聖闘士の暗躍に世界の流れは変わり出す
『・・・俺としてはそこまでヴァンにティアのグランツ兄妹にこだわることの意味という物が俺には理解出来ないんだが・・・』
『・・・その事についてなら理由は検討はついている。二人がユリアの子孫だからだ』
『ユリア・・・確かこの世界で初めて預言を詠んだ聖女と文献にあったが、子孫がいたのか・・・?』
デスマスクが席に戻り座る中、アイオロスからのグランツ兄妹へのモースのこだわりに対する声にカノンはユリアの子孫だからと言うのだがまた疑問の声が上がる。子孫がいたというまさかの事実に。
『あくまで公爵から一度聞いただけだが、間違いない。勿論モースがグランツ兄妹、特にヴァンを贔屓にしているのは実力もあるだろうがそう言った面があると見ていいだろう』
『ふ~ん・・・かつての聖女様の子孫がねぇ・・・しかしそんな存在だってんならよく祭り上げられなかったな、ダアトの象徴として。導師って存在と同等かそれに近い状況で持ち上げることなんて全然歓迎されるだろ、まず確実に』
『それは理由はハッキリしていないが、本人達の性格が性格だからな。そのような事をただ承服など出来ないから、と思うが・・・元々ユリアの最期と言うものが歴史の中にハッキリと記されてはいなかったからな。そんな存在の子孫が大々的にいたと喧伝すればどういう最期を迎えたのかと話題になるだろう事から、ダアトは面倒を避けたいのだと俺は思っている。ただヴァン本人は特に隠している様子もなく聞かれれば話してはいるようだがな』
『・・・なんとも言えない話、としか言いようがないな。それは・・・』
カノンはその事実にそうなっただろう理由に推測を話しこそするが、どう反応するにも難しい話であっただけにカミュがなんとも言えぬ声を上げる。
『四人とも、どうやら集まっているようですね』
『その声は、ムウか・・・首尾はどうだ?』
と、そんな会話を交わす中でムウの声が四人の中に響きカノンが首尾はと問いかける。
『タルタロスは現在バチカルの近くに停泊しました。それで神託の盾の兵士が何人かタルタロスから出てバチカルに向かっていますので、おそらくバチカルで何かするつもりでしょう』
『神託の盾兵士が?・・・流石に神託の盾がバチカルを襲うとは思えないが、それでもバチカルで行動するわけは・・・導師だろうな』
『だろうよ。今までの行動パターンから見りゃ導師を狙わない理由はねぇし、さらっちまえばそこまでだ。キムラスカはダアトと関係ないから直接的に多大な被害を与えられなけりゃ同じダアトの人間の争いなんかに口も手もわざわざ出すとも思えねぇから、下手な騒ぎさえ起こさなけりゃむしろ街の中だから内密に事を進めやすいかもな』
それでムウより神託の盾の行動についての報告を受け、カノンとデスマスクはその理由をイオンと予測付ける。
『ムウ、タルタロスは動く気配はあるか?』
『今はありません。おそらくカノン達が言ったように導師をさらうまで動かないかと思われますが、だからこそ我らからすれば好機・・・今宵そちらに向かうようにセッティングしますので、話を通していただけますか?それと大声を出しても大丈夫な場所を』
『それはこちらで話を通しておく』
続けてカノンがタルタロスの動向について聞くと今夜に行くと共に大声を出してもという意味深な言葉をムウは返すが、自然な流れとして受け入れる。
『こちらからは以上ですが、後は一応の念のために導師を守護していただけないでしょうか?今日の夜の内までに神託の盾が導師をさらってしまった場合、下手をすれば目的を達成する前にバチカルから撤退する可能性があります』
『・・・わかった。導師の護衛については屋敷を出てから私が担当しよう。お前はミロと共に夜まで待っていてくれ』
『えぇ、わかりました。ではまた後に』
ムウは更にイオンについての願いを切り出しカミュが了承を返した事で、快く頷き通信を終わらせる。
『・・・神託の盾が来たか・・・』
『ま、来たならやることはやらないとな。後は程々に会話をしてここを出ようぜ、カミュだけ出るってのも不自然だしよ』
『そうだな、そうするか。ではカノン、少し時間が経ったら出る時になったらフォローを頼む』
『あぁ、わかった』
カノンが少し緊迫した空気を醸し出す中でデスマスクとアイオロスも会話を交わし、出るための用意をしようと打ち合わせを済ませた。これからが本番だと・・・
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『・・・その事についてなら理由は検討はついている。二人がユリアの子孫だからだ』
『ユリア・・・確かこの世界で初めて預言を詠んだ聖女と文献にあったが、子孫がいたのか・・・?』
デスマスクが席に戻り座る中、アイオロスからのグランツ兄妹へのモースのこだわりに対する声にカノンはユリアの子孫だからと言うのだがまた疑問の声が上がる。子孫がいたというまさかの事実に。
『あくまで公爵から一度聞いただけだが、間違いない。勿論モースがグランツ兄妹、特にヴァンを贔屓にしているのは実力もあるだろうがそう言った面があると見ていいだろう』
『ふ~ん・・・かつての聖女様の子孫がねぇ・・・しかしそんな存在だってんならよく祭り上げられなかったな、ダアトの象徴として。導師って存在と同等かそれに近い状況で持ち上げることなんて全然歓迎されるだろ、まず確実に』
『それは理由はハッキリしていないが、本人達の性格が性格だからな。そのような事をただ承服など出来ないから、と思うが・・・元々ユリアの最期と言うものが歴史の中にハッキリと記されてはいなかったからな。そんな存在の子孫が大々的にいたと喧伝すればどういう最期を迎えたのかと話題になるだろう事から、ダアトは面倒を避けたいのだと俺は思っている。ただヴァン本人は特に隠している様子もなく聞かれれば話してはいるようだがな』
『・・・なんとも言えない話、としか言いようがないな。それは・・・』
カノンはその事実にそうなっただろう理由に推測を話しこそするが、どう反応するにも難しい話であっただけにカミュがなんとも言えぬ声を上げる。
『四人とも、どうやら集まっているようですね』
『その声は、ムウか・・・首尾はどうだ?』
と、そんな会話を交わす中でムウの声が四人の中に響きカノンが首尾はと問いかける。
『タルタロスは現在バチカルの近くに停泊しました。それで神託の盾の兵士が何人かタルタロスから出てバチカルに向かっていますので、おそらくバチカルで何かするつもりでしょう』
『神託の盾兵士が?・・・流石に神託の盾がバチカルを襲うとは思えないが、それでもバチカルで行動するわけは・・・導師だろうな』
『だろうよ。今までの行動パターンから見りゃ導師を狙わない理由はねぇし、さらっちまえばそこまでだ。キムラスカはダアトと関係ないから直接的に多大な被害を与えられなけりゃ同じダアトの人間の争いなんかに口も手もわざわざ出すとも思えねぇから、下手な騒ぎさえ起こさなけりゃむしろ街の中だから内密に事を進めやすいかもな』
それでムウより神託の盾の行動についての報告を受け、カノンとデスマスクはその理由をイオンと予測付ける。
『ムウ、タルタロスは動く気配はあるか?』
『今はありません。おそらくカノン達が言ったように導師をさらうまで動かないかと思われますが、だからこそ我らからすれば好機・・・今宵そちらに向かうようにセッティングしますので、話を通していただけますか?それと大声を出しても大丈夫な場所を』
『それはこちらで話を通しておく』
続けてカノンがタルタロスの動向について聞くと今夜に行くと共に大声を出してもという意味深な言葉をムウは返すが、自然な流れとして受け入れる。
『こちらからは以上ですが、後は一応の念のために導師を守護していただけないでしょうか?今日の夜の内までに神託の盾が導師をさらってしまった場合、下手をすれば目的を達成する前にバチカルから撤退する可能性があります』
『・・・わかった。導師の護衛については屋敷を出てから私が担当しよう。お前はミロと共に夜まで待っていてくれ』
『えぇ、わかりました。ではまた後に』
ムウは更にイオンについての願いを切り出しカミュが了承を返した事で、快く頷き通信を終わらせる。
『・・・神託の盾が来たか・・・』
『ま、来たならやることはやらないとな。後は程々に会話をしてここを出ようぜ、カミュだけ出るってのも不自然だしよ』
『そうだな、そうするか。ではカノン、少し時間が経ったら出る時になったらフォローを頼む』
『あぁ、わかった』
カノンが少し緊迫した空気を醸し出す中でデスマスクとアイオロスも会話を交わし、出るための用意をしようと打ち合わせを済ませた。これからが本番だと・・・
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