不死鳥よりもたらされる衝撃に双子の片割れは決断する
「すみません導師、このようなことを聞いてしまい・・・」
「いえ、気にしないでください。アイオロスさん達には今まで助けられていますから、これは僕からのささやかな信頼の証と思ってください」
アイオロスはそこで話を願ったことを謝罪するが、イオンは首を振りつつ気にしないようにと返す。
「・・・さて、そろそろ行きましょうアニス。あまり長居をし過ぎても悪いですし、お話も出来ましたからね」
「そうですね、イオン様。じゃああたし達はこれで失礼します」
「一応警戒はしておいてくれ。ディストとやらの言葉が正しければ神託の盾はしばらくこれないだろうが、念を入れておくに越したことはない」
「はいわかりました~、カミュさん。じゃあ失礼します」
と、イオンが長居を避けようと退出を切り出しアニスも同意するとカミュが警戒を促す。それに頷きつつアニスは挨拶をイオンと共に返し、部屋を後にして行く。
「・・・行ったか」
「・・・さて、どうするアイオロス?アクゼリュスとやらの現状を聞きゃあまり悠長なこともしてらんねぇと思うぞ」
「・・・分かっている」
そしてイオン達が部屋から出て気配が完全に遠ざかった事をカミュが口にしてからデスマスクがアイオロスに問う、アクゼリュスについてどうするかを。
「・・・本音を言うならアフロディーテに調査をしてもらった上で新たな聖闘士を派遣してもらい住民を救いたい所だが、マルクトから和平を申し出てる以上うまく行けば救助の手は差し出されるだろう。そんな状況ではこちらが下手に手を打てば状況が混乱しかねないから俺はまだ何もしない、で済ませておくべきだと思う」
「・・・それが妥当、って言いたいところだが不安な感じすんだよな。神託の盾がっつーかダアト、それもあの導師様以外の奴らの動きがな・・・」
「・・・それは分からんでもないな、狙いが分からないと言うのは確かにネックだ・・・」
少しして考えとして悩むような表情で静観と答えるアイオロスに同意はするが、デスマスクとカミュは神託の盾の狙いが分からないからと不安要素を口にして考え込む。
「・・・後手に回るのが嫌な気持ちは分かる。だが今はまだ動くべき時じゃない・・・機が来れば自ずと分かるだろう。だから今はこのまま導師達と共にバチカルに向かうぞ」
「了解」
「了解」
そんな二人に次期教皇としての威厳を見せて今の時点での静観を改めてアイオロスが命じれば、二人もすぐに頷く。
・・・ジェイドの警戒から始まった船上での出来事。それらも一段落して船はケセドニアへと辿り着いた
「・・・それでは僕らはアリエッタをダアトに送るように手続きをしてきますが、後から参りますのでアイオロスさん達は僕らの事は気にせず先にバチカル行きの船に乗られてください・・・では」
「はい、ではまた後で」
それでケセドニアの地に降り立った訳だが、カイツールでデスマスクが捕らえたアリエッタも一緒に乗っていたので送検手続きをするとイオンが切り出しアイオロスが了承するとアニスと共に場を離れていく・・・そしてこの場に残ったのはアイオロス達三人と、ジェイド。
「・・・さて、行くか」
「あぁ」
そんな一人蚊帳の外のジェイドをほっておいて二人に向かいデスマスクは先に行こうと視線を向ける。その声にカミュが答えるが・・・
「っ、あれは・・・!」
「なんだアイオ・・・あいつは・・・!」
一人アイオロスが街の方に視線を向けて驚愕した様子でいたのでデスマスクも視線を向けると、そこにいた存在に同じように驚愕する。
「あれは・・・一輝・・・!」
・・・両者が驚愕した存在、それは聖衣をまとってこそいないものの存在感を全く損なっていない一輝の姿が街中にあった。
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「いえ、気にしないでください。アイオロスさん達には今まで助けられていますから、これは僕からのささやかな信頼の証と思ってください」
アイオロスはそこで話を願ったことを謝罪するが、イオンは首を振りつつ気にしないようにと返す。
「・・・さて、そろそろ行きましょうアニス。あまり長居をし過ぎても悪いですし、お話も出来ましたからね」
「そうですね、イオン様。じゃああたし達はこれで失礼します」
「一応警戒はしておいてくれ。ディストとやらの言葉が正しければ神託の盾はしばらくこれないだろうが、念を入れておくに越したことはない」
「はいわかりました~、カミュさん。じゃあ失礼します」
と、イオンが長居を避けようと退出を切り出しアニスも同意するとカミュが警戒を促す。それに頷きつつアニスは挨拶をイオンと共に返し、部屋を後にして行く。
「・・・行ったか」
「・・・さて、どうするアイオロス?アクゼリュスとやらの現状を聞きゃあまり悠長なこともしてらんねぇと思うぞ」
「・・・分かっている」
そしてイオン達が部屋から出て気配が完全に遠ざかった事をカミュが口にしてからデスマスクがアイオロスに問う、アクゼリュスについてどうするかを。
「・・・本音を言うならアフロディーテに調査をしてもらった上で新たな聖闘士を派遣してもらい住民を救いたい所だが、マルクトから和平を申し出てる以上うまく行けば救助の手は差し出されるだろう。そんな状況ではこちらが下手に手を打てば状況が混乱しかねないから俺はまだ何もしない、で済ませておくべきだと思う」
「・・・それが妥当、って言いたいところだが不安な感じすんだよな。神託の盾がっつーかダアト、それもあの導師様以外の奴らの動きがな・・・」
「・・・それは分からんでもないな、狙いが分からないと言うのは確かにネックだ・・・」
少しして考えとして悩むような表情で静観と答えるアイオロスに同意はするが、デスマスクとカミュは神託の盾の狙いが分からないからと不安要素を口にして考え込む。
「・・・後手に回るのが嫌な気持ちは分かる。だが今はまだ動くべき時じゃない・・・機が来れば自ずと分かるだろう。だから今はこのまま導師達と共にバチカルに向かうぞ」
「了解」
「了解」
そんな二人に次期教皇としての威厳を見せて今の時点での静観を改めてアイオロスが命じれば、二人もすぐに頷く。
・・・ジェイドの警戒から始まった船上での出来事。それらも一段落して船はケセドニアへと辿り着いた
「・・・それでは僕らはアリエッタをダアトに送るように手続きをしてきますが、後から参りますのでアイオロスさん達は僕らの事は気にせず先にバチカル行きの船に乗られてください・・・では」
「はい、ではまた後で」
それでケセドニアの地に降り立った訳だが、カイツールでデスマスクが捕らえたアリエッタも一緒に乗っていたので送検手続きをするとイオンが切り出しアイオロスが了承するとアニスと共に場を離れていく・・・そしてこの場に残ったのはアイオロス達三人と、ジェイド。
「・・・さて、行くか」
「あぁ」
そんな一人蚊帳の外のジェイドをほっておいて二人に向かいデスマスクは先に行こうと視線を向ける。その声にカミュが答えるが・・・
「っ、あれは・・・!」
「なんだアイオ・・・あいつは・・・!」
一人アイオロスが街の方に視線を向けて驚愕した様子でいたのでデスマスクも視線を向けると、そこにいた存在に同じように驚愕する。
「あれは・・・一輝・・・!」
・・・両者が驚愕した存在、それは聖衣をまとってこそいないものの存在感を全く損なっていない一輝の姿が街中にあった。
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