変遷は聖闘士の引き起こす猛威
「・・・・・・うむぅ・・・正直な所で言えば、わしはまだ迷っている・・・預言に従って得られる繁栄の事を・・・ただ迷ってはいるが、このままモースに預言保守派・・・その者達を無条件に信じてはいけないと言うことだけは確かに分かる・・・」
「・・・ならばどうされるおつもりですか?」
「・・・まだ不本意な部分があることは否定はしないが、それでもこのまま戦争へと強行するような展開は望ましくないということも今までの話で重々承知している・・・故にそなた達の話をもっと聞く為にも、戦争には踏み切らないでおこうと思う・・・」
「そうですか・・・」
それで少し考えてようやく出した結論は未だ迷いながらの了承になるのだが、その答えにカノンも何とも言えない表情になる。
「・・・流石に陛下も即決は無理のようですが、どうでしょうか陛下?ここは場を移して話をしませぬか?戦争に踏み切るおつもりはないとおっしゃりましたが、未だ心の整理はついていないご様子・・・ですので時間を取り整理をつけるという意味で、少し仕切り直しをしていただいた方がよろしいかと思いますが・・・」
「・・・うむ、そうだな・・・正直そうしてもらえると助かる・・・それに謁見の間から人を遠ざけすぎた。そろそろ人を戻さねば不審にも思われるだろう」
「・・・ではいつに話を?」
「・・・夜にわしの部屋に来てくれ。入口を警護する兵にはそなたらが来たならすぐに入れるようにしておく・・・それとモースについてはこちらが適当に部屋に連れていくようにするので、そなた達はここを出て夜になるまで自由に過ごしておいてくれ」
「・・・わかりました。では出るぞ」
公爵がその空気にこのままでは状況の停滞を招くと思ったのか、時間を取っての場所替えを提案すればインゴベルトもすぐに力なく頷く。それで話の流れから退出を命じるインゴベルトに公爵もすぐに頷き、一同は同じように頭を下げて場を後にしていく。再び変装をしながら・・・
・・・大成功、というにはまだなんとも歯切れの悪い状況で城を出ることになったカノン達は城を出て噴水の前で集まる。
「・・・あれでよかったな、カノン?」
「はい・・・まだこちらも明かしてはいない事実がありますし、陛下には時間が必要だったのは明らかです。あの場は陛下に落ち着いていただくためにも公爵様の判断は間違っていなかったと思います」
そこでカノンに公爵が伺うよう確認を取れば、頷きつつよかったと返す。
「そうか・・・では夜まで待つしかないが、お前達はどうする?」
「・・・城下の宿を取りますので、日が落ちたら屋敷にまで向かいます・・・今の状況で下手にルーク様達の姿を誰かに目撃されたなら、取り返しがつかないことになりかねませんので・・・」
「「・・・っ!」」
「・・・うむ、わかった。そう言うことなら時間になれば私は屋敷の前で待っておこう」
公爵も納得し屋敷に戻るかと暗に問うのだが、カノンのルークとアッシュの二人の事がバレたら・・・と仮定する声に二人は体を動揺で揺らし、公爵もならとすぐに了承する・・・そう、今の状況で二人が共にいるとバレたらとんでもないことになりかねないのだ。だからこそ慎重になるカノンの言葉は当然と言えた。
.
「・・・ならばどうされるおつもりですか?」
「・・・まだ不本意な部分があることは否定はしないが、それでもこのまま戦争へと強行するような展開は望ましくないということも今までの話で重々承知している・・・故にそなた達の話をもっと聞く為にも、戦争には踏み切らないでおこうと思う・・・」
「そうですか・・・」
それで少し考えてようやく出した結論は未だ迷いながらの了承になるのだが、その答えにカノンも何とも言えない表情になる。
「・・・流石に陛下も即決は無理のようですが、どうでしょうか陛下?ここは場を移して話をしませぬか?戦争に踏み切るおつもりはないとおっしゃりましたが、未だ心の整理はついていないご様子・・・ですので時間を取り整理をつけるという意味で、少し仕切り直しをしていただいた方がよろしいかと思いますが・・・」
「・・・うむ、そうだな・・・正直そうしてもらえると助かる・・・それに謁見の間から人を遠ざけすぎた。そろそろ人を戻さねば不審にも思われるだろう」
「・・・ではいつに話を?」
「・・・夜にわしの部屋に来てくれ。入口を警護する兵にはそなたらが来たならすぐに入れるようにしておく・・・それとモースについてはこちらが適当に部屋に連れていくようにするので、そなた達はここを出て夜になるまで自由に過ごしておいてくれ」
「・・・わかりました。では出るぞ」
公爵がその空気にこのままでは状況の停滞を招くと思ったのか、時間を取っての場所替えを提案すればインゴベルトもすぐに力なく頷く。それで話の流れから退出を命じるインゴベルトに公爵もすぐに頷き、一同は同じように頭を下げて場を後にしていく。再び変装をしながら・・・
・・・大成功、というにはまだなんとも歯切れの悪い状況で城を出ることになったカノン達は城を出て噴水の前で集まる。
「・・・あれでよかったな、カノン?」
「はい・・・まだこちらも明かしてはいない事実がありますし、陛下には時間が必要だったのは明らかです。あの場は陛下に落ち着いていただくためにも公爵様の判断は間違っていなかったと思います」
そこでカノンに公爵が伺うよう確認を取れば、頷きつつよかったと返す。
「そうか・・・では夜まで待つしかないが、お前達はどうする?」
「・・・城下の宿を取りますので、日が落ちたら屋敷にまで向かいます・・・今の状況で下手にルーク様達の姿を誰かに目撃されたなら、取り返しがつかないことになりかねませんので・・・」
「「・・・っ!」」
「・・・うむ、わかった。そう言うことなら時間になれば私は屋敷の前で待っておこう」
公爵も納得し屋敷に戻るかと暗に問うのだが、カノンのルークとアッシュの二人の事がバレたら・・・と仮定する声に二人は体を動揺で揺らし、公爵もならとすぐに了承する・・・そう、今の状況で二人が共にいるとバレたらとんでもないことになりかねないのだ。だからこそ慎重になるカノンの言葉は当然と言えた。
.