問われる神への言葉と従う者達

・・・そのようにしてフリングスからの情報を整理したカノン達は以降は大人しく休息に時間を使った。

そして翌日、カノン達は謁見の間へと呼び出された。



「・・・来たな。早速で済まないが、まずは本題から話そう。昨日に届けてくれた和平の書簡について重臣一同を交えて検討したのだが、アクゼリュスが無事に救援されたこともあり受けることとなった」
「ありがとうございます陛下」
「・・・」
それでピオニーの前に来た一同だが早速と口にされた和平に関しての了承にカノン以下頭を下げるが、臣下の一人として場の末席に立っていたジェイドは眼鏡に手を当てながら表情が見えないように一同を見ていた。
「それでだが諸君らにはこちらからの返答を記した手紙を渡すので、バチカルへ戻りインゴベルト陛下へと渡してもらいたい。中身としては今言ったように和平に賛同することを始めとしたその他諸々についてだ。尚これには引き続きジェイドにも同行してもらう・・・それでいいな?」
「はい、かしこまりました」
「よし・・・では港に行ってくれ。港にはお前達の手引きで取り返してもらったタルタロスがある。アクゼリュスの救助作業が済んだこともあるから礼がわりにもしばらくはそちらの足として使ってくれ。役目が済んだならジェイドと共につけた操舵手に言ってくれればグランコクマに戻らせるように言っておいてあるからな」
「心遣いありがとうございます・・・では我々は出立しますので、参りましょう」
「・・・えぇ、行きましょう」
そのままピオニーは話を進めカノンも滞りなく返答をして、ジェイドが最後に返事をした後にジェイドも含めて一同は謁見のを退出していく・・・












・・・それでカノン達はムウにアルデバランの二人についでに姿を見せなかった青銅達と別れを告げた後にタルタロスに乗り込み、一路バチカルへと旅立つった。



「・・・さて、あの大佐殿はどこまで把握してますかねぇ・・・」
「意地悪いことをわざわざ言う物ではないよ、デスマスク。そんなものちゃんと把握してない可能性が高いだろ」
「いや、それをはっきり言うなよアフロディーテ・・・」
・・・それでジェイドがブリッジに残ると言った後、一同は船室に集まった訳だがデスマスクのニヤニヤした笑みにアフロディーテが当然とばかりに返すとルークが何とも言えないようにツッコミを入れる。
「まぁどちらにしてもあの様子では陛下の考えを理解を示しているようには思えなかったがな」
「確かにな・・・どちらかと言えばむしろこの環境に不満があるように見えたが、それも俺達とまた一緒に行くことに不満があるのだろう。ピオニーが自分の進言を聞かずに自分達と共に行かせたことを・・・」
「だがそれも大佐からすれば自分以外に適任がいないと思っての事だからこそ受け入れたのだろうな。自分の立場を考えた上で・・・」
そんなルークの後にカミュにアイオロスにカノンと続けて声を漏らすが、その中身は共通してジェイドがピオニーの意志に気付いてないことを示唆していた。さして共通して哀れんでいるかのような感情も。
「ま、それはともかくとしてもだ・・・大佐のそう言った性質を考えっとむしろこれからの事を考えるとちょうどいいだろ。なんせ導師の事を黙らずに済むばかりか勝手に黙ってくれるのが目に見えんだからな」
「そうだな」
そんな声にデスマスクが気楽に声を上げるが、その中身にカノンは真剣に同意する。イオンのことを黙ってくれるだろうと確信の響きを覗かせ。






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