ・・・これからの事を思えば戦争は是が非でも避けたい事態になるから、和平が結ばれた事実は公表しなければならない。それに元々からいつ戦争が起こっていない状態だと言われていたのだから尚更早目にする必要がある」
「その為にはユリアシティの人々を説得する必要がある。これからの世界の為にも・・・皆さん、僕からもお願いします。僕も協力しますのでユリアシティの人々に預言をただ実行することの無意を教えてください」
「はい、勿論」
イオンはそう感じた理由を言い公爵もまた危機感を持っていると同調した後、カノンへと改めて協力を求めて頭を下げる。その声に笑顔を見せカノンは頷く。
「では準備を済ませてダアトに向かいましょう。先に言った通りあまり時間をかけるとユリアシティの者達が何か手を打ちかねませんからね」
「分かりました。では僕は準備を済ませてきます」
そのまま出発を切り出すカノンにイオンもまた頷き、ミロと共に場を後にしていく。
「では公爵様、我々も出発の為屋敷の外で導師をお待ちします」
「いや・・・カノン、お前は少し残ってくれ。話がある」
「・・・かしこまりました。ではお前達は外で待っていてくれ」
「あぁ」
それでカノンも行くと言い出すが公爵から重く呼び止められた事で了承を返し、アイオロス達を先に行かせる。
「すまないな、カノン。呼び止めて」
「いえ、それより私を呼び止めたのはお二人の事についてでしょうか?」
「・・・あぁ、そうだ」
公爵は二人になった所で軽い謝りの言葉を向けてくるが、カノンが早速と本題に入ったことに空気を一気に重くして頷く。
「・・・便宜上お前の事も考えこの場ではアッシュと呼ぶが、アッシュはキムラスカに戻ってこの数日の間本人曰く大人しくしようとしていたのだが、度々使用人達に怒鳴り散らす場面があったそうだ」
「・・・それは7年の間でのルークの事を滲ませるような事を皆が漏らしたからでしょうか?」
「それもあるが・・・お前の事を口に出された時もそうだったらしい」
「私の・・・アッシュからすればそうなるでしょう。私は彼に嫌われていましたので私と彼が仲睦まじかったことを言われたなら我慢ならないはずですから」
「あぁ・・・事実怒りを爆発させたアッシュにフォローのつもりでカノンがいてくれた方がよかったのではといった言葉が出た瞬間、『あの野郎の事は言うな!』と言ったそうだ」
「そうですか・・・」
そのまま重くアッシュと言うとして話を進める公爵に、カノンはアッシュに対して呆れを伴わせた声を上げる・・・ここでナチュラルにアッシュ呼びにしているカノンに叱りがないのは話を進めやすいからでもあるが、公爵なりのささやかな気遣いだ。この場では遠慮するなと。だからこそカノンもその意を汲み、遠慮なくアッシュと呼び捨てにしているのである。
「ですがそれで大人しくしようとしているとは・・・」
「・・・私も度々起こる騒動を見かねて一度アッシュと話をしたが、怒りの方向は完全にルークとカノンの二人に対する事を言う方が悪いと見当違いの事を言っていた。不自然さを無くすためにある程度譲歩して大人しくしなければならないと戻る際に念を置いたにも関わらずだ・・・ただそれだけならまだ良かったのだが、そこで新たに問題として加わったのがナタリア様だ・・・」
「ナタリア様、ですか・・・」
それで話の一端を聞くだけで酷いとハッキリ言える流れにカノンは尚呆れを強め、公爵はそれ以上に疲れたといった様子になりながら惨状を口にしつつナタリアの方へと話題を移す。
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