問われる神への言葉と従う者達
・・・それですぐに公爵が戻って来た後にカノン達は城のインゴベルトの元に向かった。
「・・・うむ、確かに受け取った」
それで謁見の間に来て書簡を渡したカノン達にインゴベルトは納得の頷きを見せた。
「では我々は戻らせていただきます」
「いや、少し待て・・・カノン、お前達はこれからどうするつもりだ?わしとしてはまだしばらくこのバチカルに滞在しておいてもらいたいのだが・・・」
「・・・必ずしもバチカルにいると限りはしませんが、我々はまだしばらくはバチカルを主軸に行動をするように予定しています。その上でバチカルを離れる際には言伝てを残すようにしますので、何か御用がありましたら手数をおかけしますが下の階層にある宿に連絡をされてください」
「そうか・・・分かった、下がってよい」
「はっ、失礼します」
公爵が用件は済んだと退出を切り出すとインゴベルトがカノンに向けて問いを向けてきたのでこれからの滞在の仕方について返答し、心なしかホッとしたような声色で退出するよう言った事に一同は謁見の間を後にする。
「・・・陛下はどうされたのですか?」
「・・・お前も薄々は感じているのではないのか?・・・アッシュとナタリア様の事についてだ」
「・・・やはりそう言うことですか」
それで城から出て押さえ気味の声で先程の問いについての意味を問うカノンだが、分かっているだろうと告げられた返答にそっと頷き返した。
「とは言え今すぐにその事について何かと言うことはないだろう・・・まずは導師についてだ。導師はミロと一緒に私達を待っているだろう、行くぞ」
「はい」
だがインゴベルトは今はいいと屋敷に戻ることを告げる公爵にカノン達はその後に付いていく。
・・・それでファブレ邸の応接室に来たカノン達を待っていたのは人払いがされた中で二人だけそこにいたイオンとミロだった。
「・・・お久しぶりです、皆さん」
「お久しぶりです、導師」
「どうしたんですか、今日は?」
「公爵様、大詠師に和平の事に関してはお話されましたか?」
「いや、気を揉むような事になってはと思いこちらからは話してはいない」
「そうですか・・・ではまずそれらの事についてお話致しましょう。先程マルクトからの回答をインゴベルト陛下にお伝えしたということも」
カノン達を見て挨拶の言葉の後に疑問の声を向けるイオンに、公爵に確認を取るとカノンは話をすると宣言する。
・・・それでカノンは先日謁見の間でモースに起きたことから和平が無事に成った事を説明した。
「・・・それで我々はつい先程マルクトより戻り、和平を無事に結ばせることが出来た・・・というわけです」
「そう言うことでしたか・・・モースの事に関しては正直に言うなら複雑ではありますし和平に関わることが出来なかったのは残念ではありますが、キムラスカとマルクトが無事に和平を結んだというのは嬉しいことです」
そしてカノンが説明を終えるとイオンは表情を複雑に歪ませはしたが、すぐに表情を嬉しそうに緩ませた。自分の事のように。
「それで今導師にこの話をした訳についてですが、導師にそろそろダアトに戻っていただくことについてもですが・・・導師にお聞きする為です。導師が被験者であるかどうかということを」
「「「っ!?」」」
・・・だがその顔は公爵にジェイドと共に、一気にひきつった物となった。レプリカか否か、いきなり投げ掛けられた核心を突く問いかけにより。
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「・・・うむ、確かに受け取った」
それで謁見の間に来て書簡を渡したカノン達にインゴベルトは納得の頷きを見せた。
「では我々は戻らせていただきます」
「いや、少し待て・・・カノン、お前達はこれからどうするつもりだ?わしとしてはまだしばらくこのバチカルに滞在しておいてもらいたいのだが・・・」
「・・・必ずしもバチカルにいると限りはしませんが、我々はまだしばらくはバチカルを主軸に行動をするように予定しています。その上でバチカルを離れる際には言伝てを残すようにしますので、何か御用がありましたら手数をおかけしますが下の階層にある宿に連絡をされてください」
「そうか・・・分かった、下がってよい」
「はっ、失礼します」
公爵が用件は済んだと退出を切り出すとインゴベルトがカノンに向けて問いを向けてきたのでこれからの滞在の仕方について返答し、心なしかホッとしたような声色で退出するよう言った事に一同は謁見の間を後にする。
「・・・陛下はどうされたのですか?」
「・・・お前も薄々は感じているのではないのか?・・・アッシュとナタリア様の事についてだ」
「・・・やはりそう言うことですか」
それで城から出て押さえ気味の声で先程の問いについての意味を問うカノンだが、分かっているだろうと告げられた返答にそっと頷き返した。
「とは言え今すぐにその事について何かと言うことはないだろう・・・まずは導師についてだ。導師はミロと一緒に私達を待っているだろう、行くぞ」
「はい」
だがインゴベルトは今はいいと屋敷に戻ることを告げる公爵にカノン達はその後に付いていく。
・・・それでファブレ邸の応接室に来たカノン達を待っていたのは人払いがされた中で二人だけそこにいたイオンとミロだった。
「・・・お久しぶりです、皆さん」
「お久しぶりです、導師」
「どうしたんですか、今日は?」
「公爵様、大詠師に和平の事に関してはお話されましたか?」
「いや、気を揉むような事になってはと思いこちらからは話してはいない」
「そうですか・・・ではまずそれらの事についてお話致しましょう。先程マルクトからの回答をインゴベルト陛下にお伝えしたということも」
カノン達を見て挨拶の言葉の後に疑問の声を向けるイオンに、公爵に確認を取るとカノンは話をすると宣言する。
・・・それでカノンは先日謁見の間でモースに起きたことから和平が無事に成った事を説明した。
「・・・それで我々はつい先程マルクトより戻り、和平を無事に結ばせることが出来た・・・というわけです」
「そう言うことでしたか・・・モースの事に関しては正直に言うなら複雑ではありますし和平に関わることが出来なかったのは残念ではありますが、キムラスカとマルクトが無事に和平を結んだというのは嬉しいことです」
そしてカノンが説明を終えるとイオンは表情を複雑に歪ませはしたが、すぐに表情を嬉しそうに緩ませた。自分の事のように。
「それで今導師にこの話をした訳についてですが、導師にそろそろダアトに戻っていただくことについてもですが・・・導師にお聞きする為です。導師が被験者であるかどうかということを」
「「「っ!?」」」
・・・だがその顔は公爵にジェイドと共に、一気にひきつった物となった。レプリカか否か、いきなり投げ掛けられた核心を突く問いかけにより。
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