聖闘士の暗躍に世界の流れは変わり出す
・・・一輝よりの情報で行動方針が決まったアイオロス達。そのアイオロス達はケセドニアより時は進み、当面の目的地であるバチカルへと向かう船に乗っていた。
「・・・もうすぐバチカルか・・・なんか長いとか短いとかってより、濃い時間を過ごした気がすんな・・・今回の旅は」
「そうだな・・・こんな旅をしたのは私も初めてになる」
船の一室、ここでアイオロス達三人はテーブルを囲むように椅子に座りまったりとした時間を過ごしていた。
「ま・・・濃い時間の理由ってあの大佐が結構占めてた気がするんだが、本気でマルクトとキムラスカで戦争にならねぇかと俺ちょっと心配してんだが・・・無礼を働いたって事でキムラスカ側が怒ってって形でな」
「・・・流石にそれはない、と信じる以外にないだろう。それにいくら犬猿の仲の二国とは言え多少の不作法で戦争などと言うのは軽挙妄動だとキムラスカも考え我慢するだろうが、大佐はそれすら見越している可能性も否定出来んな・・・」
「・・・言うなよカミュ、めちゃめちゃ有り得るじゃねーかその考え」
そこでデスマスクは和平がジェイドのせいで破談になるのは勘弁と言うが、無礼など知ったことではない態度を取りかねない推測を口にするカミュに疲れたように頭を振る。
「・・・よし」
「お?話終わったか、カノンと?」
と、一人目を閉じ黙っていたアイオロスが目を開けデスマスクは視線を向けて話の事について聞く。
「あぁ・・・あちらはバチカルに着けばファブレ邸内に入れるようにしたと言っている。ルークの口添えもあるから歓迎は十分に出来るとの事だ」
「ファブレ邸に、か・・・なんかめんどくせぇな。外で会えねぇのか?」
「いや、ファブレ邸に入ってもらうのには訳があるらしい・・・特にデスマスク、お前には絶対来てもらいたいとの事だ」
「俺に?・・・あぁ、そう言うことか。なら行かない訳にはいかないよな」
それでアイオロスはファブレ邸への来訪の件があったと言いデスマスクは微妙そうな表情になるが、意味深に自身を見据えるその視線に何があったのかを察して考えを翻し笑みを浮かべる。
「それとムウ達が来る時には公爵を個人的に呼び出せるように取り計らうことも出来たそうだ。その時に流れでタトリン家族の件も話をするらしい」
「そうか・・・しかし本当に随分と信頼を得た物だな、カノンも。一執事が公爵とそのような約束を取り付けられるとは・・・」
「いや、結構無理を言って時間を空けてもらったらしい。向こうではルークが帰ってきた事から少し動きが慌ただしくなっているとのことだが・・・おそらく大詠師が和平にかこつけて何かをしかねないとカノンは見ているらしく、公爵も動いているのではとのことだ」
「・・・成程、かなり無理を押し通してもらっているのだな。そしてもう大詠師は動き出している、と・・・」
「その可能性は高い、とのことだ」
続けて公爵との約束を取り付けたと口にするアイオロスにカミュは感心をするが、かなりの無理だと語ると共にモースが動いてると見るカノンの考えに少し緊迫感を持った声を上げる。
「後は特にないからバチカルに着くまではゆっくりしておこう・・・っと」
‘ガチャッ’
「すみません、少しよろしいですか?」
アイオロスはそこまで言って話を切ろうとするが、入口の方に視線を突然向ける。そこから扉を開けて現れたのは、アニスを伴って現れたイオンだった。
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「・・・もうすぐバチカルか・・・なんか長いとか短いとかってより、濃い時間を過ごした気がすんな・・・今回の旅は」
「そうだな・・・こんな旅をしたのは私も初めてになる」
船の一室、ここでアイオロス達三人はテーブルを囲むように椅子に座りまったりとした時間を過ごしていた。
「ま・・・濃い時間の理由ってあの大佐が結構占めてた気がするんだが、本気でマルクトとキムラスカで戦争にならねぇかと俺ちょっと心配してんだが・・・無礼を働いたって事でキムラスカ側が怒ってって形でな」
「・・・流石にそれはない、と信じる以外にないだろう。それにいくら犬猿の仲の二国とは言え多少の不作法で戦争などと言うのは軽挙妄動だとキムラスカも考え我慢するだろうが、大佐はそれすら見越している可能性も否定出来んな・・・」
「・・・言うなよカミュ、めちゃめちゃ有り得るじゃねーかその考え」
そこでデスマスクは和平がジェイドのせいで破談になるのは勘弁と言うが、無礼など知ったことではない態度を取りかねない推測を口にするカミュに疲れたように頭を振る。
「・・・よし」
「お?話終わったか、カノンと?」
と、一人目を閉じ黙っていたアイオロスが目を開けデスマスクは視線を向けて話の事について聞く。
「あぁ・・・あちらはバチカルに着けばファブレ邸内に入れるようにしたと言っている。ルークの口添えもあるから歓迎は十分に出来るとの事だ」
「ファブレ邸に、か・・・なんかめんどくせぇな。外で会えねぇのか?」
「いや、ファブレ邸に入ってもらうのには訳があるらしい・・・特にデスマスク、お前には絶対来てもらいたいとの事だ」
「俺に?・・・あぁ、そう言うことか。なら行かない訳にはいかないよな」
それでアイオロスはファブレ邸への来訪の件があったと言いデスマスクは微妙そうな表情になるが、意味深に自身を見据えるその視線に何があったのかを察して考えを翻し笑みを浮かべる。
「それとムウ達が来る時には公爵を個人的に呼び出せるように取り計らうことも出来たそうだ。その時に流れでタトリン家族の件も話をするらしい」
「そうか・・・しかし本当に随分と信頼を得た物だな、カノンも。一執事が公爵とそのような約束を取り付けられるとは・・・」
「いや、結構無理を言って時間を空けてもらったらしい。向こうではルークが帰ってきた事から少し動きが慌ただしくなっているとのことだが・・・おそらく大詠師が和平にかこつけて何かをしかねないとカノンは見ているらしく、公爵も動いているのではとのことだ」
「・・・成程、かなり無理を押し通してもらっているのだな。そしてもう大詠師は動き出している、と・・・」
「その可能性は高い、とのことだ」
続けて公爵との約束を取り付けたと口にするアイオロスにカミュは感心をするが、かなりの無理だと語ると共にモースが動いてると見るカノンの考えに少し緊迫感を持った声を上げる。
「後は特にないからバチカルに着くまではゆっくりしておこう・・・っと」
‘ガチャッ’
「すみません、少しよろしいですか?」
アイオロスはそこまで言って話を切ろうとするが、入口の方に視線を突然向ける。そこから扉を開けて現れたのは、アニスを伴って現れたイオンだった。
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