影を動く聖闘士の躍進
「私は以前から疑問に思っていた・・・ホドは何故大陸そのものすらもなくなるように消滅したのか、と言うことを。それこそムウの言ったように消滅することなど有り得るのかと。だがそれが公爵様のおっしゃられた外殻大地の説明を受け、それならとまだ納得出来たのだ」
「・・・お前がそういった事を信じるとはな・・・『おいおい、信じるのかよそんな与太話?』」
「今公爵様は全てをお話になられていると、私はそう判断したまでだ『ホドの面積は確か北極か南極の二倍近くだったそうだ。確かに一概には信じられんだろうが、それだけの地が全て消滅などとなるなら話は嘘ではない可能性は高い』」
「忠誠心故ってやつか・・・『北極か南極の倍?・・・確かにんな土地が跡形もねぇってんなら、信じる価値はあるか。んなもんが痕跡も残らねぇなんざ相当な理由がねぇと納得出来ねぇしな』」
カノンがそう思った理由について緊迫した面持ちで話す中でデスマスクがテレパシーを介した上で表と裏を使い分けて話しかけるが、流石に土地の面積が面積なだけに信じる方へと心を傾ける。
「・・・信じてもらって助かる、カノン」
「いえ・・・ですがそれらの話をしたと言うことはもしやアクゼリュスにも大地を支えるセフィロトが存在している、と言う事でしょうか」
「うむ、その通りだ・・・現にセフィロトにまで続く扉と言うものの存在が確認されているとのことだ。そして炭鉱の街で聖なる焔の光、つまりルークが街と共に消滅すればそれで預言は達成なのだが・・・まさかヴァンがルークとアッシュの入れ換えをしていたとはな・・・」
「・・・っ!」
公爵は礼を言いカノンは首を振ってから話の中身にアクゼリュスにもセフィロトがあると推測すれば、暗く頷きつつアッシュに視線を移す。それで息を呑む姿にムウがそっと険しく眉を寄せる。
「・・・言葉を遮るような事を申し上げますが、私の疑問をまた述べさせていただきます。謡将が何故その入れ換えを行ったかどたうかという理由も気になるのですが、そもそも謡将が一連の行動を起こした理由が何なのか・・・それを聞きたいのですが」
「・・・まぁ妥当な所だな。謡将が預言にダアトを裏切るような行動を何故取ったのか・・・それが分かればこちらもありがたいが、何故かは聞いたことはあるか?アッシュ」
「っ・・・・・・俺もあまり聞いたことはねぇが、ただ一度聞いたのは奴も預言の犠牲になったと言うことらしい。ただそれがどうだとかっていうのは聞いてはいないがな・・・」
「「「「・・・・・・」」」」
それでムウは改めて質問を向けカノンがアッシュに改めて問うと、極めて不本意そうでいてあまり知らないと返す声にアッシュ以外が難しげに眉を寄せる。
「・・・・・・なぁ、お前はどう思うミロ?」
「何故俺に話を振るデスマスク・・・と言いたいが俺が切り出さねば誰も何も言えそうにないから答えよう。率直に俺が感じた印象としてはアッシュに対して謡将は信頼を置いてない、と言うよりはアッシュが反発しているからこそ謡将は多くを語ろうとしなかったのではないかと思った」
「何・・・どういう事だ、てめぇ・・・?」
「信頼を置ける者、仲間と思う者には心を許しその中身をさらけ出せる物だ。だがそうすることが出来ないし、相手を拒否するだろうと分かる者にそのまま素直に信頼を預けることなど出来まい・・・要は謡将から詳しい話を聞けなかったお前は口先でのことはどうかは知らないが、本当の意味で何でも言い合える信頼関係を築けてなかったと言う事だ」
「!!」
・・・カミュと言う親友を持ち、贖罪の為という嘘偽りないカノンの心を確認して仲間と認識したミロだからこその言葉だった。
デスマスクからいきなり話題を振られたミロが気を取り直し告げた重く実感のこもったまっすぐな言葉に、アッシュは絶句した。ヴァンから信頼されていなかったと、そう明らかにされたことに。
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「・・・お前がそういった事を信じるとはな・・・『おいおい、信じるのかよそんな与太話?』」
「今公爵様は全てをお話になられていると、私はそう判断したまでだ『ホドの面積は確か北極か南極の二倍近くだったそうだ。確かに一概には信じられんだろうが、それだけの地が全て消滅などとなるなら話は嘘ではない可能性は高い』」
「忠誠心故ってやつか・・・『北極か南極の倍?・・・確かにんな土地が跡形もねぇってんなら、信じる価値はあるか。んなもんが痕跡も残らねぇなんざ相当な理由がねぇと納得出来ねぇしな』」
カノンがそう思った理由について緊迫した面持ちで話す中でデスマスクがテレパシーを介した上で表と裏を使い分けて話しかけるが、流石に土地の面積が面積なだけに信じる方へと心を傾ける。
「・・・信じてもらって助かる、カノン」
「いえ・・・ですがそれらの話をしたと言うことはもしやアクゼリュスにも大地を支えるセフィロトが存在している、と言う事でしょうか」
「うむ、その通りだ・・・現にセフィロトにまで続く扉と言うものの存在が確認されているとのことだ。そして炭鉱の街で聖なる焔の光、つまりルークが街と共に消滅すればそれで預言は達成なのだが・・・まさかヴァンがルークとアッシュの入れ換えをしていたとはな・・・」
「・・・っ!」
公爵は礼を言いカノンは首を振ってから話の中身にアクゼリュスにもセフィロトがあると推測すれば、暗く頷きつつアッシュに視線を移す。それで息を呑む姿にムウがそっと険しく眉を寄せる。
「・・・言葉を遮るような事を申し上げますが、私の疑問をまた述べさせていただきます。謡将が何故その入れ換えを行ったかどたうかという理由も気になるのですが、そもそも謡将が一連の行動を起こした理由が何なのか・・・それを聞きたいのですが」
「・・・まぁ妥当な所だな。謡将が預言にダアトを裏切るような行動を何故取ったのか・・・それが分かればこちらもありがたいが、何故かは聞いたことはあるか?アッシュ」
「っ・・・・・・俺もあまり聞いたことはねぇが、ただ一度聞いたのは奴も預言の犠牲になったと言うことらしい。ただそれがどうだとかっていうのは聞いてはいないがな・・・」
「「「「・・・・・・」」」」
それでムウは改めて質問を向けカノンがアッシュに改めて問うと、極めて不本意そうでいてあまり知らないと返す声にアッシュ以外が難しげに眉を寄せる。
「・・・・・・なぁ、お前はどう思うミロ?」
「何故俺に話を振るデスマスク・・・と言いたいが俺が切り出さねば誰も何も言えそうにないから答えよう。率直に俺が感じた印象としてはアッシュに対して謡将は信頼を置いてない、と言うよりはアッシュが反発しているからこそ謡将は多くを語ろうとしなかったのではないかと思った」
「何・・・どういう事だ、てめぇ・・・?」
「信頼を置ける者、仲間と思う者には心を許しその中身をさらけ出せる物だ。だがそうすることが出来ないし、相手を拒否するだろうと分かる者にそのまま素直に信頼を預けることなど出来まい・・・要は謡将から詳しい話を聞けなかったお前は口先でのことはどうかは知らないが、本当の意味で何でも言い合える信頼関係を築けてなかったと言う事だ」
「!!」
・・・カミュと言う親友を持ち、贖罪の為という嘘偽りないカノンの心を確認して仲間と認識したミロだからこその言葉だった。
デスマスクからいきなり話題を振られたミロが気を取り直し告げた重く実感のこもったまっすぐな言葉に、アッシュは絶句した。ヴァンから信頼されていなかったと、そう明らかにされたことに。
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