聖闘士の暗躍に世界の流れは変わり出す

・・・そしてセシル少将がカノンに三人を任せる旨を伝えた後、三人はカノンと共に城に向かう和平の使者一行を見送った。
「さて・・・カノン、久しぶりだな」
「しっかしまぁ、本当に執事が板についてんなカノン。実際に目の当たりにすんのは初めてだからマジでやってんだって改めて認識したぜ」
「茶化さないでくれ、デスマスク・・・さぁ、中に入ってくれ。もてなしの準備は出来ている」
アイオロスが改めて挨拶を交わしデスマスクがニヤニヤとその執事としての姿に声をかけると、カノンは苦笑気味に頭を振ってから屋敷に入るよう手を差し出し三人もその勧めに従い先を歩き出す後を付いていく・・・






「・・・カノン、来たのか!」
「はい、ルーク様。この通りこちらに・・・」
「久しぶりだな三人とも・・・無事でよかった」
「心配をおかけしました。ですがこの通り、我ら三人共に無事です」
そして入口の扉を開けると笑顔がいっぱいのルークが出迎えてきた。カノンも応えるよう微笑を浮かべ三人に手と視線を向けるとルークは笑顔から一転心配そうな顔を向け、アイオロスは笑顔で大丈夫と二人と共に頭を下げる。
「・・・その者らがルークの護衛をしたという者達か」
「公爵様・・・」
「父上・・・」
と、そこに屋敷の奥から出てきた公爵が現れた事にルークは体を固くしカノンは執事としての礼の形で頭を下げる。
「・・・礼を言おう。ルークの身の安全を早く確保出来たのはお前達のおかげと言える」
「カノンよりの要請に全力で応えたまでのことです。それにルーク様の身の安全は是非とも確保せねばならぬことでしたので、気になさらないでください」
「・・・うむ、謙虚な人物のようだな。それに素朴で真面目な人柄・・・ルークが気に入るのも分かる」
「恐れ入ります」
そこから威厳に満ちた言葉ながら謝礼の言葉を向ける公爵にアイオロスは丁寧に応対しつつ頭を下げる。
「その件に関しては後にカノンより謝礼金を渡すように手続きをしておくが、今日はルークの望みもあってそなたらを屋敷でもてなしすると聞いた。それは帰る時に受け取るがいい」
「ありがとうございます」
「では私は失礼する。楽しんでいかれるといい」
そして謝礼について述べた後、公爵は一言残しアイオロス達が横にどいたその道を歩き外へと出ていく・・・
「・・・さて、つもる話もあるでしょうが客人をただ立たせたままというのはファブレの名折れ。邸内の庭にもてなしの茶とテーブルを用意しているのでアイオロス達と共にそちらに参りましょう、ルーク様」
「そうだな。案内するから行こうぜ三人共!」
「はい、ルーク様」
主である公爵の姿が見えなくなった所でカノンは庭に行くことを提案し、ルークも賛成し笑顔で三人に呼び掛け三人共に頷いた所で庭の方へと向かいだす・・・






・・・それでカノンとルークの案内の元三人は用意してあったテーブルの椅子に各々座り、ルークも北側の椅子に座ってカノンが執事として横に立つ形で場は整った。
「・・・どうされたのだ、公爵は?どこか急がれてるように思ったが・・・」
「・・・どうも城で何かやらねばならぬことがあるらしく、ここ数日は屋敷に遅く戻り日が登れば登城という生活をしていらっしゃる。先程こちらにいらっしゃったのはお前達の事があるから折りを見て戻って来たためだ」
「そう言うことか」
『おそらく和平に預言の件、といった所か』
『だろうよ』
カミュはそこで先程の公爵の態度は主として落ち着きのない物であったから気になると疑問を向けると、カノンがやんごとない事情があるからだとぼかして話しその答えに納得する・・・小宇宙の通信では理由に検討をつけて話しながら。
「なぁ、んなことよりいっぱい話そうぜ!今日はお前らといていいって言われたからいっぱい話してーんだ!」
「・・・そうですね、そうしましょう」
と、ルークが楽しみを抑えきれないと言ったように話しかけてきたことにカミュも微笑を浮かべて頷いた。その話に付き合うと。










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