不死鳥よりもたらされる衝撃に双子の片割れは決断する
「まぁ今はカノンの事は置いておき、導師達の事に行きましょう・・・今現在導師にはレプリカという疑いがありますが、これは正直な所でどのようにした方がよろしいと思いますか?アイオロス」
「あ~、そりゃ確かに厄介事だな。事実確認したってそれが本当でもこっちにとっちゃ得は特にねーし、そうでなくたっても突っ込み方を間違ったら変なトラブルが起きかねねぇしな。それを考えると俺は変につつかねぇ方が正解だと思うんだがな、導師達は」
「そうだな・・・」
カミュはそこで話題を変えるようにイオン達の事を切り出しデスマスクも自分の意見を言いつつアイオロスに視線を向ければ、少し考え込む様子を見せる。
「・・・これは俺の個人的な予感からだが、導師達の件も深く関わらねばならないのではないかと思う」
「予感・・・ですか?」
「あぁ・・・アニスの両親を含めて大詠師からその身柄を助けねばならないが、その大詠師とやらがまた謡将とは別の意味でも厄介だと俺は思う。それこそ謡将が国の裏で動くなら、大詠師が表で国を全部巻き込んで行動するタイプだと思うんだ。それも極めて厄介に自分本意で行動する・・・な」
「・・・そいつは確かに一理あるな。そもそもがあの嬢ちゃんの家族を一斉に利用して導師のスパイを作り上げてんだ、大詠師とやらは。そんな自分の目的の為ならなんでもやるって奴が嬢ちゃん一家が離反するってなったら黙ってるとは俺は思えねぇな」
「そうだな・・・それは確かに言えることだ」
そして自分の考えとして大詠師が危険だと真剣に語るアイオロスに、デスマスクもカミュも同意を示す。
「おそらくこのまま行けばいずれ大詠師と対する事になるだろう・・・しかし今の時点ではこちらから積極的に大詠師の元に向かう訳にもいかない上、カノンにこの問題までもを背負わせるわけにはいかない。だから俺は今のところは静観して、大詠師と対峙する時に行動をするでいいと思う。下手に騒ぎ立てればそこから状況がまた面倒になりかねないからな」
「・・・それが妥当、ですね」
「だな。こっちとしても一々面倒事に首を突っ込むつもりはないしな」
そしてアイオロスはしばらくの静観を指針とすると言い、二人もその意見に賛同を示す・・・やはり教皇という立場に選ばれたその能力は健在で、指導者としてのカリスマは星矢を聖衣に憑きながら見守っていた時からより一層高まっていた。それが故に聖闘士としては大分アクの強いデスマスクも納得した上で付き従っていた。
「ただ、しばらくは神託の盾の追手も大勢では来ないだろう。地図を見ればケセドニアにバチカルと海路で旅をしなければならない。その状況でカミュの氷を溶かして来るには骨だろうから、少数精鋭が先行してくるくらい・・・その少数精鋭に対し警戒をすれば問題ないだろうから、そうしながらでもゆっくりと船旅を楽しむぞ」
「そうだな。船でゆっくり旅なんざ滅多にするもんでもねーんだから適当に楽しんどこうぜ」
そこまで行き真面目な空気を消し気楽に行こうとアイオロスが微笑を浮かべながら言えば、デスマスクも楽し気に口元を笑ませて同意する・・・普段世界各地を回るときは何か事件があって、その事件を収める為に急ぐ身の聖闘士。ゆっくりと旅を楽しむような余裕のない移動ばかりを繰り返すことが多いが故に、護衛の役割があるとはいえ船に乗ってまったり出来るというのは貴重なことと言えた。
・・・その後一日が経ち、軍港も一先ず使える状態にすることが出来た為にデスマスク達は軍港の代表者であるアルマンダイン伯爵とイオンにジェイドとの気まずい顔合わせをした後にケセドニアへ向かう船へと乗船した。
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「あ~、そりゃ確かに厄介事だな。事実確認したってそれが本当でもこっちにとっちゃ得は特にねーし、そうでなくたっても突っ込み方を間違ったら変なトラブルが起きかねねぇしな。それを考えると俺は変につつかねぇ方が正解だと思うんだがな、導師達は」
「そうだな・・・」
カミュはそこで話題を変えるようにイオン達の事を切り出しデスマスクも自分の意見を言いつつアイオロスに視線を向ければ、少し考え込む様子を見せる。
「・・・これは俺の個人的な予感からだが、導師達の件も深く関わらねばならないのではないかと思う」
「予感・・・ですか?」
「あぁ・・・アニスの両親を含めて大詠師からその身柄を助けねばならないが、その大詠師とやらがまた謡将とは別の意味でも厄介だと俺は思う。それこそ謡将が国の裏で動くなら、大詠師が表で国を全部巻き込んで行動するタイプだと思うんだ。それも極めて厄介に自分本意で行動する・・・な」
「・・・そいつは確かに一理あるな。そもそもがあの嬢ちゃんの家族を一斉に利用して導師のスパイを作り上げてんだ、大詠師とやらは。そんな自分の目的の為ならなんでもやるって奴が嬢ちゃん一家が離反するってなったら黙ってるとは俺は思えねぇな」
「そうだな・・・それは確かに言えることだ」
そして自分の考えとして大詠師が危険だと真剣に語るアイオロスに、デスマスクもカミュも同意を示す。
「おそらくこのまま行けばいずれ大詠師と対する事になるだろう・・・しかし今の時点ではこちらから積極的に大詠師の元に向かう訳にもいかない上、カノンにこの問題までもを背負わせるわけにはいかない。だから俺は今のところは静観して、大詠師と対峙する時に行動をするでいいと思う。下手に騒ぎ立てればそこから状況がまた面倒になりかねないからな」
「・・・それが妥当、ですね」
「だな。こっちとしても一々面倒事に首を突っ込むつもりはないしな」
そしてアイオロスはしばらくの静観を指針とすると言い、二人もその意見に賛同を示す・・・やはり教皇という立場に選ばれたその能力は健在で、指導者としてのカリスマは星矢を聖衣に憑きながら見守っていた時からより一層高まっていた。それが故に聖闘士としては大分アクの強いデスマスクも納得した上で付き従っていた。
「ただ、しばらくは神託の盾の追手も大勢では来ないだろう。地図を見ればケセドニアにバチカルと海路で旅をしなければならない。その状況でカミュの氷を溶かして来るには骨だろうから、少数精鋭が先行してくるくらい・・・その少数精鋭に対し警戒をすれば問題ないだろうから、そうしながらでもゆっくりと船旅を楽しむぞ」
「そうだな。船でゆっくり旅なんざ滅多にするもんでもねーんだから適当に楽しんどこうぜ」
そこまで行き真面目な空気を消し気楽に行こうとアイオロスが微笑を浮かべながら言えば、デスマスクも楽し気に口元を笑ませて同意する・・・普段世界各地を回るときは何か事件があって、その事件を収める為に急ぐ身の聖闘士。ゆっくりと旅を楽しむような余裕のない移動ばかりを繰り返すことが多いが故に、護衛の役割があるとはいえ船に乗ってまったり出来るというのは貴重なことと言えた。
・・・その後一日が経ち、軍港も一先ず使える状態にすることが出来た為にデスマスク達は軍港の代表者であるアルマンダイン伯爵とイオンにジェイドとの気まずい顔合わせをした後にケセドニアへ向かう船へと乗船した。
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