変遷は聖闘士の引き起こす猛威
・・・そのままヴァンにより腕を取られたまま歩くモースは途中で何度もわめき散らすが、誰も立ち止まらないどころか誰も道中に見つけることも出来ずに連れていかれる・・・
「・・・来ましたね、モース」
「ど、導師・・・こ、ここは一体・・・」
「貴方が死ぬことで預言が成就、それも無上の繁栄を得られるとの事ですからね・・・特別に舞台を作らせていただきました。貴方の最期を飾るに相応しい処刑場を」
「・・・っ!」
・・・それでモースが連れてこられたのはダアトの街の中心部にある広場だが、そこには人一人を張り付けられる十字架が設置させられていた。
動揺するモースはイオンに何なのかを問うが、常日頃の彼らしくない絶対零度の視線つきで処刑の為に用意したと返され絶句した。本気なのだと否応なしに理解させられ。
「さぁ人々も集まっていることですから、早速始めましょう。ヴァン、モースを十字架に貼り付けてください」
「はい」
「なっ・・・ま、待てヴァンよ!」
続けてイオンの命を受けヴァンが近くに来ていたラルゴ達と共に十字架へモースを貼り付けにかかる、暴れるモースなど気にした様子も見せずに・・・
・・・そして程無くして十字架に高々と貼り付けられたモースは周囲を群衆に囲まれる中、顔をひきつらせていた。イオン達は十字架の周囲を神託の盾が囲んで群衆を離してスペースを作る中、モースの近くにいる。
「さて、皆様に集まりいただいた所でこれまでのモースの罪についてお話ししましょう。それにより二度と終わらぬ繁栄を得られるとの事ですので」
「つ、罪などと・・・私はそのようなことは・・・」
「では読み上げます」
そして開始を告げるイオンは紙を取り出し、無実を訴えるモースの声など気にせず罪状を述べていく。
・・・そして今までのモースが関連してきた事柄を全てイオンは明かしていく。ただモースも往生際悪くそれは嘘だ嘘だとわめきたてていたが、イオンにヴァンがレプリカの事実を躊躇なく明かしたことから絶句して何も言えなくなった。ダアトの根幹すら揺るがすばかりか二人の立場すら危うくなる事実を何の躊躇いも無しに明かす姿に、一種の狂気すらも感じた為に・・・
「・・・と言うわけです。これまで彼は預言の為にと東奔西走してきたことについては、確かなのは私も知っています。ですが罪は罪という事実は消えませんし、その一方で私を造ることをヴァンと共に了承した彼には導師の死を隠匿したという事実があります。その事実に関しては預言が詠まれていたという証拠があったにも関わらずです」
「そ、それはダアトを無用に混乱させないためにもと・・・」
「そのような自分を正当化するための言い訳など今更どうでもいい事です・・・さて、これで全て話すことは話終わりました。預言の為という貴方の姿勢は一種の尊敬を抱くことは出来るでしょう。ですが・・・ならばこそ貴方には預言に詠まれた繁栄を招致いただくために散ってもらう覚悟を持っていただきたいのですよ。預言の為にもですが人々の為にもね」
「っ・・・!」
全てを話終わりイオンが改めて罪深さを強調する姿にモースは必要な事だったと言うが、そんな言葉こそ不必要と切り捨ていよいよ処刑だと残酷な笑みを浮かべる姿にうつむきプルプルと震える。
「・・・何故だ!?何故私が死なねばならんっ!?私は預言を守るために動いてきたのだぞ!誰よりも預言の為に従事してきた!大詠師が必要だというなら別の者を祭り上げればよかったではないか!私はダアトに預言の為にも必要な人間だ!ここで死ぬような人間ではない!」
そしてガバッと顔を上げて必死な形相でモースは叫んだ、自分が死ぬ必要はないと・・・槍玉に上がる必要はないだろうと、他者を平然と犠牲にしてもいいだろうと自分の価値を信じて疑わず。
「ここで死ぬような人間ではない?何を言っているのですか?今までも貴方は何も気にすることなく預言に詠まれた人々の死を何の躊躇いもなく遂行させてきたではありませんか・・・こちらの方々の命など知ったことではないと言わんばかりにね」
「なに・・・っ!?うわぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
静かにイオンがその声に返答していき周りを指し示す様子に周りを見ていくのだが、モースは群衆のその姿に絶叫を上げた・・・群衆の姿がいきなり体の一部や大部分が腐乱したものであったり、骨だけであったりといった普通なら死んでいて当然の物へと変わった為に。
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「・・・来ましたね、モース」
「ど、導師・・・こ、ここは一体・・・」
「貴方が死ぬことで預言が成就、それも無上の繁栄を得られるとの事ですからね・・・特別に舞台を作らせていただきました。貴方の最期を飾るに相応しい処刑場を」
「・・・っ!」
・・・それでモースが連れてこられたのはダアトの街の中心部にある広場だが、そこには人一人を張り付けられる十字架が設置させられていた。
動揺するモースはイオンに何なのかを問うが、常日頃の彼らしくない絶対零度の視線つきで処刑の為に用意したと返され絶句した。本気なのだと否応なしに理解させられ。
「さぁ人々も集まっていることですから、早速始めましょう。ヴァン、モースを十字架に貼り付けてください」
「はい」
「なっ・・・ま、待てヴァンよ!」
続けてイオンの命を受けヴァンが近くに来ていたラルゴ達と共に十字架へモースを貼り付けにかかる、暴れるモースなど気にした様子も見せずに・・・
・・・そして程無くして十字架に高々と貼り付けられたモースは周囲を群衆に囲まれる中、顔をひきつらせていた。イオン達は十字架の周囲を神託の盾が囲んで群衆を離してスペースを作る中、モースの近くにいる。
「さて、皆様に集まりいただいた所でこれまでのモースの罪についてお話ししましょう。それにより二度と終わらぬ繁栄を得られるとの事ですので」
「つ、罪などと・・・私はそのようなことは・・・」
「では読み上げます」
そして開始を告げるイオンは紙を取り出し、無実を訴えるモースの声など気にせず罪状を述べていく。
・・・そして今までのモースが関連してきた事柄を全てイオンは明かしていく。ただモースも往生際悪くそれは嘘だ嘘だとわめきたてていたが、イオンにヴァンがレプリカの事実を躊躇なく明かしたことから絶句して何も言えなくなった。ダアトの根幹すら揺るがすばかりか二人の立場すら危うくなる事実を何の躊躇いも無しに明かす姿に、一種の狂気すらも感じた為に・・・
「・・・と言うわけです。これまで彼は預言の為にと東奔西走してきたことについては、確かなのは私も知っています。ですが罪は罪という事実は消えませんし、その一方で私を造ることをヴァンと共に了承した彼には導師の死を隠匿したという事実があります。その事実に関しては預言が詠まれていたという証拠があったにも関わらずです」
「そ、それはダアトを無用に混乱させないためにもと・・・」
「そのような自分を正当化するための言い訳など今更どうでもいい事です・・・さて、これで全て話すことは話終わりました。預言の為という貴方の姿勢は一種の尊敬を抱くことは出来るでしょう。ですが・・・ならばこそ貴方には預言に詠まれた繁栄を招致いただくために散ってもらう覚悟を持っていただきたいのですよ。預言の為にもですが人々の為にもね」
「っ・・・!」
全てを話終わりイオンが改めて罪深さを強調する姿にモースは必要な事だったと言うが、そんな言葉こそ不必要と切り捨ていよいよ処刑だと残酷な笑みを浮かべる姿にうつむきプルプルと震える。
「・・・何故だ!?何故私が死なねばならんっ!?私は預言を守るために動いてきたのだぞ!誰よりも預言の為に従事してきた!大詠師が必要だというなら別の者を祭り上げればよかったではないか!私はダアトに預言の為にも必要な人間だ!ここで死ぬような人間ではない!」
そしてガバッと顔を上げて必死な形相でモースは叫んだ、自分が死ぬ必要はないと・・・槍玉に上がる必要はないだろうと、他者を平然と犠牲にしてもいいだろうと自分の価値を信じて疑わず。
「ここで死ぬような人間ではない?何を言っているのですか?今までも貴方は何も気にすることなく預言に詠まれた人々の死を何の躊躇いもなく遂行させてきたではありませんか・・・こちらの方々の命など知ったことではないと言わんばかりにね」
「なに・・・っ!?うわぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
静かにイオンがその声に返答していき周りを指し示す様子に周りを見ていくのだが、モースは群衆のその姿に絶叫を上げた・・・群衆の姿がいきなり体の一部や大部分が腐乱したものであったり、骨だけであったりといった普通なら死んでいて当然の物へと変わった為に。
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