世界の奔流の一幕に聖闘士の影
・・・通り雨の助けもありルーク達は神託の盾の視線を受けることなくバチカルを離れる事が出来た。そしてそのバチカルを出てしばらくした時に現れたザオ砂漠にルーク達は足を踏み入れたのだがマントを身に付けたルーク達は暑さに多少辛そうにしつつ、マントのないティアはかなりの苦心を強いられたように汗をかいていた。尚ジェイドは汗をかくことなくいたが、軽口に皮肉を聞くつもりはないと思ったのかカノン達は話題を振らなかった。
「・・・ふぅ、ここがオアシスか?」
「はい、話によればこのオアシスがザオ砂漠越えにおける中間地点であり唯一の給水地点で休憩地点とのこと・・・ケセドニアまで残りはまだございます。しばらくこちらで休憩を取られた方がいいでしょう」
「そうだな・・・いい加減疲れてきたしな」
・・・それでオアシスに着いたルーク達は一息着きつつも休憩について会話を交わす。自然と休憩する流れにしたルーク達だが流石にティア達も休憩は必要だと感じているのだろう・・・特に疲れを表情に浮かべているティアからも反論は一切出てくる事はなかった。
「ではしばらく自由時間としましょう。休憩は十分だと思われましたらあちらの水場の前で待ち合わせということで」
「わかりました・・・ではまた後で」
「んじゃあの店に行こうぜ・・・日陰に入って休みてぇ」
「わかりました、ルーク様」
そしてカノンが解散と集合の仕方を切り出した事にジェイドが頷いた所で、ルーク達は店の方へと向かい出す。
「では大佐、私も休憩します」
「待ってください、ティア・・・休憩しながらで構いませんので、私の話に付き合っていただけませんか?」
「話、ですか?・・・わかりました、水を飲んでから話しましょう」
「えぇ」
二人だけ残った事でティアが自分も離れると言い出すが、話をとジェイドが意味深に切り出した事に疑うでもなくすぐに頷き二人は水場へと向かう。
「・・・それで大佐、話とは?」
「率直にお聞きしますがティア・・・貴方はこの和平の為のアクゼリュス行きについてどうお思いですか?」
「えっ・・・なんで今そんなことを?」
そして水を飲み水場の前で一息ついたティアだが、ジェイドからの質問に目を丸くする。
「少し気になったからですよ、色々とね・・・それでどうお思いですか?」
「・・・光栄な事だと思っています。そして余計な誤解に不名誉なイメージを払拭する機会とも」
「それはファブレ邸でのことですか?」
「はい・・・あれは兄を狙っただけで迷惑をかけはしましたが、そこまでの事ではないというのに・・・」
「・・・成程。では光栄というのはこの和平に関われる事だと」
「それもありますが、私はモース様から任務を承りました。詳しくは言えませんがその任務に携われることもですが、その任務を達成出来たならこの上ない光栄な事だと思っています」
「・・・ふむ」
だが知ったことではないと問い返され気を取り直し自分は間違っていない、迷いなどないと語るティアにジェイドは頷きを入れる。
「ではもうひとつお聞きしますが、貴女はアクゼリュスで謡将にお会いしたならファブレ邸の前で向けられた質問にどのようにお答えするつもりですか?」
「・・・どう答えるも何も、私には兄が何故あんなことを言ってきたのか分からないのでどう言っていいかも・・・」
「・・・そうですか」
それで更にヴァンからの質問にどう答えるかと問うが、その問いには訳が分からないと困惑した様子で述べるティアにジェイドは何とも言えない一言で終わらせる。
.
「・・・ふぅ、ここがオアシスか?」
「はい、話によればこのオアシスがザオ砂漠越えにおける中間地点であり唯一の給水地点で休憩地点とのこと・・・ケセドニアまで残りはまだございます。しばらくこちらで休憩を取られた方がいいでしょう」
「そうだな・・・いい加減疲れてきたしな」
・・・それでオアシスに着いたルーク達は一息着きつつも休憩について会話を交わす。自然と休憩する流れにしたルーク達だが流石にティア達も休憩は必要だと感じているのだろう・・・特に疲れを表情に浮かべているティアからも反論は一切出てくる事はなかった。
「ではしばらく自由時間としましょう。休憩は十分だと思われましたらあちらの水場の前で待ち合わせということで」
「わかりました・・・ではまた後で」
「んじゃあの店に行こうぜ・・・日陰に入って休みてぇ」
「わかりました、ルーク様」
そしてカノンが解散と集合の仕方を切り出した事にジェイドが頷いた所で、ルーク達は店の方へと向かい出す。
「では大佐、私も休憩します」
「待ってください、ティア・・・休憩しながらで構いませんので、私の話に付き合っていただけませんか?」
「話、ですか?・・・わかりました、水を飲んでから話しましょう」
「えぇ」
二人だけ残った事でティアが自分も離れると言い出すが、話をとジェイドが意味深に切り出した事に疑うでもなくすぐに頷き二人は水場へと向かう。
「・・・それで大佐、話とは?」
「率直にお聞きしますがティア・・・貴方はこの和平の為のアクゼリュス行きについてどうお思いですか?」
「えっ・・・なんで今そんなことを?」
そして水を飲み水場の前で一息ついたティアだが、ジェイドからの質問に目を丸くする。
「少し気になったからですよ、色々とね・・・それでどうお思いですか?」
「・・・光栄な事だと思っています。そして余計な誤解に不名誉なイメージを払拭する機会とも」
「それはファブレ邸でのことですか?」
「はい・・・あれは兄を狙っただけで迷惑をかけはしましたが、そこまでの事ではないというのに・・・」
「・・・成程。では光栄というのはこの和平に関われる事だと」
「それもありますが、私はモース様から任務を承りました。詳しくは言えませんがその任務に携われることもですが、その任務を達成出来たならこの上ない光栄な事だと思っています」
「・・・ふむ」
だが知ったことではないと問い返され気を取り直し自分は間違っていない、迷いなどないと語るティアにジェイドは頷きを入れる。
「ではもうひとつお聞きしますが、貴女はアクゼリュスで謡将にお会いしたならファブレ邸の前で向けられた質問にどのようにお答えするつもりですか?」
「・・・どう答えるも何も、私には兄が何故あんなことを言ってきたのか分からないのでどう言っていいかも・・・」
「・・・そうですか」
それで更にヴァンからの質問にどう答えるかと問うが、その問いには訳が分からないと困惑した様子で述べるティアにジェイドは何とも言えない一言で終わらせる。
.